じじぃの「ヒヒを殺そうとするヒョウ!死ぬまでに観ておきたい世界の写真」

Leopard about to kill a terrified baboon.

The Photography of John Dominis

LIFE
That experience of tracking a subject helped the stalwart Dominis on his famous “The Great Cats of Africa.” The series won him an award even as he was still in the bush-and even though he orchestrated his famous baboon-leopard encounter (the feline was a rental dropped in among the simians)-Dominis had never suggested otherwise. “Frankly, it was set up,” he said. “In those days we were not against setting up some pictures that were impossible to get any other way.”
https://www.life.com/photographer/john-dominis/

『死ぬまでに観ておきたい 世界の写真 1001』

ポール・ロウ/著、小川浩一、竹村奈央、風早仁美/訳 実業之日本社 2019年発行

ヒヒを殺そうとするヒョウ より

ジョン・ドミニス
撮影年:1966年
撮影地:ボツワナ、アフリカ
フォーマット:不明
『ライフ』の仕事でヤマネコを撮影していたとき、ジョン・ドミニス(1921~2013)は捕獲したヒョウを連れたハンターにボツワナに出会った。この生き物は人に慣れず、ドミニスが到着する少し前に、ハンターの娘を攻撃したのだという。ハンターは、レイヨウの多くいる地域でこのヒョウを放すつもりだったが、そこにはヒヒの大群も生息していた。
ドミニスはそれから起きたことをこう語る。「ハンターがトラックの後ろにヒョウを乗せ、一緒に砂漠へ出かけた。彼がヒョウを放すと、たいていの場合、ヒヒはヒョウに追いかけられて木に登って逃げていたんだが[略]どういうわけかそのうち一匹が[略]真正面から立ち向かい、ヒョウに殺されたんだ」
ドミニスはのちに写真を「でっちあげた」といって批判されたが、本人が指摘しているように、1960年代と現代では考え方が違ったのだ。当事者の2匹の動物の行動は自発的だったのだから、嫌疑をかけるとすれば、対立を「けしかけた」という方がより正確だろう。
写真としては、力の対等でない動物同士の闘いが描かれた、注目すべき1枚だ。野生動物を撮る現代のカメラマンたちは、数週間を費やし、人為的でない正真正銘の出来事が起こる瞬間を待って撮影を行う。