新型コロナウイルス日本の奇跡 世界と比べて何故こんなに少ないのか
HLA ヒト白血球抗原(keystone-lab.com HPより)
コロナの日本人死亡率はなぜ低い 習慣? 人種? “Factor-X”に迫る(デイリー新潮)
2020年6月5日 Yahoo!ニュース
「手洗い・マスク文化」「BCG」だけではなかった “重大要素” 「重症化回避の遺伝子を探せ」慶大・京大研究班が「ゲノム解析」
10万人と900人――。アメリカと日本を比べるだけでも、死者数に圧倒的な違いがある。なぜ日本は欧米より感染が緩やかで死者も少ないのか。ノーベル賞受賞者の山中伸弥・京都大教授が「Factor-X」と名付けたその謎に迫る。
●「HLAの差」
「日本の死者数が約800人(取材当時)というのは何らかの遺伝学的な事情があるのでは、と考えられます」
と、研究グループを代表して語るのは慶応大学医学部の金井隆典教授だ。
「長い人類の歴史の中で、ホモサピエンスはウイルスに簡単には負けない仕組みを作り出し、それが人種間に“多様性”として表れてきました。日本人は新型コロナウイルスに抵抗力を持つ遺伝子を獲得しているのでは、という仮説を立てることも可能なのです」
そこで着目しているのは、
「人種間の差がよく出るとされるHLA(ヒト白血球抗原)です。HLAとは簡単に言うと、白血球の血液型。ただし、一般的なA、B、Oの血液型よりもはるかに複雑に分類されており、骨髄移植でこの型がかけ離れていると拒絶反応が起こります」(同)
このHLAの働きについては、こう続ける。
「医学生にも難解なのですが、HLAを白血球のためのお椀と考えるとわかりやすい。体内に侵入したウイルスの断片がHLAというお椀に載せられると、そのウイルスを認識し、白血球が攻撃します。ただ、同じウイルスでもそのお椀の型が異なると、白血球の働きに違いが生まれる。新型コロナウイルスにおいて、人種によって重症化リスクに違いがあるとするなら、免疫の働きの差であり、HLAの差ではないかと仮定することができるのです。ただし、HLA以外にも免疫に関わる遺伝子の相違を考慮しなくてはなりませんので、ホールゲノム、すべての遺伝子を解読する研究となっています。結果の第一報は9月くらいには出したいと思っています」
https://news.yahoo.co.jp/articles/36987ed25b347be56c4f9cc9146aa8b0f575b889?page=1
大下容子ワイド!スクランブル
2020年6月24日 テレビ朝日
【司会】小松靖、大下容子 【コメンテーター】柳澤秀夫(ジャーナリスト)、萩谷麻衣子(弁護士)、杉村太蔵(元衆院議員) 【解説】二木芳人(昭和大学医学部教授)
●新型コロナ 死者数低水準の理由・世界が注目“Factor-X”とは
日本の感染者数や死者数が抑えられている理由『Factor-X』を明らかにすることが出来れば今後の対策・戦略に生かすことができる。
京都大学iPS細胞研究所・山中伸弥教授の考える8つの要因とは
新型コロナウイルスの感染者数は世界全体で900万人を超えた。
一方、日本では19日、都道府県をまたぐ移動が全面解除となり経済活動の本格的な再開へ向け動き出している。
海外のメディアからは日本の感染者や死者の少なさに驚きの声が上がっている。
公共放送ABCは「イタリアやニューヨークの二の舞になると懸念されたが封じ込めに成功した。理由はミステリーだ」と報じている。
感染者数や死者数を抑え込むことができた何らかの要因「Factor-X」があったのではないかと山中伸弥教授は指摘している。
日本の感染者数、死者数が抑えられている理由が「Factor-X」。
山中伸弥教授は「理由を明らかにできれば今後の対策、戦略に生かすことができるはず」と話している。
アジア人特有の遺伝子HLAが重症化するかどうかに関係している可能性があるという。
HLAとはたんぱく質の一種で赤血球を除く体内のほぼすべての細胞の表面に存在する免疫機能の司令塔のような抗原。全人類で2万種類以上あり、各個人が約12種類を持っているという。
二木芳人教授、「このHLAの種類は人や人種によって大きく異なり、多くのアジア人が新型コロナウイルスに反応するHLAを持っている可能性がある」
https://www.tv-asahi.co.jp/scramble/