じじぃの「歴史・思想_95_世界の幽霊屋敷・城と要塞」

Bolsover Castle

Castelul Corvinilor

Gargoyle at Hammond Castle

貴族の館、拷問と極刑の牢獄、魔女裁判の教会――写真集『絶対に出る 世界の幽霊屋敷』がナショジオから発売

2018.08.08 ホラー通信
世界中に存在する、たくさんの幽霊屋敷や心霊スポット。古城、館、牢獄、教会、墓地、病院、工場など、「絶対に出る」と噂の絶えない“幽霊屋敷”を、美しい写真で紹介する写真集『絶対に出る 世界の幽霊屋敷』が発売されております。
https://horror2.jp/25069

『絶対に出る 世界の幽霊屋敷』

ロバート・グレンビル/著、片山美佳子/訳 日経ナショナル ジオグラフィック 2018年発行

城と要塞

城といえば、鎧に身を包んだ敬虔な騎士が、冒険や立派な行いをする騎士道物語が思い浮かぶ。だが実際の中世は、衛生状態が悪く、薬は原始的で拷問が日常的に行われていた。病や飢え、戦争や略奪などで命を落とす人々も多い、常に危険と隣り合わせの時代でもあったのだ。

ボルソーバー城 (英国ダービーシャー)

ボルソーバー城の周辺には墓地が多く、たくさんのペストの犠牲者が埋められた穴も点在する。ここでは超常現象の目撃例が後を絶たない。妖しい光や物音を見聞きしたと、おののいで逃げ出す建設作業員や警備員もいる。施錠された部屋の中の物が、夜間ひとりでに動いていることもあるという。敷地内には地元の人々が「灰色の貴婦人」と呼ぶ幽霊が出没し、子供の幽霊が観光客の手を握って、城の庭にいざなうのだという。

コルビン城 (ルーマニア、フネドアラ

「ドラキュラの城」として知られるブラン城は、多くの敵を拷問にかけ殺害した「串刺し公」ことブラド・ツェペシュの居城だった。
串刺し公ことブラド・ツェペシュはここに7年間投獄されていたと言われている。今でもブラドの幽霊が出るという噂だ。また地元の怪談によると、昔、トルコ人の囚人たちが城の井戸を掘ることとひきかえに自由を約束されたが、15年間働いたあげくに首をはねられ、死体は井戸に投げ込まれたのだという。

ハモンド城のガーゴイル (米国マサチューセッツ州

発明家ジョン・ハモンドが妻への結婚の贈り物として、1920年代に建てた城。
ハモンド夫人は家族とともに他の場所に埋葬されているが、昔住んでいたこの場所には、ハモンド夫妻の幽霊が出没するという。ハモンド城で結婚式が催されると、よく赤毛の女性が姿を見せ、いつの間にか消えているというのだ。ハモンド夫妻が開催していた降霊術の会で招き寄せたと思われる霊も目撃されており、不可解な声が聞こえることもあるという。