じじぃの「科学・芸術_950_世界の陰謀論・謎の生き物」

5 Nightmarish Facts About Yetis & The Abominable Snowman...

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?time_continue=286&v=sIwG1BoBQBg&feature=emb_title

イエティの正体はクマ?

「イエティの正体はクマ」の真偽は?

2013.10.22 ナショナルジオグラフィック日本版サイト
イギリスの科学者が伝説の雪男、イエティのものとされる体毛のサンプルを調査し、これが現在のホッキョクグマの祖先と遺伝的につながっているとの結果を発表した。
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/8473/

『ビジュアルストーリー 世界の陰謀論

マイケル・ロビンソン/著、安納令奈/訳 ナショナル・ジオグラフィック 2019年発行

謎の生き物

昔から、想像もつかない怪物や謎の生き物が現れた、という話は尽きない。そういう話は、世界中のさまざまな場所で、民話の形で人々に語り継がれている。アイルランドにはレプラコーン、中国には竜、古代ギリシャにはミノタウルスがいた。科学が進歩しても、未知の動物を研究する学者は、神秘的な生き物の存在を信じる。そして、科学的な証拠を写真を使ってなんとか示そうとする。それに対し、この考えに懐疑的な者もいる。たとえば古生物学者のジョージ・シンプソン(1902~1984年)は、こう述べている。「人間ほど独創性があり、相手をあざむき、なおかつ、だまされやすい動物はほかにいない」

ネス湖の怪物

スコットランドネス湖で目撃された謎の物体に、「怪物」という言葉を初めて使ったのは地元の新聞記事で、1933年のことだった。しかし、文書に残された記録はとても古い。西暦565年にアイルランドの僧侶、聖コロンビア(521~597年)が、おそらくドラゴンに似た海の怪物に襲われた男の弔いを見た、と記録している。1933年以降、この怪物らしきものの目撃情報や写真が無数寄せられる。そのなかで最も有名なのは、俗に”外科医の写真”と呼ばれるもので、1934年、全国紙『デイリー・メール』に掲載された。それから約60年後、この写真がでっちあげだと証明され、ほかの画像もやり玉にあがった。

ボドミンの野獣

1993年、大きな黒ネコがイギリスのコーンウェル半島にあるボドミン原野を歩き回っている動画が撮影された。この”ネコ”の目撃情報は1970年代後半、多数寄せられる。このころ、この近辺ではペットのネコが何匹も殺され、切断された遺体が発見される事件が相次いだ。ほどなくして、あることがわかる。動物トレーナーとして有名なメアリー・チッパーフィールド(1938~2014年)が、自分の経営する動物園を閉鎖せざるをえなくなり、3頭のピューマをボドミンの荒野に放していたのだ(チッパーフィールドはのちに、1999年に起きた別件で、動物虐待のかどで有罪となる)。

イエティ、または怪人雪男

「イエティ」とは、ネパールやチベットの民間伝承に登場する、伝説上の生き物のこと。姿かたちはサルに似て、人間よりもかなり背が高い。それに対し、「怪人雪男」は、その民間伝説上の生き物を西洋人なりに解釈したものである。1921年ヒマラヤ山脈のエベレスト山登頂遠征隊が登山中にこの生き物に遭遇したという。遠征隊長だったチャールス・ハワード・バリー(1883~1963年)は当時の出来事をこう説明する。標高6400メートルで雪の上に巨大な足跡を見つけた。最初はこれを「駆けるオオカミ」の足跡だと考えた。ところが同行していたシェルパに、これは現場の言葉で”メッチ・カングミ”の足跡だと教えられる。その言葉にはもともと「けがらわしい雪男」という意味があったが、転じてのちに「怪人雪男」と呼ばれるようになる。
その後もエベレスト登頂遠征で、足跡の発見情報が相次いだ。なかでも最も有名な足跡は、1953年にサー・エドムント・ヒラリー(1919~2008年)を隊長とする遠征で、チベット人シェルパのテンジン(1914~1986年)が発見したものだ。非常に巨大な足跡だったらしいが、撮影した写真ではその大きさを確かめようがなかった。その後も、正体不明の二足歩行動物の目撃情報は続々と寄せられた。また、現場で採取した毛髪の標本も届けられ、DNA鑑定が行われたが、既知の動物のどの種とも一致しなかった。