じじぃの「映画『ジョーカー』・深刻化する貧富の格差・1930年代に逆行か!報道1930」

映画『ジョーカー』本予告【HD】2019年10月4日(金)公開

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=C3nQcMM5fS4&feature=emb_title

香港デモ

大ヒット問題作『ジョーカー』共感と酷評がまっぷたつのワケ

2019.10.19 現代ビジネス 御田寺 圭
●生きづらさの欲張りセット
先日封切られ、大きな反響を呼んでいる映画『ジョーカー(原題:JOKER)』。
社会から軽視され軽蔑され疎外される男が、悪のカリスマ「ジョーカー」に堕ちていく姿を描いた作品だ。
貧困、格差、社会保障の打ち切り、雇用環境の悪化、行政サービスの劣化・縮小、虐待・ネグレクト、介護、障害への無理解、差別──アーサーは現代社会が抱える様々な「負の側面」に苦しみながら生きる男だ。それらのうちのどれかが、とくに彼をとりわけ責めさいなんでいるわけでもなく、すべてが等しく彼をじりじりと閉塞して孤立した世界へと追い込んでいった。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/67821

報道1930

2019年11月26日 BS-TBS
【キャスター】出水麻衣、松原耕二 【コメンテーター】堤伸輔(雑誌編集者) 【ゲスト】田中均(元外務審議官)、中西寛京都大学教授)、西村カリン(ジャーナリスト)

世界で拡散! 抗議デモ、深刻化する貧富の格差、1930年代に逆行か、市民の怒りの根源は?『見えない戦争』とは

同時多発する格差デモ世界は1930年代に回帰しているのか。拡大する貧富の格差28人の富が下位38億人分に匹敵。世界の抗議デモに現れる「ジョーカー」メイクの参加者。世界は再び「ブロック化」へ向かうのか。
ローマ教皇 「格差拡大」に警鐘
長崎・爆心地公園でローマ教皇フランシスコはスピーチで戦争を非難するだけでなく軍拡競争が人々に貧しさをもたらすテロ行為だと厳しく非難した。
1936年、南米アルゼンチンにイタリア系移民の子とて生まれたフランシスコ教皇(本名・ホルヘ・マリオ・ベルゴリオ)。
家は貧しくはなかったが父の方針で小学校を出たころから清掃員として働き労働の大切さを学んだ。
フランシスコという教皇名は貧しい人に寄り添った中世イタリアの清貧の聖人・アッシジのフランシスコに因んだ。
教皇となった現在も質素なアパートで生活し、毎年バチカンでは貧困層やホームレスを招いて「貧しい人のための世界祈願日」の朝食会を行っている。
首相官邸を訪ねたフランシスコ教皇安倍総理大臣を前に、貧しさを生んだ世界のシステムに切り込まねばならないと語った。
●映画「ジョーカー」と抗議デモ
逃亡犯条例改正案に端を発した香港デモ。

その参加者の中に先月上旬に公開された映画『ジョーカー』(ワーナーブラザーズ映画)の主人公のメイクを模した人が。

映画では貧困に苦しみ会社や行政に見捨てられた主人公が社会に絶望し、次第に孤立した世界へと追い込まれる。
「ジョーカー」は怒りや憎しみを暴力に変えてしまった。
映画の中の世界では富を独占するエリート層と庶民の間で「格差」が広がりやがてジョーカーは人々の間で英雄視されていく。
倉田徹教授、「デモの根底には中国との経済融合で富めるものと一般市民との格差がある」
この動きは世界各地に広がっている。
燃料税の引き上げが発端に始まったフランスの「黄色いベスト運動」は開始から1年が経ってもなお続き、ここでもジョーカーの姿が。
レバノンでは政府が無料通信アプリに1日約22円の課税案を発表したことでデモが発生。
南米チリのデモきっかけは政府によるわずか4円の地下鉄料金の値上げだった。
このデモの影響でAPEC首脳会議が中止となった。
●世界経済は1930年代に類似
中西寛、「いまの世界が戦前の1930年代に似てきている」
第1次大戦の特需をばねに、自由放任主義を掲げ、経済のグローバル化を図った米国。
米国の株価の大暴落に端を発する世界恐慌が始まったのは、1929年10月。
ニューヨークには失業者があふれ、職を求める労働者は連日デモを行い、社会は混乱。
そのときルーズベルト大統領が行ったのが、公共投資で景気回復をはかるニューディール政策
米国は外に拡大することをやめ、内向きに自国ファースト路線に舵を切った。
英国やフランスなど植民地を持つ国は、高い関税障壁を設け、自らの支配地域だけで経済圏を作る。
ブロック経済の始まり。
これに対し、植民地を持たない日本、ドイツ、イタリアは近隣国に侵攻し、独自の経済圏を求め始める。
国内では貧困にあえぐ人々の不満が排外主義をあおり、それぞれの国でファシズムが台頭。
各国が自国ファーストの動きを強めた結果、世界は第2次世界大戦に突き進んでいった。

1930年代の流れ。

1929年 世界大恐慌→大量失業→自国優先→高関税、経済のブロック化→国際秩序の破綻→第2次世界大戦。

現在の流れ。

2008年 リーマンショック→グローバリゼーションの加速→貧富の格差拡大→自国優先へ→米中関税合戦、一部で経済がブロック化。
田中均、「人口、お金が益々小さくなる。無から有になる思想を含めたイノベーションが必要」
中西寛、「世界の民間経済を握っているのは米中関係、チリのAPECでトランプも習近平もとりあえずの妥協はしたかったと思うが、チリのAPECが中止になったことで2人が会うきっかけが難しくなった」
https://www.bs-tbs.co.jp/houdou1930/