In full: Climate activist Greta Thunberg rebukes world leaders | A New Climate
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https://www.youtube.com/watch?v=rYxt0BeTrT8&feature=emb_title
【書評】『グレタ たったひとりのストライキ』マレーナ&ベアタ・エルンマン、グレタ&スヴァンテ・トゥーンベリ
横丁カフェ
今、世界で最も注目されている人物、グレタ・トゥーンベリ。
2018年夏スウェーデン、15歳のグレタは同国国会議事堂の前で、たった1人で「気候変動のための学校ストライキ」を決行します。
グレタは主張します。直ちに二酸化炭素排出量を大幅に削減し、地球温暖化を2度未満に抑えなくてはならない。さもないと気候変動により世界は確実に崩壊に向かい、人類は生存の危機に陥る。そのためにも世界各国は対策を取り、企業は直ちに経済優先の産業政策をストップさせるべきであると。
http://www.webdoku.jp/cafe/hino/20191107072253.html
『文藝春秋』 2019年12月号
BOOK倶楽部 どちらが「変」なのか? グレタ たったひとりのストライキ 【評者】池上彰 より
今年9月、国連で開催された気候行動サミットで演説したスウェーデンの少女グレタ・トゥーンベリ。16歳の少女は、居並ぶ各国代表を前に
「あなたたちが話しているのは、お金と経済発展がいつまでも続くというおとぎ話ばかり。よくもそんなことが言えますね!」
と温暖化対策を急ぐように求めました。これ以降、とりわけEU諸国は温暖化対策を真剣に考え始めました。ひとりの少女が世界を動かしたのです。
この本は、グレタの両親と妹の4人が著作者。文章の多くはグレタの母親が書いていますが、グレタ本人の文章や、彼女が各地で行った演説の文章も収録されています。
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彼女の行動には賛否両論があります。日本では否定的な論調が多いようです。「子どもはストライキなんかしないで学校に行って勉強しろ」というわけです。
彼女には発達障害があり、アスペルガー症候群と診断されています。この本でも、このことが詳細に語られているのですが、「変わった子が極端なことを言っている」と受け止める人もいるようです。
彼女が国連で演説した際、温暖化を否定するトランプ大統領寄りのテレビ局FOXニュースの番組に出演したコメンテーターは、彼女を「精神的に病んでいる」と批判。テレビ局は謝罪に追い込まれました。
グレタの発作が最初に起きたのは5年前でした。拒食症の症状が出て、何も食べられなくなります。体重が急激に減少します。
自閉症の症状も出て、他人とコミュニケーションができなくなります。そのきっかけは、母親に言わせると、学校でプラスチックゴミによる海洋汚染のドキュメント映画を見たことだといいます。感受性が強い彼女は激しいショックを受けたのです。
ここからグレタ家の”戦い”が始まります。グレタの”病気”治療の戦いと地球環境を守るための戦いです。
このまま地球温暖化が進むと、自分たちの未来はない。危機感に駆られたグレタは、その危機感を人々に伝えようとします。その努力の過程で、拒食症も自閉症も克服します。彼女は、こう書きます。「私は多くの点で、私たち自閉症児のほうがノーマルで、その他の人たちのほうがかなり変だと思っています」
温暖化の危機が迫っているのに鈍感な人たちのほうが「変」だと言うのです。さて、あなたは?