じじぃの「歴史・思想_69_世界史大図鑑・同時多発テロ(9・11)」

CNN: The life of Osama bin Laden

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=icX6FjyV-p0

9.11 world trade center

『世界史大図鑑』

レグ・グラント/著、小島 毅、越前敏弥/訳 三省堂 2019年発行

国民のみなさん、今日、私たちの生き方、私たちの自由そのものが攻撃されました 9・11 同時多発テロ(2001年)

2001年9月11日、イスラム過激派集団がアメリカに対して衝撃的な攻撃を仕掛けた、ハイジャックされた航空機2機がニューヨークの世界貿易センタービルに激突し、別の1機がワシントンD.C.国防省本庁舎に突入、4機目がペンシルベニアで墜落した。死者は3,000人近くにのぼった。

過激主張の萌芽

9・11は、イスラム過激派によるアメリカ本土への最初のテロ攻撃だったわけではない。1993年2月26日、過激派イスラム組織アルカイダと結びつきがあると見られる者たちが、世界貿易センターで爆弾を爆発させた。イスラム教徒のなかには、イスラエルをめぐる闘争のあいだに過激化し、テロ活動をおこなうようになった者もいる。1979年にソ連アフガニスタンに侵攻すると、侵入者と戦うべく全世界からイスラム教徒の志願兵が結集した。そのころ、ウサーマ・ビン・ラーデインがアルカイダを結成する。諜報機関からの報告ではビン・ラーデインが9・11の首謀者とされ、2011年、ビン・ラーデインは殺害され、2011年からのシリアでの内戦と、アメリカ軍がイラクから撤退したことで生じた権力の空白から、いわゆるISが出現し、この地域でいくつかの町の支配権を握った。
9・11は、アメリカ国土へのテロ攻撃として史上最大のものとなった。その後、ロンドン、マドリード、パリでもテロ組織による事件が相次ぎ、イスラム過激派によるテロの脅威は恐ろしい新局面を迎えた。