じじぃの「人の生きざま_796_グレタ・トゥーンベリ(地球温暖化・スウェーデン人活動家)」

【ノーカット】グレタさん国連・気候行動サミット演説

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=PahnVMxQulk

国連で演説するグレタ・トゥーンベリさん

Greta Thunberg: the world's youthful climate conscience

グレタさん演説内容 「裏切るなら絶対に許さない」涙の訴え

2019年9月24日 NHKニュース
私が伝えたいことは、私たちはあなた方を見ているということです。そもそも、すべてが間違っているのです。私はここにいるべきではありません。私は海の反対側で、学校に通っているべきなのです。
あなた方は、私たち若者に希望を見いだそうと集まっています。よく、そんなことが言えますね。あなた方は、その空虚なことばで私の子ども時代の夢を奪いました。
それでも、私は、とても幸運な1人です。人々は苦しんでいます。人々は死んでいます。生態系は崩壊しつつあります。私たちは、大量絶滅の始まりにいるのです。
なのに、あなた方が話すことは、お金のことや、永遠に続く経済成長というおとぎ話ばかり。よく、そんなことが言えますね。
30年以上にわたり、科学が示す事実は極めて明確でした。なのに、あなた方は、事実から目を背け続け、必要な政策や解決策が見えてすらいないのに、この場所に来て「十分にやってきた」と言えるのでしょうか。
あなた方は、私たちの声を聞いている、緊急性は理解している、と言います。しかし、どんなに悲しく、怒りを感じるとしても、私はそれを信じたくありません。もし、この状況を本当に理解しているのに、行動を起こしていないのならば、あなた方は邪悪そのものです。
だから私は、信じることを拒むのです。今後10年間で(温室効果ガスの)排出量を半分にしようという、一般的な考え方があります。しかし、それによって世界の気温上昇を1.5度以内に抑えられる可能性は50%しかありません。
人間のコントロールを超えた、決して後戻りのできない連鎖反応が始まるリスクがあります。50%という数字は、あなた方にとっては受け入れられるものなのかもしれません。
しかし、この数字は、(気候変動が急激に進む転換点を意味する)「ティッピング・ポイント」や、変化が変化を呼ぶ相乗効果、有毒な大気汚染に隠されたさらなる温暖化、そして公平性や「気候正義」という側面が含まれていません。この数字は、私たちの世代が、何千億トンもの二酸化炭素を今は存在すらしない技術で吸収することをあてにしているのです。
私たちにとって、50%のリスクというのは決して受け入れられません。その結果と生きていかなくてはいけないのは私たちなのです。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190924/k10012095931000.html

ニューズウィーク日本版 2019年9・24号』

地球の気温上昇を2度未満に抑える人類の戦い

温室効果ガス削減を定めたパリ協定の目標達成には、各国政府の自覚と国民レベルの圧力が必要だ より

この9月23日、世界各国の首脳が国連本部のあるニューヨークに結集し、国連気候行動サミットの幕が開く。迎え撃つのは、3年前の11月にまさかの勝利で米大統領の座を手に入れたドナルド・トランプだ。
不穏な空気が漂うのは当然だろう。地球温暖化を止めるためのパリ協定に、アメリカを含む各国が署名したのは2015年の国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)。しかし2年後、就任間もないトランプは一方的にパリ協定からの離脱を宣言した。
いまアントニオ・グテレス国連事務総長は危機感を抱いている。ほとんどの国が、パリ協定の求める温暖化ガスの排出削減に本気で取り組んでいるとは言えないからだ。しかも地球上で最強かつ最も裕福な国は排出削減に逆行する政策を次々と打ち出している。こんな状況で、残りの諸国が力を合わせれば地球を気候変動による破壊から守ることは可能なのか。
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グテレスは若手の運動家たちを表舞台に引っ張り出す。特に注目されたのが10代にして知名度抜群のスウェーデンのグレタ・トゥーンベリだ。

彼女が1年前に地元ストックホルムで始めた「気候のための学校ストライキ」は野火のように全世界に広がった。
「わが家が火事で燃えているかのように行動せよ。本当にそうなのだから」という彼女の言葉に触発されて何十万人もの生徒が授業に出るのをやめて街頭デモに繰り出した。
グテレスはユース気候サミットの日と定めた9月21日の基調演説者としてトゥーンベリを招いた。彼女は23日のサミットでも首脳たちの前で演説する。
デアルバは各国政府に迫るためには社会からの圧力がものをいうと信じている。「国際法に多くの例があるように、成就できるか否かはその後の検証と、市民社会から名指しで恥をかかせることに懸かっている。約束を守らない国だとやり玉に挙げるためにはメディアと活動家が大切な役割を果たす」
デアルバ自身も10代の息子から助言を得た。若者の未来を語るより、発生中の気象災害について話せという息子の意見は「一理ある」とデアルバは言う。「明日ではなく、今日からでも取り組む必要がある緊急事態だ。科学に基づいて示された2030年や2050年という期限も大事だが、まだ時間的余裕があると思ってはいけない。それはとんだ間違いだ」