じじぃの「セルフネグレクト・ゴミ屋敷の住民は孤独死するケースが多い!超孤独死社会」

65歳以上の一人暮らし高齢者の動向

内閣府
65歳以上の一人暮らし高齢者の増加は男女ともに顕著であり、昭和55(1980)年には男性約19万人、女性約69万人、高齢者人口に占める割合は男性4.3%、女性11.2%であったが、平成27(2015)年には男性約192万人、女性約400万人、高齢者人口に占める割合は男性13.3%、女性21.1%となっている(図1-2-1-3)。
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2017/html/zenbun/s1_2_1.html

『超孤独死社会 特殊清掃の現場をたどる』

菅野久美子/著 毎日新聞出版 2019年発行

きっかけはゴミの分別義務化? より

佐藤の部屋がゴミ屋敷になったきっかけについて、藤本には思い当たることがあった。
「4、5年前までは、ゴミをちゃんと出してたんですよ。今、どこの自治体でも、分別ゴミじゃないですか。でも彼が出すゴミは、いつもごちゃまぜだから、ゴミ収集車に置いていかれちゃう。それを私が開けて全部分別していたの。佐藤には、『お前が出したゴミは、持っていかれねぇから、俺が分別して出してんだから、せめて分別して出してくれ』って何度か言ったの。そのあたりからゴミを出さなくなったのかなぁ」
分別できなくなったのがきっかけだったのか。
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「ウェイターっていっても、あまり接客はうまくなかったんだろうな。佐藤はうまく人間関係を作れない感じがする。でも、特に悪く言う人もいなかったよ。佐藤が勤めていたレストランに行った人を何人か知ってるけど、仕事はまじめにしていたみたいだし」
佐藤のことを変っているなと藤本が感じたのは、バスルームの小窓からたまたま中が見えたときのことだった。佐藤の部屋がゴミ屋敷化する数年前だ。浴槽の中に色とりどりの子供のおもちゃのプラスチックの船がいくつも浮いていたのである。変った趣味だなぁの思ったことをよく覚えていた。
生前の佐藤がまるで少年のような趣味があったということに驚くとともに、佐藤が嬉しそうにその船を見つめ、目を細める情景がふと、眼に浮かんだ。
しかし、その浴槽も次第にゴミに埋もれていったという。
1年前のこと、佐藤は、近所の道端で倒れているのを発見された。脳に腫瘍が見つかったという。糖尿病の気があった、としか私は上東から聞いていなかった。詳しく聞いてみると、実のところ、藤本は、佐藤の死に複雑な思いを抱えていた。自分たち夫婦が死んだ後も、佐藤がこの物件に住み続けているのだとしたら、その先、どうなってしまうのだろうか。そんな不安を抱えていただけに、佐藤の死でホッと胸を撫で下ろしたというのも偽らざる心境だったのだ。

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どうでもいい、じじぃの日記。
セルフネグレクト・・・ゴミを溜めこんだり、必要な食事を摂らなかったり、医療を拒否するなどして自身の健康を悪化させる行為
孤独死の8割が、このセルフネグレクト状態にあるのだそうだ。
「浴槽の中に色とりどりの子供のおもちゃのプラスチックの船がいくつも浮いていたのである。変った趣味だなぁの思ったことをよく覚えていた」
私もそうなのだ。 (^^;;
「そんな不安を抱えていただけに、佐藤の死でホッと胸を撫で下ろしたというのも偽らざる心境だったのだ」
65歳以上の一人暮らし高齢者の増加は増加していて、令和2(2020)年には高齢者人口に占める割合は男性13.9%、女性21.9%となっている。