じじぃの「量子もつれ・実現へのカウントダウン!光の量子コンピューター」

Quantum Computers - FULLY Explained!

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=PzL-oXxNGVM

世界で開発競争「量子コンピューター」 東大が新技術

2019年05月18日 NHKニュース
離れた物質の間で情報を瞬時に移動させる「量子テレポーテーション」と呼ばれる技術を利用して、新型の量子コンピューターの開発に取り組んでいる東京大学の研究チームが心臓部となる回路を開発したと発表しました。
世界的に開発競争が進む量子コンピューターの小型化などが期待できる新技術として注目されます。
https://newspicks.com/news/3903840/

究極の大規模汎用量子コンピュータ実現法を発明

2017年09月22日 EE Times Japan
1つの量子テレポーテション回路を繰り返し利用
東京大学工学系研究科教授の古澤明氏と同助教武田俊太郎氏は2017年9月22日、大規模な汎用量子コンピュータを実現する方法として、1つの量子テレポーテーション回路を無制限に繰り返し利用するループ構造の光回路を用いる方式を発明したと発表した。
これまで量子コンピュータの大規模化には多くの技術課題があったが、発明した方式は、量子計算の基本単位である量子テレポーテーション回路を1つしか使用しない最小規模の回路構成であり、「究極の大規模量子コンピュータ実現法」(古澤氏)とする。
https://eetimes.jp/ee/articles/1709/22/news018.html

『光の量子コンピューター』

古澤明/著 インターナショナル新書 2019年発行

難題打開へ布石 より

振り返れば、2009年当時は、まだ量子コンピューターの世界的な研究開発競争が激化しておらず、自分の好きなように研究を進めることができた牧歌的な時代だった。そうした中、9者間の量子もつれの複雑な実験装置は、科学雑誌『ネイチャー』に写真とともに紹介された。アメリカの物理学者で、レーザー光を用いた精密な分光法の発展に貢献したことで、2005年にノーベル物理学賞を授与されたジョン・ホール教授も、この実物を見て思わず。「クレージー!」と叫んだくらいだ。他にこのような実験に取り組んでいる研究者は、世界中を見まわしてもどこにもいなかったし、今も現れていない。
そして、このとき、私が思ったのは、「こんなことができるのは、日本人くらいだろう」ということだった。日本人の祖先は、田んぼに糸を引いて1本1本決まった位置に正確に稲を植えていく農耕民族だ。几帳面で手先が器用で根気強い。そのため、こんな田植えをするような強い根気が求められる実験は日本人にしかできないだろうと感じたのである。
一方で、日本人には、堅実過ぎるという欠点がある。1996年にカルテックカリフォルニア工科大学 Caltech)に留学して最も驚いたことは、アメリカ人のおおらかさや無邪気さだった。日本人の場合、装置を使用する際には、あらかじめマニュアルをきちんと読んで、たとえば「ノブはこれ以上、回してはいけない」と書かれていれば、それを忠実に守ろうとする。ところが、アメリカ人はマニュアルをまったく読まずに、平気で限界の3倍くらいノブを回したりする。それによって、たとえ装置が壊れてしまっても、「壊れちゃったよ!」と笑いながら、楽しそうに実験をしている。野球にたとえれば、日本人がバンドで確実に点数を取ろうとするのに対し、アメリカ人はいつも無邪気にフルスイングしてくるような感じだ。そして、それにより、ときどき大ホームランを打ったりするのである。
日本人は自分で勝手に限界を定めてしまいがちで、言われたことは守ろうとするが、逆にそのせいで小さく収まり過ぎているということである。バンドの姿勢から、ホームランを打つことは決してできない。

実現へのカウントダウン より

ループ型光量子コンピューターの強みをまとめると、主に次の3点になる。①1本の光路上で1列に連なった光パルスを用いる方法を生かしながら、ループ内で光パルスを周回させ続けることで、1個の量子テレポーテーション回路を無制限に使用でき、どれほど大規模な計算でも実行できること。②構成要素は1ブロックの量子テレポーテーション回路とループ構成だけで、最小限の光学部品しか必要としないこと。③量子テレポーテーション回路の機能の切り替えパターンを適切に設計すれば、すべての光パルスを使って無駄なく効率のよい手順で、あらゆる計算が実行できることだ。
したがって、光量子コンピューターの大規模化と、それに必要なリソースやコストを大幅に減少させることができる。
このループ型光量子コンピューターは、将来的には、さまざまな量子アルゴリズムやシミュレーションを実行するための標準的プラットフォームになると考えている。実用レベルまで大規模化しうる光量子コンピューターのデザインを追求した先に見いだした究極の光量子コンピューター方式と言えるだろう。
これら2つの時間領域多重量子計算方式による量子コンピューターは、近日中の原理検証を目指して研究開発中だ。
今後、まずは大型の光量子コンピューターの実現を目指すが、光量子コンピューター開発の最終ゴールは光チップ化だ。それにより、モバイル機器に搭載できるようになるかもしれない。これは20年先の実現を目指している。
また、量子計算処理を実現できた段階で、それをネットワーク化していくことにより、光量子通信に発展させていきたいと考えている。将来、光量子コンピューターが実現し、さらに、光量子通信に拡張していくことで、スーパー・スーパー・コンピューターネットワークが実現するものと期待している。それが私の究極の目標だ。

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どうでもいい、じじぃの日記。
図書館から、古澤明著『光の量子コンピューター』という本を借りてきた。
本のページをパラパラめくったときから、歯か立たないと分かっていた。
量子もつれ」がやたらと出てくる。
借りられれば、何でも借りていい、というもんじゃない。
この本には、結構日本人が登場する。
ということだけは分かった。 (^^;;