じじぃの「科学・芸術_847_中国の企業・大疆創新(DJI、ドローン)」

DJI Phantom 4 - 紹介映像

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=5KDL_wU0xQg

Southwest China Puts on Dazzling Drone Show

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=VvemT96Rozc

DJI drone PHANTOM 3

『2018年3月号 Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)』

INSTA360 僕らのカメラは世界で「映像革命」を起こすだろう より

2017年8月、ユーチューブに掲載された一本の動画が世界に衝撃を与えた。ビーチに立つカップルの周囲をぐるぐる旋回する、謎の飛行物体が撮影したような奇妙なムービー。SF映画マトリックス』を連想させるその動画は、撮影者の周囲360度のすべてを切り取る”究極のセルフィー(自撮り)”とも呼ぶべきものだった。
この映像を撮影したのは中国の深圳で今、最注目のスタートアップ企業「Insta360」のカメラだ。14年創業の同社は全天球撮影が可能な”360度カメラ”に特化したカメラメーカーとして、日本を含む世界100ヵ国以上で製品を販売。創業から4年で年商30億円を超える規模に成長した。
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同社のプロモーション部門を率いるマックス・リヒター(28)、「Insta360は360度撮影という最先端のアイデアを実現し、人々がSNSでシェアする動画や画像に確信をもたらす企業。この分野ではすでにさまざまな競合がいるけど、深圳に本拠を置くこの会社が未来を作ると確信した。社長のJKは自分より2つ年下だけど、人を引っ張っていく才能がある天性のリーダーだ」
深圳のスタートアップが集まる宝安区に建つ25回建てのビルにInsta360のオフィスがある。約200名のチームを率いるのがJKこと劉靖康(26)だ。
南京大学に在学中の14年に動画サイトでVR映像を見て、360度カメラで撮った映像の虜になった。フェイスブックVR(仮想現実)ヘッドセットのオキュラスVRを20億ドルで買収して話題になったその年、劉はこの分野の巨大なポテンシャルに気づいた。

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『世界の覇権企業 最新地図』

現代ビジネス研究班/編 KAWADE夢文庫 2019年発行

大疆創新(DJI ドローン) 高い技術力で世界のドローン市場の7割を独占する新興企業 より

現在、急速に一般化しているものが、ドローンである。ドローンに関しては、アマゾンが将来の配達手段として構想しているようだが、世界最大の商用ドローン企業というと、中国の大疆創新(DJI)である。
DJIは、2006年に設立された新興企業であり、社長と社員ふたりの零細企業としてスタートした。それが、いまや世界100ヵ国以上にドローンを輸出、世界市場の7割を独占している。
DJIは、中国企業の変貌の典型である。かつて中国企業といえば、安さと量で勝負してきた。欧米日のコピーも少なくなく、品質でや信頼性で劣る、という印象を与えていた。それでも、国内市場で勝負するかぎり十分であったし、新興国市場も狙えた。
だが、新たなる中国企業は、ファーウェイやハイシリコンのように、技術力によって世界市場で勝負する。さらには、世界市場に大きな地位を獲得していく。DJIもまたそうであり、彼らの市場の7割が欧米である。つまり、DJIのドローンは、欧米で認められたということであり、その技術力を物語っている。
DJIのドローン・ブランドは、「ファントム」の名で知られる。その白い機体が特徴であり、ユーザーは手軽にDJI製品のドローンで遊び、さらにはドローンを活用できる。
DJIのドローンに空中撮影カメラを取りつけるなら、その用途は大きく広がる。道路やインフラの点検、農作物の生育チェックなどに使えるし、あるいは農薬散布の機材にもなる。
DJIが大きく伸びることができたのは、世界の有力企業がDJIのドローン技術に着目し、提携をはじめたからだ。アメリカの自動車メーカー。フォードとはすでに提携していてマイクロソフトや日本のエプソンも提携している。DJIが世界に広く浸透する過程で、ライバルとなるアメリカ・シリコンバレーのドローン・メーカーは次々と敗退していったのだ。