じじぃの「科学・芸術_407_世界終末時計・核戦争」

博士の異常な愛情 予告編 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=MqBIOfZC-I4
ニース・カーニバル トランプと金正恩

『終末時計』過去最短の残り2分に 核開発やトランプ氏が影響 2018年1月26日 grape
米誌「ブレティン・オブ・ジ・アトミック・サイエンティスツ(Bulletin of the Atomic Scientists)」は25日、人類による地球破壊までの残り時間を比喩的に示す「終末時計(Doomsday Clock)」が30秒進み、1953年と並び過去最短の残り2分になったと発表した。
核戦争の懸念の高まりやドナルド・トランプDonald Trump米大統領の「予測不可能性」がその理由としている。
https://grapee.jp/448116
『人類滅亡ハンドブック』 アローク・ジャー/著、長東竜二/訳 Discover21 2015年発行
核兵器攻撃システム より
米ソは両陣営とも、全面的な核戦争の行く末を知っていた。そしていまでは、両陣営とも、その火付け役になる気はなかったことが明らかになっている。けれども、当時は敵を前にして、強面な姿勢を保つ必要があった。
スタンリー・キューブリックの映画「博士の異常な愛情」では、群れをはぐれたアメリカの核爆撃機が、ソ連への攻撃を決意する。ソ連の高官はアメリカ側に、「はぐれ核爆撃機」の攻撃が成功した場合、ソ連の終末装置が自動的に作動するぞと通告する――「終末装置」は、ソ連の国土に対する攻撃を検知したとたん、世界の各地に設置された50基の水爆を、いっせいに爆発させるのだ。その結果生じるコバルトの放射性降下物は、地球を93年間にわたって居住不能にしてしまう。どんな人間も、ロシア人たちですら。
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ぺリメーター(ソ連で開発された「終末兵器」である自動核報復システム)の存在は、ソ連軍の元メンバーの多くが認めている。1990年代には共産党中央委員会のメンバーたちが、アメリカの軍需会社、ブラドック・ダン&マクドナルドの代表者に、核攻撃に対するソ連の備えを詳細に伝えている。
ソビエト戦略ロケット軍の副幕僚長だったヴァルフォロメイ・コロブシン将軍は、冷戦時代に彼の国がもっともおそれられていたのはアメリカの先制攻撃であり、そのため彼らのおもな任務は、攻撃が感知されるやいなや、ミサイルを発射することができるシステムの構築だったと語っている。
すべての核司令部と、われわれのリーダー全員が殲滅されても、兵器庫に残っているミサイルをすべて自動的に発射するシステムが機能している。『死者の手』と呼ばれるこのシステムは、光と放射線と過度の圧力の組み合わせによって作動し、数機のコマンド・ロケットを軌道上に打ち上げる。そしてそこから、今度は一群のICBMミサイルに打ち上げのコードを送信するわけだ」
たとえ時刻が破壊し尽くされても、さらなる惨事を招こうとするぺリメーターのようなシステムは、それだけで背筋が寒くなってくる存在だ。だが、それはどうやら、先制攻撃を仕かけてくるのはアメリカだという、ソ連の思い込に端を発していた。
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ぺリメーターの最大の不安要素は……どうやら、いまも電源が入ったままらしいという点だ。
クレムリンにいまも、スイッチがあるのかどうかはわからない」と、元「ワシントン・ポスト」紙のホフマンは、アメリカのナショナル・パブリック・ラジオのインタヴューのなかで語っている。
「だがそれはそれとして、わたしはいまもコマンド・ロケット、掩蔽壕、そしてぺリメーターの全システムが、待機中だと考えている。そして、その命令システムのパートは、いまだに機能しているんだ。命令系統は変わったかもしれない、と聞かされている。だが、掩蔽壕の男たちが、いまもあそこにいるのは間違いない。システムはいまも生きている。それはいまだに、命令を待っているんだ」