じじぃの「血液一滴・実はジャンクDNAががんの早期発見に?ゲノムが語る人類全史」


アルツハイマー「血液検査で発見」、ノーベル賞田中耕一さんら発表 2018年2月1日 TBS NEWS
認知症の1つであるアルツハイマー病の病変を、わずかな量の血液検査で発見できる方法を世界で初めて確立したとノーベル賞受賞者田中耕一さんらの研究チームが発表しました。
発表したのは、国立長寿医療研究センターと2002年にノーベル化学賞を受賞した島津製作所田中耕一さんらの研究チームです。
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3279533.html
『ゲノムが語る人類全史』 アダム・ラザフォード/著、垂水雄二/訳 文藝春秋社 2017年発行
遺伝学は病気を根絶できるか? より
ゲノムは、逆さまの過程を辿る。すべて真ん中を挟まれた形で対になった靴下が、X染色体、Y染色体とともに一列に並んでいるような、古典的な染色体の写真は、遠く離れた人工衛星から見た地球に相当する。細部はほとんど見分けがつかず、その当人のことは言うにおよばず、それが働いている細胞についても正確なところは何も語ってくれない。顕微鏡下におけば、遺伝学的な大陸や大洋を示しはするが、それより細かいことは何もわからない。
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そして、たいしたことは何もしていない巨大な塊もあるが、その理由はわかっていない。これらの断片は、1960年代に、ジャンクDNAという受けのいい名前を獲得し、以来、呪いのようにくっついて離れない。
それは単なる充填物か、あるいは染色体が獲得した断片で、何の効果もないものかもしれない。しかし、コードしていないDNAがすべてジャンクというわけではない。多くは、いつか役に立つかもしれないと屋根裏部屋におしこまれた進化的なガラクタであったり、ゴミ箱に行くべき進化的なゴミであったり、実際のジャンクDNA以外の多くのものでできている。
ここでの問題の一部は、まぎれもなく、この言葉にある。生物学の専門的な断片に受け狙いの名前をつけるとき、それはいつまでもくっついて離れないという性質をもち、しばしば、科学内部での有効性を超えてしまう。
「原始スープ」というのは、仮説的な生命の起源を表現するための言葉だが、1920年代からずっとしがみついている。適切な化学物質の材料が組み合わせられれば生命のスープになるというのは、根本的にまちがっていて、それ以来ずっとこの研究分野を妨げ、しばしばまちがった方向に向かわせてきた。
フランシス・クリックは、1956年に、分子生物学の核心的な部分に「セントラル・ドグマ」(DNAがRNAをコードし、それがタンパク質に翻訳されるという考え)という名前を与えた。「ドグマ」という用語は、私たち科学タイプの人間は、17世紀以来、できるだけ使わないように努めてきた用語である。それは、証拠なしに権威によって異論を許さずに設定された信念を意味するからである。
クリックが、証拠のみに依拠し、けっして権威を頼みとすることがない営みである科学の問題に、この言葉をなぜ使ったのかは不可解である。偉大な20世紀生物学史家であるホレス・ジャドソンは、この奇妙さについて質したところ、クリックはこう答えたと書いている。
  私は、ドグマが何を意味するか知らなかっただけなんだ。それを「セントラル仮説」と呼ぶことも十分にできたわけだ。……ドグマが、受けそうな文句に思えたんだ。
これは、まさに最高の天才が同時に大間抜けでもありうることを証明しているにすぎない。ジャンクDNAもまた、そうした成句のひとつである。この言葉は、日本人遺伝学者の大野乾が造語したもので、この単純な喩えには、遺伝子専門家の外の世界からおおいに注目を引く意図があった。

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どうでもいい、じじぃの日記。
一滴の血液から、13種類ものがんを早期発見できる時代になった。
理論的には、血液を細かく分析すればほとんどの腫瘍物、アルツハイマー病などでできたたんぱく質などが検出できるはずである。
2002年にノーベル化学賞を受賞した田中耕一さんらの研究チームが、数滴の血液からアルツハイマー病か調べる「血液バイオマーカー」を開発した。
役に立たないといわれる「ジャンクDNA」が、役に立っているのだろうか。
よく分かりません。