じじぃの「クオリア問題・ロボットは人間のように感じることができるのか?フューチャー・マインド」

[full]クオリアとリアリティ〜茂木健一郎の講義 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=G_1HayfDY2g
 Universes and Minds

クオリア」私の知っている赤色は、あなたの何色? 2015年10月21日 ザ・オカルトサイト
クオリア」の種類は多彩であり、それぞれが独特の質感を持っているが、代表的なものは次のようなものである。
・視覚によるもの
その説明のしやすさから、最も頻繁に議論の対象にされるのが色であり、例えばイチゴの赤い感じ、海の青い感じなどが挙げられる。他にも大きさ、明るさ、更には奥行きなどがある。
http://occult.xxxblog.jp/archives/696534.html
『フューチャー・オブ・マインド 心の未来を科学する』 ミチオ・カク/著、 斉藤隆央/訳 NHK出版 2015年発行
人工知能 ロボットは理解したり感じたりできるのか? より
これまで何世紀にもわたり、機械が考えたり感じたりできるかどうかについて、あまたの理論が唱えられてきた。私自身の考えは、「構成論」と呼ばれるものだ。つまり、問題について延々と議論するだけでは意味がないので、オートマトンを作ってどこまでできるのか確かめることにエネルギーを注ぐべきだという考えである。そうでないと、最終的な答えのない哲学的な議論を果てしなく続ける羽目になる。科学の利点は、結局のところ、実験をおこなって問題にきっぱり決着をつけられるところなのだ。
したがって、ロボットが考えられるのかどうかという問題に決着をつけるには、作ってみるのが最終的な解決策なのかもしれない。しかし、機械はこの先も人間のようには考えられないと主張する人もいる。なかでも強い主張は、ロボットは人間より速く事実を扱えるが、扱っているものが何なのかを「理解」してはいない、というものだ。(色や音などの)感覚を人間よりうまく処理できるが、その感覚の本質を真の意味で「感じる」とか「味わう」といったことはできないというのである。
たとえば哲学者のデイヴィッド・チャーマーズは、AIの問題を「イージー・プロブレム(易しい問題)」と「ハード・プロブレム(難しい問題)」のふたつのカテゴリーに分類している。彼にとって「イージー・プロブレム」は、チェスをする、足し算をする、パターンを認識するといった人間の能力をどんどんまねられる機械を作ることだ。一方「ハード・プロブレム」は、クオリア(生[なま]の感覚)」と呼ばれる感情や主観的感覚を理解できる機械を作ることになる。
目の見えない人に赤い色の意味を教えられないのと同じように、ロボットが赤い色という主観的な感覚を味わうことはできない、というわけである。あるいは、コンピュータは中国語を英語にすらすら訳せるとしても、訳している内容を理解することはできない、と。この見方によれば、ロボットはテープレコーダーや計算機を見栄えよくしたものにすぎず、驚くべき正確さで情報を読み上げたり操作したりできるが、中身はちっとも理解していないことになる。
こうした主張は真面目に受け止めるべきだが、クオリアと主観的な経験の問題については別の見方ある。将来、機械が赤い色などの感覚を、どんな人間よりずっとうまく処理できるようになる可能性が高いというのだ。そのような機械は、赤の物理的特性を表現し、文中で人間よりうまく詩的に使うことまでできる。ロボットは赤い色を「感じる」か? この問題は無意味になる。「感じる」という言葉が明確に定義されていないからだ。ある時点で、ロボットによる赤い色の表現は人間のそれをしのぐかもしれず、そうなると当然、ロボットはこう問うだろう。人間は赤い色を本当に理解しているのか? ひょっとしたら人間には、赤い色を実はロボットほど微妙な点まで理解できないのかもしれない。
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数学者のジョン・フォン・ノイマンはこのように言っている。「数学では、物事を理解しない。慣れるだけだ」
したがって、問題はハードウエアにあるのではない。明確に定義されていない言葉が人によって違う意味をもつ、人間の言語の性質にあるのだ。偉大な量子物理学者ニールス・ボーアは、かつて量子論の深遠なパラドックスをどうしたら理解できるのかと訊かれ、こう答えている。それは、あなたが「理解する」という言葉をどう定義するかによる、と。

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どうでもいい、じじぃの日記。
「視覚」に関する本を読んでいると、人間の視覚は他の動物に比べて発達しているらしい。(鳥のなかにはさらに発達したのがいるらしい)
例えば、黄金色。
色は光の波長の違いだが、黄金色という波長は存在しない。脳のなかで黄金色を作り出しているのだそうだ。
ロボットは人間のように感じることができるのか?
「その感覚の本質を真の意味で『感じる』とか『味わう』といったことはできないというのである」
まあ、人間のなかにも、「感じる」とか「味わう」に鈍感なのがいるからなあ。 (^^;;