じじぃの「人の死にざま_1773_クラプロート(化学者・ウランの発見)」

Uranium Atomic Theory Animation! 動画 Youtube
https://www.youtube.com/watch?v=I28yK3auD7U
Martin Heinrich Klaproth

マルティン・ハインリヒ・クラプロート ウィキペディアWikipedia)より
マルティン・ハインリヒ・クラプロート(Martin Heinrich Klaproth、1743年 - 1817年)はドイツの化学者である。
ヴェルニゲローデに生まれた。16歳で薬局につとめ、その後クヴェトリンブルク、ハノーファーなどで薬局の助手を務め、1768年ベルリンにでた。1770年有名な化学者ローゼの助手になったが、その直後にローゼが亡くなったので、ローゼの仕事をつぐことになった。1810年フンボルト大学ベルリン大学)が創設されると初代の化学の教授になった。
分析化学と鉱物学に業績を残した。ウラン、ジルコニウム、セリウムの発見者とされ、テルルとチタンの発見を確認し、これらの元素の命名者になっている。 1789年、ピッチブレンドから酸化ウランを精製し、新元素であると結論した。

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『元素118の新知識 引いて重宝、読んでおもしろい』 桜井弘/著 ブルーバックス 2017年発行
元素発見者ランキング より
元素を初めて発見した人々の物語を知ることは、元素の歴史を学ぶことにつながり興味深い。アメリカのシーボーグをリーダーとするグループによる人工元素の合成・発見が群を抜いて多い。
ベルセーリウス、ヒシンイェル(スウェーデン)とクラップロート(ドイツ)によるセリウム(Ce)の同時発見は、元素の第1発見者をめぐる国を挙げての論争となった最初の例である。
順位 発見者(国名)         発見元素数 発見元素

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1  シーボーグ(アメリカ)     9      Pu Am Cm Bk Cf Es Fm Md No
2  デービー(イギリス)      6      Na K Mg Ca Sr Ba
3  ラムゼー(イギリス)      5      Ar He Kr Ne Xe
4  シェーレ(スウェーデン)    4      Cl Mo W Mn
4  ベルセーリウス(スウェーデン) 4      Se Ce Th Si
6  クラップロート(ドイツ)    3      U Zr Ce
6  ボアボードラン(フランス)   3      Ga Sm Dy
U ウラン/Uranium 92 より
ドイツのクラップロートは1789年、ピッチブレンド(閃ウラン鉱)から新しい金属元素を見出し、その元素に1781年に発見された新惑星、天王星(Uranus)の名をとってUraniumと命名した。彼は、新元素の精製の最終段階で炭素による還元を試み、得られた黒色粉末を単体のウランと考えたが、実は二酸化ウラン(UO2)であった。約50年後の1841年に、フランスのペリゴーが四塩化ウラン(UCl4)のカリウムによる還元で金属ウランの単離に初めて成功した。
ウランが放射性元素であることを見出したのはフランスのベクレルであり、1896年のことであった。ベクレルは黒い紙で包んだ写真乾板をウランの化合物のそばに置くと、乾板が感光することから、ウランの放射性の存在を発見した。2年後の1898年にキュリー夫妻がラジウムとその放射能を発見し、放射性元素の化学がスタートした。
地殻中のウランの存在は、多くの調査・分析の結果、地殻1g中に2.4цgと考えられている。もしこの濃度のウランが地球全体に一様に存在しているとすると、ウランの放射能によって地球の温度はたえず上昇することになる。しかし、そのような温度上昇は観測されていないので、ウランは地球上に広く分布しているが、地球の深部の濃度は低く、そのほとんどが地殻の表面付近(20km以内)に存在しているといわれている。