じじぃの「人の生きざま_759_フリーマン・ダイソン(物理学者)」

フリーマン・ダイソン「太陽系の外れに生命を探そう」 動画 ted.com
https://www.ted.com/talks/freeman_dyson_says_let_s_look_for_life_in_the_outer_solar_system?language=ja
Dyson Sphere 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=50IoG2qi6E0
Dyson sphere

フリーマン・ダイソン ウィキペディアWikipedia)より
フリーマン・ジョン・ダイソン(Freeman John Dyson、1923年12月15日 - )は、イギリス・バークシャー生まれのアメリカ合衆国理論物理学者、宇宙物理学者、サイエンスライター
ケンブリッジ大学トリニティカレッジ卒業、コーネル大学大学院卒業。プリンストン高等研究所名誉教授。 若くしてダイソン方程式を発表、量子電磁力学の完成に大きな寄与をなした。

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人智を超えた超科学・ダイソン球とは何か? 2017年6月25日 ア・ゲイン・シエラ
われわれ人間は、地球上の資源と太陽から受けるエネルギーを使って生活している。
だが、我々が太陽から享受しているエネルギー量は、太陽が発するエネルギーのほんの僅かでしかない。この膨大なエネルギーをより有効に活用するための「人工建造物」がダイソン球(ダイソン殻)である。
https://again.lunaclear.com/knowledge/science/t5370/
『人類の未来―AI、経済、民主主義』 ノーム・チョムスキーレイ・カーツワイル、マーティン・ウルフ、ビャルケ・インゲルス、フリーマン・ダイソン/著, 吉成真由美/編 NHK出版新書 2017年発行
気候変動の誤謬 より
――あなたは、「世界的な温暖化というのは、気候モデルによってはじき出された数字に惑わされて、ひどく誇張されている」と言われてます。実際1970年代には、われわれは「温暖化」よりむしろ「地球の寒暖化」のほうを心配していたわけです。
 また中生代(10世紀ー14世紀ごろ)、つまり産業革命後の人類による二酸化炭素排出が始まるまえですが、グリーンランドが緑化してバイキングたちが移住するくらい強い温暖化の時期があり、その後(15世紀ー19世紀ごろ)、ロンドンのテムズ川が凍るほどのミニ氷河期が訪れたという記録が残っています。
 最後の「温暖化」ないし「気候変動」に関しては、どのような重要問題があるとお考えですか。
ダイソン あなたが今言われたことはすべて、まったくその通りで、問題は、あまりにも多くの時間と努力が、この地球温暖化の議論のために使われているということです。森林伐採や、野生動物の破壊、生息環境の破壊など、ほかにもたくさんの環境問題があります。実際に被害が生じているところに、はるかに多くの真摯な注意を払うべきです。
 残念ながら、気候についての議論が政治的な協議を占領してしまっていて、公衆衛生や広域伝染病などへの注意がおろそかになってしまっています。私たちが対処しなければならない、はるかに重要な案件が山積みであるにもかかわらず。悲しいことです。
――大気中の炭素削減のために何兆円というお金を使うのではなく、例えば被災地域の再開発に回すべきだと。
ダイソン そうです! 炭素削減は、まったく理解できません。愚かな行為であり、議論すること自体が愚かだと思います。その議論のために多大な時間を費やしてきたのは、実に嘆かわしい。誰もがこぞって炭素削減について語っています。
 実際、炭素を1番多く削減しているのはアメリカです。シェールガスのおかげで、石炭に代わってガスを使っているので、炭素削減につながっている。しかしこれは、シェールガスが石炭よりも安価で便利だという経済的な理由から来るもので、政治的な判断ではありません。たまたまシェールガスの埋蔵量が多かったので、それを利用することで、炭素削減をしているだけで環境へ配慮したからではない。偶然の産物と言ってもいいくらいで、このように、炭素削減を声高に言いつのっている国々が、実際には大して努力をしていないのです。
――気候変動問題に対して、重大な疑問を投げかけている科学者たちもいます。例えば、ノーベル賞受賞者であるノルウェーの物理学者アイヴァー・ジェーバー、プリンストン大学の物理学者ウィリアム・ハバー、MITの大気物理学者リチャード・リンゼン等々。ジェーバー士は、「気候科学は宗教の様相を呈してきている。気候変動を信じない者は、いかなる研究もできないようになってきている」と警鐘を鳴らしています。
 例えば1930年代には、「優生学」が科学コミュニティーのコンセンサスということになっていましたが、気候変動に関しても「科学コミュニティーのコンセンサス」に対して疑問が提示されているということでしょうか。
ダイソン そうです。コンセンサスが謝っていたケースはたくさんあります。サイエンスでは珍しくありません。なぜ炭素に対して強い拘泥が沸き起こったのか、理解に苦しみます。しかし残念ながら実際に起こりました。
 環境への宗教的とも言うべき注目自体は、ある意味いいことです。私自身も環境保全を熱心に支持していますし、一種の宗教として理解することもできます。在野宗教(secular religion)としてのマルクス主義が、マルクス主義そのものより理解しやすかったのに似ています。ですから大体において、環境保護主義者に好意を持っています。環境保護はいいことです。われわれ自身がその一部である自然を保護しなければならないし、その良き世話人でなければならない、というような宗教的感覚を持つのはいいことだと思います。
 残念ながら、それが炭素燃焼という、環境保護とは関係のない問題と混同されてしまった。炭素燃焼そのものは、環境に悪いということはないですね。それがなぜか環境に悪いという評判になってしまったのは、まったく不幸なことです。
――それでも気候変動のあるなしにかかわらず、化石燃料への依存を少なくするのは、よいことなのではないですか。
ダイソン そうとは言い切れません。環境保護とはあまり関連していません。化石燃料を使用することが環境にいいか悪いか、断定的に言うことはできません。そのことよりもはるかに危険なことがたくさんあります。