じじぃの「科学・芸術_254_小説『レ・ミゼラブル』」

I Dreamed a Dream - Anne Hathaway (HD) 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=86lczf7Bou8
Les Miserables. I Dreamed a Dream

レ・ミゼラブル』名曲の数々  Billboard JAPAN
 1862年文豪ヴィクトル・ユーゴーによって発表され、1985年にロンドンでミュージカルとして生まれ変わった「レ・ミゼラブル」。
自分を偽りつつも、様々な苦難を乗り越え、正義と愛を貫き通すジャン・バルジャンや、愛の絆の強さが人々の胸を打ち、今なお40ヵ国以上で上演され続けている。そして、昨年末には映画として生まれ変わり、世界中を感動の渦に巻きこんだ。物語を支える名曲の数々を振り返る。
●I DREAMED A DREAM (夢やぶれて)
恋人に捨てられたことから、女手ひとつで一人娘コゼットを育てるフォンテーヌ。
工場で働きながら、コゼットの里親に仕送りをするというギリギリの生活を送っていたが、子供がいたことが同僚に発覚し、諍いを起こし工場をクビになってしまい、生活苦から娼婦になってしまう。そんな絶望的なフォンテーヌの想いが込められた歌。
http://www.billboard-japan.com/special/detail/490
『世界文学大図鑑』 ジェイムズ・キャントンほか/著、沼野充義/監修 三省堂 2017年発行
聞いてもらえないからといって、口をつぐむ理由とはならない 『レ・ミゼラブル』(1862年ビクトル・ユーゴー より
レ・ミゼラブル』の物語の主人公ジャン・バルジャンは、パンを盗んだ罪で19年間服役し、ようやく出所する。バルジャンは、ある司教から盗みを働くが、司教はそんなバルジャンを擁護し、その慈愛にふれたことでバルジャンは贖いの道を歩みはじめる。偽名で事業を起こしたバルジャンはやがて裕福になり、幼い少女コゼットを養子に迎える。コゼットの母フォンテーヌは貧しさのために売春婦に身を落とし、死んだのだった。バルジャンは犯罪者としての過去から逃れることができず、執念深いジャヴェール警部に追われつづける。
ほかにも多くの人物が、登場しては消えていく。たとえば、理想に燃える方学生マリウスはコゼットと恋に落ちる。宿屋の主テネルディエ夫妻はコゼットを虐待している。夫妻の子供であるガヴローシュとエポニーヌは、両親にないがしろにされて路上に暮らしている。そのほか、多くの革命派の学生が登場する。だれもが地獄のような社会から逃れられないさまを、ユゴーは鮮やかに描き出す。
折にふれてユゴーは本筋からそれ、関連のある挿話を入れたり自説を述べたりしている。くわしく言及しているのは、ワーテルローの戦い(1815年)、路上生活者、パリの建築物、パリの下水道網の構造、修道会などについてだ。物語の終盤に向かうと、ユゴーはよりよい社会を築く手段としての革命の意義を考察したあと、物語の本筋にもどって結末へと向かう。
レ・ミゼラブル』は出版前に大きく宣伝されたこともあって、大反響を巻き起こした。批評家のなかには、危険なほどに革命を美化している、過度の感傷的だ、などと批判する者もいた。しかし、この本はすぐさま、フランスだけでなくイギリスやほかの国々でも成功をおさめた。