じじぃの「X線自由電子レーザー(SACLA)・タンパク質立体構造決定!くすりをつくる研究者の仕事」

1,000万分の1ミリでタンパク質をとらえる! 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=jMsdzZ-y3Os
雑誌『Science』 「はやぶさ」特集号

創薬ターゲット蛋白質の迅速構造解析法の開発
●SACLA-SFXプロジェクト
創薬ターゲット蛋白質の迅速構造解析法の開発」(通称:SACLA-SFXプロジェクト)では、医学や薬学に重要であるが構造解析が難しい蛋白質を、X線自由電子レーザー施設SACLAにおいて、迅速かつ高分解能で構造決定する技術を確立することを目指しています。このプロジェクトは文部科学省から委託を受け、X線自由電子レーザー重点戦略研究課題(XFEL重点戦略研究課題)の一環として行われています。
http://xfel.riken.jp/laboratory/sfx/index.html
『くすりをつくる研究者の仕事』 京都大学大学院薬学研究科 化学同人 2017年発行
原子や分子の瞬間的な動きをとらえる――X線自由電子レーザー (一部抜粋しています)
最近、スプリング8のシンクロトン放射光よりも10億倍強力なX線自由電子レーザーを放射することができる施設SACLA(さくら)がスプリング8に隣接してつくられました。SACLAは非常に明るいだけでなく、10フェムト秒(100兆分の1秒)程度のパルスX線を照射できる特徴をもっています。そのため、SACLAを使えば、マイクロメートル程度の大きさの結晶を使って測定できるようになりました。
ミクロな結晶にSACLAの超強力なX線が衝突すると結晶は破壊されてしまいます。ところが、X線回折が起こる速さは、パルス幅と同じフェムト秒程度なのに対して、結晶の破壊の速度は、ナノ秒位の遅さになるのです。つまり不思議ですが、結晶が破壊される前にデータが撮れてしまうのです。また、結晶中で化学反応を起こすことができれば、パルス幅がフェムト秒ですから、フェムト秒単位の拘束測定により、時間分割測定を実現することも可能です。そうすれば、化学反応の動画(アニメーション)をつくることも簡単になるでしょう。欧米では、SACLAよりも、さらに高輝度のX線自由電子レーザーをつくろうとしています。それは、もはや結晶をつくらなくても、1個の分子を使って測定ができるようにしようと考えているからです。

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どうでもいい、じじぃの日記。
2011年12月23日の新聞に、アメリカの科学誌「サイエンス」の2011年の科学10大成果に日本から「はやぶさ」と「植物の光合成反応の解析」が選ばれたとの記事が載っていた。
「サイエンス」誌 2011年の科学10大成果
HIV Treatment as Prevention (エイズウイルス(HIV)予防薬の臨床試験)
・Hayabusa (小惑星探査機「はやぶさ」ミッション成功)
・Ancient Interbreeding (化石の遺伝情報で人類起源に新知見)
・Photosystem II (光合成に関与するタンパク質構造解明)
・Pristine Gas (宇宙創成期の組成を示す水素ガス雲)
・Microbiome (ヒト腸内微生物の生息条件解明)
・Malaria Vaccine (有望なマラリアのワクチンの開発)
・Exoplanets (太陽系の常識を超える天体の発見)
・Designer Zeolites (ゼオライトの製造技術進歩)
・Senescent Cells (老化細胞を除く抗加齢研究)
2010年6月、小惑星探査機「はやぶさ」が小惑星から微粒子を持ち返り、無事地球に帰還したことで日本中が沸いた。
その一方で、X線自由電子レーザー(SACLA)で光合成に関与するタンパク質構造解明(Photosystem II)に世界で初めて成功していた。
実は、創薬をつくるうえで、タンパク質の構造解析などにX線自由電子レーザーが欠かせないのだそうだ。
人工知能と並んで、世界中で競いあっている分野らしい。