じじぃの「科学・芸術_202_時計の歴史」

History of Clocks 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=cntPB68fh9o
二度打ち時計

時計の歴史 ウィキペディアWikipedia) より
●紀元前3500年から紀元前500年頃
1日の時刻の測定に使われた初めての時計は日時計だった。最も古いタイプの日時計古代エジプトで作られており、緑色片岩を加工したものだった。紀元前3500年頃に作られたオベリスク(方尖塔)もまた日時計の役割も果たしていた。
水晶振動子
石英を使った最初の水晶振動子は、1921年、ウォルター・ケーディ (Walter Guyton Cady) によって作られた。また、1927年には水晶振動子を用いた最初のクォーツ時計がカナダのベル研究所のワーレン・マリソン(Warren Marrison)とJ. ホートン(J. W. Horton)によって作られた。
その後の数十年で、クォーツ時計は研究レベルで非常に正確なものとなったが、真空管を使った非常に精巧な作りだったため、限られた用途にしか使われなかった。1932年には、週ごとの地球の回転率の微細な変化を測定できるクォーツ時計が開発された。アメリカ国家基準局(National Bureau of Standards, 現在のアメリカ国立標準技術研究所)はこれを標準時間用として採用し、1929年から1960年代までの間、後に原子時計にその座を明け渡すまで使われた。1969年、セイコーは世界で初のクォーツ腕時計アストロン (Astron) を製造した。水晶振動子の高性能さと低コストのため、今でも数多くのクォーツ時計が生産されている 。

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『1000の発明・発見図鑑』 ロジャー・ブリッジマン/著、小口高、諸田昭夫、 鈴木良次/訳 丸善 2003年発行
日時計
少なくとも3500年前には、垂直に立てた棒や柱が落とす影で時刻が分かることが知られていた。遅くとも前700年頃までに、古代エジプト日時計が完成した。
まっすぐな目盛版には、目盛りに影が落ちるよう、おそらく片方の先に突起がついていた。半日たつと、反対方向を指すように回転させた。数百年後にバビロニアのベロソスなどの天文学者は、影を曲線で追跡する日時計をつくった。
機械じかけの時計
1088年に初めて機械じかけの時計がつくられた。中国の蘇頌 (そ しょう) の時計で、ゼンマイじかけではなく、羽根に水がたまると空にする間止まって時間を区切る水車として設計された。初のゼンマイじかけの時計は1360年頃ド・ヴィックによるもので、パリの裁判所に置かれた。その時計には針が1本しかなく、1日2時間もの誤差が出て、たぶん、蘇頌より不正確だった。
腕時計
最初の腕時計はハンバーガーくらいの大きさがあった。1500年ドイツの錠前師ヘンラインが発明し、内部のしかけを動かすのは重りではなくばねだった。
彼の”ニュルンベルクの卵”という時計は金属製のカバーつきで、直接見るときはカバーを開けねばならず、分針もなかった。欠点はあったものの、これで時計をもち歩けるようになった。
高品質の鋼鉄
大量生産の鋼鉄でもたいていの用途には間に合うが、もっと高品質なものが求められることもある。
イギリスの時計工、ハンツマンは、普通の鋼鉄では良質な腕時計用ゼンマイをつくれないことに気づき、1740年頃シェフィードで独自の鋼鉄をつくり始めた。彼は初めて鋼鉄を高温で溶解し、完全に均一な合金をつくった。このおかげでシェフィードは高品質の鋼鉄で有名になった。
二度打ち時計
初期の時計で時を知るには、明るい場所でポケットからとり出し、カバーを開けなければならなかった。1680年、イギリスの時計師クェアーが二度打ち時計という便利な時計を発明した。ポケットに手を入れ、時計についているボタンかレバーを動かせば、内蔵された小さなベルが過ぎた時報を鳴らす。この時計は夜とくに便利だった。
紅茶を入れる目覚まし時計
イギリス人は朝に紅茶を飲むのを好むが、クラークが1902年につくった自動紅茶入れ機をあえて作ってみる人は少なかっただろう。発明当時、発想に技術がおいついていなかった。朝まだ眠っている間に時計じかけでマッチがすられ、やかんの下で火がつく。お湯が沸騰すると蒸気のはたらきでやかんが傾いてポットにお湯が注がれ、アラームが鳴った。

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『もののはじまり 雑学大全 どこを読んでも必ず誰かと話したくなる!』 なるほど倶楽部/編 だいわ文庫 2013年発行
時計の広告が10時10分を指している理由 より
正確には10時10分ではなく、どれも9分前後を指してしるようです。なぜ前後なのかというと、セイコーは10時8分42秒、シチズンは10時9分35秒、カシオは10時8分37秒という違いがあるから。
こんな慣習が生まれたのはアメリカから。大恐慌時代、アメリカのある時計店の店員が、「厳しいときこそ笑顔が必要だ」と考え、ショーケースに並んでいる時計の針をすべて10時10分前後に合わせました。時計の顔を笑顔に見立てたのです。すると、売り上げが急によくなったのだそうです。
この噂を聞きつけた他の時計店もこれを真似するようになり、時計メーカーも広告に使うようになったといいます。