じじぃの「科学・芸術_156_シンガポール・中国の影」

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シンガポールは中国ではない」文化の違いに戸惑い―シンガポール 2012年7月24日 レコードチャイナ
2012年7月21日、環球時報によると、シンガポールの聯合早報は20日、「二つの身分」と題する記事を掲載し、中国を訪れたシンガポール華人は中国人と外見や言語が同じだが、文化の違いに戸惑いを感じることがあると指摘した。以下はその概要。
中国語を話すが中国国籍ではない漢民族は、中国で戸惑うことがある。相手が私を外国人だと気付かないことがあるからだ。私は自己紹介で「シンガポール人です」と話すと、相手はいぶかしげに「シンガポールは中国の一部でしょう」という。あわてて否定し、「ルーツは中国福建省です」と話すと、相手はさらに混乱する。二つの地名の関係をどうとらえていいか分からなくなるのだ。
http://www.recordchina.co.jp/b63182-s0-c30.html
シンガポールを知るための65章【第4版】』 田村慶子/編著 赤石書店 2016年発行
対中国関係 「中国の影」と対峙する小国外交 (一部抜粋しています)
1990年10月3日、シンガポールと中国との国交樹立の調印は、第45回国連総会参加のためニューヨーク訪問中の両国外相間で行われた。国交樹立セレモニーは、両国どちらかの首都で首脳同士がその調印に立ち会うのが一般的で、特に中国との国交樹立では北京での盛大な式典が付き物であることから、シンガポールと中国の国交樹立は少し地味で奇妙にも見える。これこそ「中国の影」と対峙してきたシンガポールの対中国関係の難しさをよくあらわしている。
先住のマレー人よりも華人人口が多数を占める特異な人口構成比はシンガポールの対中関係をより複雑にした。1965年の建国当初からシンガポールは人口構成比に由来する民族立率を国内的にも、周辺国を含んだ国際的にも抑える必要に迫られていた。シンガポールの対中国関係は、中国との関係を意味するとともに、国内に残る中国の影響力=「中国の影」に対抗する政策という一面を持っている。
国内政策では、華語派軍人たちの中国貴族意識を抑え、3つの民族集団に分かれた国民にシンガポール国人意識を創出させるため、英語を公用語の中心とする教育・言語政策、民族別すみわけを解体する住宅政策を実行する。外交においては中国・台湾のどちらとも国交を結ばず、政治的側面での接触を避け、貿易といった経済分野を中心に実施的な関係を拡大する政経分離政策を採り続ける。
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蘇州の地域開発で挫折を強いられたシンガポールは、2000年代から外国の高度人材を招聘する政策のなかで、民族構成比への配慮から、華人や中国人を招聘、育成することで、中国ではなく自国内で中国人人材を利用することに重点を移す。
シンガポールは、高額報酬のほかに高級マンションや引越費用の提供等を行うなど外国人の高度人材、留学生受入に積極的で2015年現在、シンガポール総人口553.5万人のうち外国籍永住権保持者、非居住者が216万人と、2000年の104.2万人から大幅に増加している。シンガポール政府は新移民の出身国等を公表していないものの、謝美華の換算によれば、中国人が1990年〜2009年までに約50〜60万人増加し、中国からの新移民がシンガポール総人口の10〜12パーセントの規模になると指摘している。
現在、中国人のシンガポールへの国際移動は、ビジネスマンだけでなく、鞏俐(コン・リー)に代表される女優、卓球等スポーツ選手など幅広く拡大している。とくに建国以来の英語化徹底で落ちた華語能力を補うため、現地華語紙等メディア、教育機関の華語教員等世論形成や、義務教育に関わる分野まで進出している。