じじぃの「未解決ファイル_300_がん抑制遺伝子」

がん遺伝子治療 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=5bnHM5KJHpI
がん細胞と正常細胞の掛け合わせ
(kusuri-jouhou.com HPより)

細胞ががん化する仕組み 2016年09月14日 [国立がん研究センター
がん遺伝子が車のアクセルとすると、そのブレーキにあたる遺伝子が、がん抑制遺伝子です。がん抑制遺伝子は細胞の増殖を抑制したり、細胞のDNAに生じた傷を修復したり、細胞にアポトーシス(細胞死)を誘導したりする働きをします。DNAの傷が蓄積するとがん化に結びつくので、修復が必要です。異常細胞が無限に増殖しないように、異常を感知して、その細胞に細胞死を誘導することも必要です。このように、がん抑制遺伝子はブレーキの働きをしていると考えられます。
これまでの研究から、いくつかのがん抑制遺伝子が発見されましたが、代表的なものは「p53遺伝子」、「RB遺伝子」、「MLH1遺伝子」等が知られています。それぞれ細胞死の誘導、細胞増殖の抑制、DNAの修復に重要な働きを持つことがわかっています。
http://ganjoho.jp/public/dia_tre/knowledge/cancerous_change.html
がん抑制遺伝子、免疫機
正常細胞にはがんを抑制する遺伝子があり、この遺伝子によって細胞のがん化を防いでいる。
http://kusuri-jouhou.com/creature2/yokusei.html
『図解入門 よくわかる分子生物学の基本としくみ【第2班】』 井出利憲/著 秀和システム 2015年発行
細胞融合という古典的な実験は案外重要 より
正常体細胞とがん細胞を細胞融合させた場合、がん細胞の性質の方が強いというのが一般的には常識というものでしょう。がん細胞の方が強くなければ、正常細胞からがん細胞に変われないですからね。
しかし実際には、融合細胞の性質はがん細胞ではなく、正常体細胞に近くなる(正常の性質が優性)ことが研究者の間では知られていました。後には、①「正常体細胞ではがん抑制遺伝子がいつも働いていること」、②「正常体細胞ががん細胞に変化するためには、がん遺伝子が働き出す必要性に加えて、がん抑制遺伝子が働きを失う必要があること」、③「実際にヒトのがんでも、がん抑制遺伝子が働きを失っていること」などがわかりました。正常細胞の性質ががん細胞の性質に比べて優性だったのは、正常細胞に働いているがん抑制遺伝子の働きが優性だったからです。それがわかったのは、細胞融合の実験よりずっと後のことでした。
また、ヒトの正常体細胞は有限の細胞分裂可能回数(有限分裂寿命)を持っていますが、がん細胞はすべて無限分裂可能(不死化細胞)です。不死化しなかったがん細胞は、がん組織として大きくならないうちに分裂寿命の限界を迎えて死に絶えます。だから、ヒトの体内で見つかるまでに大きくなったがん細胞は、不死化したがん細胞なのです。
有限分裂寿命の正常体細胞と不死化しているがん細胞とを融合すると、ここでも、がん細胞の性質の方が強いだろうと思います。ところが予想を裏切って、融合細胞はすべて有限分裂寿命を示します。正常体細胞では不死化細胞にさせない遺伝子が働いていて、その遺伝子の働きががん細胞の側にも及んでいるのです。正常体細胞ががん細胞になるには、この遺伝子の働きも失われて不死化細胞になる必要があるわけです。
融合細胞の優性は、具体的な遺伝子の存在や具体的な働きがまったく不明の段階でも、働きとして劣勢の性質を抑えて、優性の性質を発揮する遺伝子の存在を示唆します。だから、ES細胞が体細胞より優性であることは、ES細胞らしさを積極的に発揮する遺伝子があることを示唆しているのです。

                          • -

どうでもいい、じじぃの日記。
暇なもので、病気に関する本をよく見ている。
井出利憲著 『図解入門 よくわかる分子生物学の基本としくみ【第2班】』という本を見ていたら「細胞融合という古典的な実験は案外重要」というのがあった。
正常細胞とがん細胞を掛け合わせると、その細胞はがん化してしまうように思われる。しかし、実際はがん細胞と正常細胞を掛け合わせても出来上がった細胞はがん化しない。
正常細胞のがん抑制遺伝子ががん細胞の機能を制御するので、がん化しないのだそうだ。
それでは、がん抑制遺伝子を増やせば、がんにならないのではないか。
がん抑制遺伝子は p53遺伝子、RB遺伝子、MLH1遺伝子 などが知られている。
老人の場合、遺伝子のコピーミスによる突然変異ががん化の大きな原因らしい。正常ながん抑制遺伝子が減ってしまうということか。