じじぃの「マラリアへの耐性・正常と異常・多数派と少数派の違い!分子生物学」

What is Malaria? 動画 YuTube
https://www.youtube.com/watch?v=Jt5u1lX9yZI
マラリア

『図解入門 よくわかる分子生物学の基本としくみ』 井出利憲/著 秀和システム 2015年発行
正常と異常 より
遺伝子多型では、どちらが正常で、どちらが変異(異常)とはいえないという話をしました。実は遺伝病や変異といわれるものでも、それはある条件や環境の下で成立することに過ぎないという可能性があります。
鎌状赤血球貧血症というのは、酸素を運ぶヘモグロビンβ鎖の遺伝子に起きた、たった一つの塩基置換、たった一つのアミノ酸置換による遺伝病です。変異したヘモグロビンは、酸素の低いところでは、結晶構造を取って赤血球を変形させて、思い貧血をもたらします。発生率は一般に、人口の1%どころか、はるかにずっと低い。ところがアフリカのある地域では、これが30%にもなる。この地域では必ずしも不利ではないからです。
というのも、この地域に流行するマラリアの病原虫は、正常な赤血球で殖えるけれども、鎌状赤血球では増えることができない。つまり、鎌状赤血球貧血症の患者は、マラリアに耐性があって、こういう環境では生き残りに有利なのです。もし、マラリアがもっと致死性の高い病気であったなら、鎌状赤血球を持つ人が圧倒的な多数を占めて正常と見なされ、普通の赤血球を持つ人は「マラリアに弱い特異体質の気の毒な人」と見られる可能性があります。
「正常と異常の違い」、「多数派と少数派の違い」は、環境の影響をまぬがれない相対的なものであるということなんです。

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どうでもいい、じじぃの日記。
井出利憲著 『図解入門 よくわかる分子生物学の基本としくみ』という本を見ていたら、「正常と異常」があった。
アフリカの人々と日本人とでは、「マラリア」への耐性度が違うのだそうだ。
「正常と異常の違い」、「多数派と少数派の違い」は、環境の影響をまぬがれない相対的なものであるということなんです。
大人の発達障害のじじぃ。
なんとなく、ほっとさせられました。