じじぃの「科学・芸術_95_崩れる世界秩序(一極として立つ)」

シリーズ戊辰戦争河井継之助 小藩生き残りの誤算その3 動画 Youtube
https://www.youtube.com/watch?v=P0DvSBoTvk4
中国が描く2050年の世界地図

地元での河井継之助の評価は? 2009/9/8 Yahoo!知恵袋
回答
全国的には、なぜか河井継之助のほうが知名度が高いようですが、長岡では、戊辰戦争の敗戦により街が焼けたどん底状態から再建に尽力した小林虎三郎も高く評価されています。
むしろ、虎三郎のほうが功績がはっきりしているから、河井継之助より評価されているといえるかも知れない。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1330402573
林修今でしょ!講座◇特別企画「東大法学部・林修VS東大歴史学者本郷和人の三本勝負大河ドラマの主役にしたい本当にすごい偉人SP」 2016年12月27日 テレビ朝日
【プレゼンター】林修本郷和人 【学友】高橋英樹 宇治原史規 宮崎香蓮
今回は、歴史の新事実を学ぶ豪華2時間SP!林修と東大の日本史教授・本郷先生がプライドを懸けてプレゼン対決!『大河ドラマの主人公にしたい本当にすごい戦国武将』あまり有名ではないが、実はスゴかった武将や武士をプレゼンする大好評企画!今年は真田幸村、再来年は西郷隆盛が主人公として登場する大河ドラマだが、果たして林修が推したい偉人とは!? 教科書には載っていない魅力やエピソード、面白い裏話を熱く語る。
●「島津義弘」(本郷先生) vs 「河井継之助」(林)
長岡藩の借金を返済した河井継之助
長岡藩の政治と軍の実権を握った継之助は壮大な賭けに出る。
官軍と佐幕派のいずれにもつかず中立を守ろうとし、さらに両者を調停しようとする。しかし、継之助の理想は官軍の勢いに対し惨敗に終わり、長岡城下は灰燼に帰すこととなってしまった。
長岡の街全体を焼野原にして、民に甚大な犠牲を強いた継之助の戦争責任については評価が分かれる。

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『日本人として知っておきたい「世界激変」の行方』 中西輝政/著 PHP新書 2017年発行
これから10年、日本はどうすべきか (一部抜粋しています)
中国とロシア、中国とドイツのつながりが、予想以上に進んでいる。さらに中国とイギリスのつながりが、今後もさらに深まっていく可能性もある。このことを視野に入れれば、日本あるいは日米同盟の対中抑止戦略一点張りの見直しが必要なことも、わかってくる。
そもそも、いちばん頼りにしているアメリカも、今後どのような動きに出るか不明である。とくにきになるのはトランプ大統領誕生後の国際金融の動きで、国際金融の世界はアメリカといえども信用できないところがある。
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では、2030年を中国の対米優位確立の「ターゲットイヤー」と考えたとき、日本に何ができるかというと、思い出したいのが幕末における長岡藩の失敗である。
長岡藩の失敗の根源は、「重武装の局外中立」という路線を選択したことにある。司馬遼太郎の作品の1つ『峠』のなかにも登場する幕末長岡藩の軍事総督・河井継之助は、ガトリング砲など最新鋭の武器を買い入れるなどして近代的軍隊を設立した。強い軍事力を背景に、戊辰戦争で局外中立政策をとろうとしたが、結局、奥羽越列藩同盟に参加し、最後は北越戦争で新政府軍に敗れた。
日本がこれから自力をつけることは、きわめて大切なことである。だが、それがどのくらいの実力のものかは、つねに冷静に見ておかねばならない。日本が、米中間で「局外中立」を保てるほどの力を持てるかというと、2030年をターゲットイヤーとするなら、かなり難しいだろう。かりにトランプ大統領が、今後もし本当に「日本の核武装を認める」といいだし、日本がそれに従って動いたとしても、ようやくギリギリ間に合うか合わないか、というぐらいである。
そもそもそんな仮定も、あまりあてはまらないだろう。トランプは選挙中のこの発言も撤回しているのだから。
日本はすでに2つの過ちにより、2周遅れの国になっている。
1つは平和憲法である。昭和21年からいっさい変わらず、ひたすら憲法を守ってきた。まさに「何事も学ばず、何事も忘れず」で、現実世界を見ていないのである。
もう1つの誤謬は、世界の変化にまったく対応できていないことである。アメリカとの日米同盟路線に基づき、中国を包囲し、抑止するという選択肢しか持たない。そこには民主主義、基本的人権、法の支配、市場経済といった「普遍的価値」に基づく外交という大義名分はあるが、それはしょせん他人(アメリカ)の言葉にすぎない。もし、それが世界共通の価値観となっているとしたら、これを前面に打ち出すと、今度はいざというとき後ろへ下がれなくなる。
つまり、いまの日本はギリギリの局面になったら、おそらく事態の圧力に負ける。自衛の戦略や気概を持たなければ、いくら核を持って憲法改正しても、自分から事態を切り拓いていく力はないからだ。もしそこでアメリカが手を引けば終りである。
だがしかし、だからといって幕末の河井継之助になってはいけない。たとえば、米中が正面から衝突するとき、もはや局外中立などという夢を見られる段階ではない。それなら何もしないほうがいい。風に揺られる柳のように、徹底して柔軟に生きる。もちろん自力をつけることも大事だが、大勢を見るに敏に行動することも大事であるという哲学もありえよう。「寄らば大樹」というか「強いほうにつく」ということである。
いずれにせよ、もし日本がそういう状況に巻き込まれるとしたら、日本に残された時間は長くない。日本はそれまでを、どう過ごすべきか。
今後いっそう浮上する世界の多極化時代にあって「一極として立つ」という日本の選択が、非常に現現実味を帯びて迫られている。そこへ移行する流れのなかで重要なことは、やはり大きな世界の動きに対応する柔軟性である。
まずは「海洋国家・日本」として生存の基礎を確保すべく、軍事力、情報力などの自衛のための自力をつける。そのうえで、アメリカが中国と妥協するような動きに出て「梯子を外されたら終わり」になりかねない立場や、できもしない「局外中立」という夢想的な立場に自らを追い込むことのないよう、自らの振る舞いに最大限慎重になることである。