じじぃの「科学・芸術_68_権威への服従(ミルグラム)の法則」

Stanley Milgram - Obedience 動画 Youtube
http://www.youtube.com/watch?v=Jqr5-dWk6Gw
Milgram's Experiment

SOSは届かない 電通女性社員を死に追いやった「職場の常識」 iRONNA
日本を代表する広告大手、電通の女性社員の過労自殺が波紋を広げている。違法な長時間労働が常態化していた疑いが浮上し、東京労働局が立ち入り調査、刑事事件に発展する可能性も出てきた。今後、電通労務管理の在り方が焦点となるが、なぜ日本では「過労死」が後を絶たないのか。
http://ironna.jp/article/4218
『すぐ役に立つ法則のすべて 頭がいい人は知っている!使っている!』 博学こだわり倶楽部/編 KAWADE夢文庫 2016年発行
権威への服従原理(ミルグラムの法則) (一部抜粋しています)
●法則の正しさを証明した「恐怖の実験」とは
とかく人は権威のあるモノからの命令に弱い。
上司や医者、弁護士、政治家、大学教授など、権威者や専門家の言うことには、素直に従ってしまう傾向がある。
こうした心理を「権威への服従原理」という。権威者に反抗することは、自分にとって不利益になる可能性があるからだ。
このことを確認した有名な実験がある。
アメリカの心理学者、スタンレー・ミルグラムが実験した「アイヒマン実験」(ミルグラム実験)と呼ばれるものだ。
アイヒマン(アドルフ・アイヒマン)とは、第二次世界大戦中にユダヤ人に対して数々の残虐行為を行ったナチスの高官だ。
だが実際のアイヒマンは、いたって普通の人物であり、単に上官の命令に従って残虐行為を実地したのではないかという疑問があった。そのことを確かめるために実地されたのが「アイヒマン実験」である。
実験の管理者のもとで、被験者は教師役となり、生徒役に対して質問をし、生徒役が間違えたら電気ショックを罰を与えるというものだ。
そして、間違える回数が増えるにつれ電気ショックの強さも上げていく。とはいえ生徒役は電気ショックを与えられたフリをするだけだ。生徒役は電気ショックの強さに対応した叫び声をあげるよう指示されていたが、教師役の被験者はそのことを知らない。
この実験の結果わかったことは、人は予想以上に権威者からの命令に従ってしまう傾向が強いということだ。
教師役の被験者は実験の途中で電気ショックを与えることに耐えられなくなり、やめようとする者もいた。
しかし、実験の管理者から続けるように強く言われると、半数以上の被験者が電気ショックが最大になるまで実験を続行したのである。
要するにどのような人でも、限られた環境の中で権威者から強く命令されると、自分の意に反してまで、その命令に従ってしまう可能性があるということだ。