Australia's Great Wonder - The Great Barrier Reef 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=vcgLc3llEaE
サンゴの末期、悲しい輝き 沖縄「白化」の海に記者が潜った 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=gH8kdPJO5Mo
サンゴの個虫
豪グレートバリアリーフ サンゴ白化が「過去最悪」に 2016年03月29日 BBCニュース
オーストラリア東海岸にある世界最大のサンゴ礁「グレートバリアリーフ」で、サンゴの健康状態が悪化した先に起きる白化現象が過去最悪の状況にあることが明らかになった。
http://www.bbc.com/japanese/35914641
第25号・地球環境とサンゴ礁
サンゴというと暖かい海の生物の代表的存在と一般的には思われがちですが、実際には南極海から深海まで幅広く分布し、ここ青森県でも陸奥湾の浅虫付近にムツサンゴと名付けられた種類が生息しています。
最近、地球温暖化問題に関係してサンゴ礁が注目されています。地球温暖化とは石油の燃焼や、熱帯林の火災により、大気中の二酸化炭素濃度が増加し、それによって地球の気温が上昇することを言います。この対策として様々な面から取組みがなされていますが、その一つに自然の生態系を利用して二酸化炭素(CO2)を大気中より吸収しようという研究が行われています。
http://www.ies.or.jp/publicity_j/mini_hyakka/25/mini25.html
6度目の大絶滅 エリザベス・コルバート, 鍛原 多惠子 Amazon
地球ではこれまで5度の大量絶滅が起きている。
隕石衝突、火山活動、氷河期到来など、いずれも突然の大規模な自然災害で多くの種が消滅した。そして現在、サンゴ類の1/3、淡水産貝類の1/3、サメやエイの1/3、哺乳類の1/4、爬虫類の1/5、鳥類の1/6、植物の1/2がこの世から姿を消そうとしている。恐竜時代には1000年に1種だった絶滅が、いま、毎年推定4万種のペースで人知れず進行しているのだ。
このままでは、2050年には種の半分が消えてしまうかもしれない。世界各地でいったい何が起きているのか?そして原因は何なのか?絶滅の最前線で、歯止めをかけようとする研究者たちの時間との闘いが熱く繰り広げられている。
『ニューヨーク・タイムズ・ブックレビュー』2014年ベストブック10冊に選ばれた話題作。
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『6度目の大絶滅』 エリザベス・コルバート/著、鍛原多惠子/訳 NHK出版 2015年発行
海洋の酸性化 (一部抜粋しています)
ダーウィンが1842年出版した著書『サンゴ礁の構造と分布(The Structure and Distribution of Coral Reefs)』で唱えた環礁形成説にかんする議論は、1950年代にアメリカ海軍がマーシャル諸島にやって来てサンゴ礁の一部を破壊するまで続いた。水爆実験に先立ち、海軍はエニウェトク環礁で一連の地殻コアを採取した。ダーウィンの伝記作家の一人が述べたように、これらのコアにより、ダーウィンの環礁形成説が少なくとも大筋においては「驚くほど正確である」ことが証明された。
サンゴ礁が「世界中の驚異的なもののなかで1、2を争う」というダーウィンの考えはいまだに真実のままである。実際、サンゴ礁についてわかればわかるほど驚きは増すばかりだ。サンゴ礁は矛盾に満ちている。それは小さなゼリー状の生き物がつくり上げた壁にすぎないのに、非情にも船を沈没させてしまう。それは動物であり、植物であり、鉱物でもある。生きているようで、死んでもいる。
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サンゴが世界を変えるさま、その何代にもわたる遠大な建設プロジェクトは、ヒトの営為にたとえることができるかもしれないが、両者には重要な違いがある。ほかの生物を追いやる代わりに、サンゴは生物を養うのだ。数千種あるいは数百万種もの生物がサンゴ礁に頼って進化している。隠れる場所や食べ物を直接与えてもらったり、隠れる場所や食べ物を求めて集まってきる別の生き物を捕らえることで間接的に恩恵を受けたりしているのだ。この共通化は、もういぃつもの地質年代の世にわたって進行してきた。しかし、現代の研究者は、サンゴ礁は人新生を生き延びられないだろうと考えている。「サンゴ礁が最初に絶滅するおもな生態系になると思われる」と3人のイギリスの科学者がさきごろ述べた。サンゴ礁は今世紀末までなら生き残ると考える科学者もいるが、それより早く絶滅すると考える科学者もいる。
ワン・ツリー島の研究ステーションで元所長を務めたオーヴ・ヘグ=グレベルは、現在の傾向が続くならば、およそ2050年までには、グレートバリアリーフを訪れても「急速に崩壊しつつある瓦礫の山」しか見られなくなるだろう、と『サイエンス』誌に寄せた論文で予測した。
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「数十年前なら、私自身、サンゴに寿命があると想像するのは、ばかげていると考えただろう」と、オーストラリア海洋科学研究所の元主任科学者、J・E・N・ヴェロンは書いている。「しかし科学者としていちばん脂の乗った時期の大半を、海洋世界の種々の謎の解明に捧げてきた結果、私は自分の孫の時代にはサンゴはいないだろうと強く毛苦心するにいたった」。オーストラリアの研究者チームによる最近の調査によると、グレートバリアリーフのサンゴ被度[サンゴが下にあるものを覆う率]は過去30年だけで50パーセントも低下した。
ワン・ツリー島にやって来るずっと前、カルディラはチームの一部の科学者と共同で、コンピューターモデルとフィールドで収集したデータを用いて、サンゴの未来を推測する論文を発表した。論文はこう結ばれている、現在の二酸化炭素排出の傾向が続くのであれば、今後50年ほどで、「すべてのサンゴは成長を止めて溶けはじめるだろう」。