じじぃの「地球の大きさと重さを求めよ!人類の短い歴史」

Henry Cavendish.mov 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=hKTNMNxW5tQ
地球の直径を計算する3ステップ!ポイントは円周!! 気になるマメ知識。
円周を導き出す公式『半径×2×π』です。
(2πr(ニーパイアール)とか言って覚えませんでしたか?)
計算で出すのは難しいので、一般常識として、地球の円周は”約4万km”と覚えてしまいましょう(笑)
http://www.csn01.com/%E8%A8%88%E7%AE%97/20150112.php
キャベンディッシュの地球の重さ測定実験(1798年)における”ねじり秤”について
重力定数を定めたキャベンディシュ(H.Cavendish)の実験は実際のところ、その当時すでに疑う余地のないほど確かなこととなっていた万物が引力を持つことや、その逆二乗法則を示すために行なわれたのではなくて、地球の重さを知りたい。
地球半径 r と重力加速度 g が解っていればGの値を用いて
 地球の質量  M = gr2 / G が求まる
http://fnorio.com/0006Chavendish/Chavendish.htm
『人類が知っていることすべての短い歴史(上) 』 ビル・ブライソン/著、楡井 浩一/訳 新潮文庫 2014年発行
物の測定 (一部抜粋しています)
わたしたちの目下の関心は、1797年の晩夏に66歳のこの科学者が行った、最後の実験と言われているものにある。このとき、キャベンディッシュは、ジョン・ミッチェルが――明らかに科学者としての純粋な敬意の念から――彼に遺(のこ)した機器類の木箱に注意を向けたのだ。
ミッチェルの機器が組み上がった姿は、ノーチラスのウェイト・トレーニング機の18世紀版という表現がぴったりだ。重りと、釣り合い重り、振り子、心棒、ねじりワイヤーが使われている。器械の中心部には160キロの鉛の球がふたつ、ひとまわり小さな級の横に吊り下げられていた。この小さな級の重力の偏りを大きな球で測ろうという発想だった。それによって重力定数という、つかまえにくい力の測定が初めて可能になり、そこから地球の重さ(厳密には質量)が推定できた。
惑星を軌道に留めているのも、落ちてくる物体をどすんと着地させるのも重力なので、わたしたちはそれが強い力だと思いがちだが、実際はそうではない。強力なのはまとまった力としてであって、ある大質量の、例えば太陽のような物体が、地球のような別の大質量の物体をしっかりとつかんでいる場合に限られる。単一レベルでの重力は、拍子抜けするほど非力だ。テーブルから本を取り上げたり床から10セント硬貨を拾ったりするとき、あなたは地球全体が及ぼしている重力に、楽々と勝てる。キャベンディッシュがやろうとしていたのは、この、へなへなのきわめて弱いレベルの重力を測ることだった。
キーワードは細心さ。器械を置いた部屋では、ささやくだけで実験に支障をきたすから、キャベンディッシュは隣接する部屋に陣取り、穴から望遠鏡を覗いて観察した。作業には信じられないほどの厳密さが求められ、相関性のある17回の精密な測定を完了するのに1年近くかかった。ようやく計算を終えたとき、キャベンディッシュは、地球の重さが13,000,000,000,000,000,000,000ポンド、近代の度量衡であるメートル法では、60垓(がい)トン(60兆トンの1億倍)であることを発表した。
今日の科学者は、バクテリア1個の重量を検知できるほど精巧な機械や、20メートル先で誰かがあくびをすると表示度数が狂うほど感度のいい機械を自在に使えるようになったが、1797年のキャベンディッシュの測定値はたいして更新されていない。地球の重さについて現在出ている最良の推定値は59.725垓トンで、キャベンディッシュの発見した値との誤差は1パーセントにも満たない・おもしろいのは、ニュートンがキャベンディッシュに先んずること110年、なんら実験的証拠に頼ることなく出した推定値の正しさが、このすったもんだのあげくに確認されたことだった。
というわけで、18世紀の後半には、科学者たちは地球の形と寸法、太陽や惑星までの距離をとても精確につかんでいた。そこへ新たにキャベンディッシュが、自宅を一歩も出ることなしに、地球の重さを提供したのだった。

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どうでもいい、じじぃの日記。
『人類が知っていることすべての短い歴史』という本を読んでいたら、地球の重さを測ったキャベンディッシュのことが書かれていた。
「キャベンディッシュが、自宅を一歩も出ることなしに、地球の重さを提供したのだった」
キャベンディッシュは、大変な人間嫌いでほとんど誰とも言葉を交わすことがなかったそうだ。
それでも彼の業績(水素の発見など)は、イギリスではニュートンと同じくらいに高く評価されているのだそうだ。
18世紀に彼が発表した地球の重さの値は、現在発表されている測定値とほとんど同じだ。