じじぃの「神話伝説_82_ネブカドネザル2世(バビロン)」

Jerusalem First Temple - Destruction by Nebuchadnezzar II - Babylon 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=fknfooMbyHA
NHK 100分 de 名著 : 旧約聖書 3/4 : 聖書の成立 動画 dailymotion
http://www.dailymotion.com/video/x2b45vr_nhk-100%E5%88%86-de-%E5%90%8D%E8%91%97-%E6%97%A7%E7%B4%84%E8%81%96%E6%9B%B8-3-4-%E8%81%96%E6%9B%B8%E3%81%AE%E6%88%90%E7%AB%8B_school
聖書のサタン(同ルシファー、ルシフェル)の行動についてなのですが 2010/10/18 Yahoo!知恵袋
・蛇に成りすまして、あるいは蛇こそがサタン自身ゆえ、イブを騙してアダムを堕落させる
これは聖書のどの部分を読めば分かりますか?
回答
よそのキリスト教ではルシファーをサタンといいますし、アニメや小説なんかでもそういうけど、厳密に聖書的に言うなら、ルシファーはネブカドネザルを指しています。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1448906484
ネブカドネザル2世 ウィキペディアWikipedia)より
ネブカドネザル2世(Nebuchadnezzar, 本来のアッカド語表記ではナブー・クドゥリ・ウツル2世)は新バビロニア王国の王(在位紀元前605年 - 紀元前562年)。名前の由来については「ナブー神よ、国境の境界石を守りたまえ」の意味など諸説ある。ナボポラッサルの長男。
紀元前589年にも再びエジプトが侵入し、ユダ王国もこれに乗じて再び反乱を起こしたために紀元前587年に再びエルサレムを包囲し、翌年陥落させ神殿を破壊した。
エレミヤ ウィキペディアWikipedia)より
エレミヤは旧約聖書の『エレミヤ書』に登場する古代ユダヤ預言者。イエレミヤとも表記する。紀元前7世紀末から紀元前6世紀前半の、バビロン捕囚の時期に活動した。
【生涯とその言葉】
エレミヤはまた侵略者ネブカドネザル2世を「神の僕」であるといい、イスラエルの戦火を神の意思であると預言したため、仲間であるはずのユダヤ人たちから激しく攻撃される。同じように民に告げていた預言者ウリヤは実際に王の手で殺害されている。
ルシファー ウィキペディアWikipedia)より
ルシファー (Lucifer) は、明けの明星を指すラテン語であり、光をもたらす者という意味をもつ悪魔・堕天使の名である。正統キリスト教、特に西方教会カトリック教会やプロテスタント)において、堕天使の長であるサタンの別名であり、魔王サタンの堕落前の天使としての呼称である。
イザヤ書の聖句は第一義的にはバビロンの王を指しているものであるが、アウグスティヌスはこれは預言者イザヤが悪魔をバビロニアの君主の人格をもって象徴的に表していると説明している。ビリー・グラハムはここにルシファーの5つの「私は行おう」という罪が見られると解説している。

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『世界神話伝説大系 5 バビロニアアッシリアパレスチナの神話伝説』  松村武雄/編 名著普及会 1928年発行
不思議な矢の行方 (一部抜粋しています)
名高いバビロンの王者ネブカドネザル(Nebuchadnezzar)が、まだ若者の頃のことであった。後では武威赫々たる王者となった彼も、その頃は汚ない衣を纏って、食うや食わずの空腹をかかえて、あちらこちらと歩き回っていた。頭は瘡蓋(かさぶた)だらけで、たくさんの虱(しらみ)が、毛髪(かみのけ)の中を這い回っていた。
ある日予言者エレミヤが、この汚ない若者に出会った。エレミヤは足をとどめて、じっとネブカドネザルの姿を見つめていたが、やがて大きな溜息をついて、
「えらい男じゃ、この若者はいまでこそ見すぼらしい様子をしているが、ゆくゆくは大帝国の王者になる」
と独り言のように呟いた。それを小耳にはさんだネブカドネザルは、つかつかとエレミアの側に歩み寄って、
「お前さんは、いま私のことを何とかいったでしょう」
と尋ねた。
「いったよ。ゆくゆくは大帝国の王者になる頼もしい若者だとね」
とエレミアが答えた。若者は目を輝かせて、
「それは本当でしょうか」
と尋ねた。
「本当だとも。わしのいうことに間違いはない」
とエレミアがきっぱりした口調でいいきった。が、暫くすると、眉をひそめて、
「だが、それまでには、いろんな災いが起こって、わしなどは殺されてしまうかも知れぬ」
といった。これを訊くと、若者は、
「それではこうしましょう」
といって、1枚の書きつけを記して、エレミアに渡した。それには、どんなことがあっても、エレミアとその友達との命を取ってはならぬという意味の文句が認めてあった。
それから多くの年月が流れた。そしてエレミアが予言したように、ネブカドネザルはバビロンの王者となった。
      ・
エルサレムの町と、町にある神殿とを破壊することを、思い止まっていただきたいのです」
といった。これを聞くと、王は急に苦しそうな面貌になって、
「折角恩人の頼みじゃが、それだけは聞き届けるわけには行かぬ」
と答えた。
「それはまたどういうわけで」
とエレミアが力強い眼差しで王の顔を見上げた。
エルサレムの町と、町にある神殿とを破壊するのは、神のいいつけじゃ。人の子は神のいいつけを破るわけには行かぬ」
と王が答えた。エレミアは驚き怪しんで、
「王の言葉は本当でございますか」
と詰めるように尋ねた。
「わしのいうことに偽りはない。いまその証拠(あかし)を見せてやろう」
ネブカドネザルはこういって、弓と3本の矢とを取り出した。そしてエレミアに向かって、
「いいかね。わしはこの3本の矢をでたらめな方向に射て放つことにする。しかも3本が3本とも、ひとりでに向きを変えて、あるものに突き立ったら、何と、それは神がそのあるものを破壊せよとおっしゃっている証拠ではあるまいか」
といった。これを聞くと、エレミアは、
「もし、そんなことが起こりましたら、確かに王のお言葉の通りです」
といいきった。
「よろしい。ではよく見ているがいい」
王はこういって、1本の矢を西へ向けて切って放した。矢は暫く西へ西へと飛んで行ったが、やがてくるりと東に向きを変えて、エルサレムの神殿の屋根に刺さった。王は続けて、2本目の矢を北に、3本目の矢を南に射放ったが、どちらも途中で向き直って、神殿の屋根に立った。
それを見たエレミアは、嘆きの吐息をつきながら、黙々として立ち去った。
やがてエルサレムと神殿とは、ネブカドネザルの軍勢によって、すっかり破壊されてしまった。王は家来たちにいいつけて、神殿の中に具えつけてあった黄金の器具をことごとくローマに運ばせた。