ベン・ハーのチャールトン・ヘストンさんが死去 2008年04月07日 AFPBB News
米映画「ベン・ハー（Ben Hur）」（1959年）でアカデミー主演男優賞を獲得した米国の俳優チャールトン・ヘストン（Charlton Heston）さんが5日、カリフォルニア（California）州ビバリーヒルズ（Beverly Hills）の自宅で死去した。84歳だった。
http://www.afpbb.com/articles/-/2374540
Ben-Hur (1959) - Trailer 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=4hrbRDAOF4k&list=PL03118BB245477E72
ベン・ハー〜四頭馬車レースシーン 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=YtfRbE51EdA
Moses Parts the Sea - The Ten Commandments (6/10) Movie CLIP (1956) HD 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=OqCTq3EeDcY
Charlton Heston
チャールトン・ヘストン ウィキペディア（Wikipedia）より
チャールトン・ヘストン（Charlton Heston, 1923年10月4日 - 2008年4月5日）はアメリカ合衆国・イリノイ州エヴァンストン（Evanston）出身の俳優、社会運動家。身長191cm。妻は女優のリディア・クラーク、長男は映画監督のフレイザー・ヘストン（Fraser Heston）。
【略歴】
演じる役柄、出演作も幅広かったことで知られ、とくに当たり役となった歴史劇『十戒』や『ベン・ハー』、『エル・シド』、『華麗なる激情』等では歴史上の英雄を、『大地震』、『ハイジャック』等に代表されるパニック・アクションのタフガイな主人公をそれぞれ演じ分けた他、更には『猿の惑星』や『ソイレント・グリーン』などの娯楽作、異色作にも登場しイメージを一新した。
2003年8月に自分がアルツハイマー病であることを公表し、全米ライフル協会会長を辞任した。
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『世界史映画教室』 家長知史／著 岩波書店 1997年発行
ベン・ハー 1959年 アメリカ （一部抜粋しています）
この壮大な物語は今から約2000年前、イエス・キリストが誕生するところから始まります。そのころ、地中海東岸のユダヤ地方はローマの支配下におかれていました。ローマは紀元前１世紀までに地中海世界を征服していくとともに、前１世紀後半にはその政治体制を共和制から帝政に変化させていました。ユダヤ地方は皇帝が君臨するローマ帝国の１属州として、過酷な徴税に苦しめされていたのです。この地方に広く住んでいたユダヤ教徒は、ローマ人の支配から自分たちを救ってくれる救世主（メシア）が現れることを待ち望んでいました。そんななかで物語は展開していきます。
ユダヤに新しい総督が赴任することになり、メッサラ（ステーブン・ボイド）はローマの軍団の司令官として、少年時代を過ごしたイェルサレムに戻ってきました。彼はさっそく、幼なじみでユダヤ人の豪族ベン・ハー（チャールトン・ヘストン）と再会します。2人は再会を喜び合いますが、やがて彼らは、2人の間に支配者ローマ人と非支配者ユダヤ人の埋めがたい溝があることを感じ合います。わだかまりをもって別れた2人でしたが、その後新総督着任のパレードの最中、ベン・ハーの家の瓦が総督の頭上に崩れ落ちるという突発事故が起こってしまいました。メッサラはハー家の者を反逆罪に問い、ベンの母親と妹を容赦なく地下牢に入れ、ベンを奴隷として軍船に送り込みました。
ガレー船の船底で鎖につながれて3年間船を漕ぎ続けてきたベンの眼光は鋭く、メッサラに対する復讐の炎に燃えていました。そんなある日、ローマの艦隊は海賊と激しい海戦を行い、ローマ艦隊の司令官クインタス・アリアスは海に投げ出されてしまいます。アリアスの温情から鎖を解かれていたベンは海に飛び込み、彼を助けます。こうして命を救われたアリアスはベンを養子に迎え、やがてベンはローマ第１の戦車御者として知られるようになりました。しかし、彼の心はいつもユダヤの地に帰る思いで占められていました。
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ベンは虫の息のメッサラから、母と妹が不治の病にとりつかれていることを聞かされます。しかし彼はエスターが止めるのを振り切って、母と妹のもとを訪れ、彼女たちを谷から連れ出します。おりしも、多くの人びとの心をつかんだナザレの人イエスが訴えられ、重い十字架を背負わされて刑場に向かうところでした。
ベンはイエスを見たとき、彼がかつて死にかけていた自分に１杯の水を与えてくれた人であることに気がつきました。思わずベンはイエスの前にひざまずいて１杯の水を差し出し、魂を奪われたように彼を見つめます。しかし、イエスはゴルゴダの丘で十字架にかけられて処刑されてしまいました。
その直後、奇跡が起こります。母と妹の病がいつの間にか癒（い）えており、ベンの心からの憎しみが失せていました。今や彼らは、心に希望の光が差し込んでくるのを感じるのでした。
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さて、この映画の物語と時代に目を向けてみましょう。ローマ帝国は、ユダヤ地方も含めて属州を実際、どのように支配していたのでしょうか。ユダヤの人たちはローマの支配に対してどのような動きをしたのでしょうか。イエスという人物は人びとの心をつかみながらも、どうして刑死することになったのでしょう。物語ではイエスの奇跡で主人公たちは安らぎと希望を得ていますが、現実の歴史においてはイエスの処刑後、ユダヤの地と人びとはどうなっていくのでしょうか。このように、この映画は私たちが世界史を学ぶ上で、興味深い多くの問題を提起してくれているのです。
