じじぃの「神話伝説_32_ゼウス(ギリシャ神話)」

The Greek Gods 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=eJCm8W5RZes
ANCIENT GREEKS: Who Were They? 1 / 2 (720p) 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=68P6aLRTin0
ゼウス神殿
(後方の丘の上に見えるのがアクロポリス

里中満智子 さんの「ギリシャ神話」というマンガを読んだのですが、 2012/7/15 Yahoo!知恵袋
あれじゃただのレイプマンやし・・
回答
ゼウスが女性を犯す→近隣諸国を侵略、征服するという感じなんです。女性はそれぞれの地域を表していると思ってください。
子供が生まれるということはギリシャ化したことの現れです。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1390729053
ゼウス ウィキペディアWikipedia)より
ゼウス(Zeus)は、ギリシア神話の主神たる全知全能の存在。全宇宙や天候を支配し、人類と神々双方の秩序を守護する天空神であり、オリュンポス十二神をはじめとする神々の王でもある。全宇宙を破壊できるほど強大な雷を武器とし、多神教の中にあっても唯一神的な性格を帯びるほどの絶対的な武力と支配力を持つ。

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『私のギリシャ神話』 阿刀田高/著 NHK出版 2000年発行
ゼウス ジュピターは博愛主義? (一部抜粋しています)
ゼウスはギリシャ神話の中で最大の権力を持つ最高神である。ジュピターと呼ばれることもあるが、これはローマ神話からの呼び名である。
このあたりの事情を少し説明すると……ギリシャ神話とローマ神話は本来はべつなものだったが、古代ローマ古代ギリシャの影響を受けて繁栄し、とりわけ文化の面では古代ローマ人は積極的にギリシャ的なものを取り入れて自分たちのものとした。このプロセスで神話もまたギリシャ神話をみずからの神話として同化させ融合させてしまった。ギリシャローマ神話と呼びならわされ、本来のローマ神話はほんの痕跡を留める程度といってよいだろう。ただ神々の名称だけがローマ的な名で呼ばれ、私たちに馴染みの深い英語やフランス語はギリシャよりローマの影響を強く受けているため、神々の名もこのローマ系のほうが日本人にとって親しみやすい。ゼウスよりもジュピター。つまりゼウスはギリシャ神話の名であり、ジュピターはローマ系のユピテルから変化したものだ。Jがヤイユエヨに発音され、最後の長音がルになっただけのこと。本来は同じ名と言ってもよいだろう。
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ゼウスはオリンポスの高峰に君臨して神々を統治し、人間たちに恵みを与え、罰を与え、ときには何が目的かわからない気まぐれを示し……そこはそれ、大神の思召し、しもじもは従うよりほかにないのだが、ゼウスの所業の中で、とりわけよく目立つのは女性関係……。
この大神は、すてきな女性を見つけると、すぐにちょっかいを出す。手口はおおむね決まっている。
――彼女の好きなものはなにかな――
一番好きなものに身を替えて近づき、相手があれよあれよと驚くうちに交わって子を授ける。この子が英雄となり、大神の恵みとなる。数多あるアバンチュールの中からいくつか著名なものを挙げれば、まずエウロペの場合……。
エウロペフェニキアテュロスの王女であった。あるうららかな日、王女は地中海の東どんづまり、今日の地図で言えばパレスチナあたりの海岸で独り花を摘んで遊んでいた。おそらく家畜たちが野放しになって草をはんでいる海辺であったろう。王女に魅せられたゼウスは美しい雄牛に姿を変えて近づく。
――あら、りっぱな牛――
エウロペは雄牛の背を撫で、背に腰をおろす。
とたんに牛はととっと走り出し、エウロペを乗せたまま海へ入り、どんどんと沖へ向かう。エウロペの手から花が散り、助けを呼んでもだれも来ない。
牛は泳ぎに泳いでクレタ島にたどりつく。
ゼウスはそこでエウロペと交わって、
「嘆くでない。英雄が生まれるぞ」
と宣言した。
こうして誕生したのがクレタのミノス王だ。
この王にまつわるエピソードは後で述べるとして、この後クレタの文明は海を北へ渡って大陸に広がり、エウロペはヨーロッパの語源となった、とも。この神話はこの地域の文明がパレスチナからクレタに渡り、やがてヨーロッパを席巻した歴史を髣髴(ほうふつ)させて興味深い。