じじぃの「神話伝説_21_ヘラクレス」

Hercules - Trailer #1 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=8DLmKPWQY1A
Hercules: Trailer #2 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=7Uro03xQwrA
冥界でケルベロスを手なずけるヘラクレス

ヘーラクレース ウィキペディアWikipedia)より
ヘーラクレースは、ギリシア神話の英雄。ギリシア神話に登場する多くの半神半人の英雄の中でも最大最強の存在である。大陸を動かし、山脈を粉砕し、星々が煌めく天を支えるほどの怪力の持ち主。のちにオリュンポスの神に連なったとされる。
ペルセウスの子孫であり、ミュケーナイ王家の血を引く。幼名をアルケイデースといい、祖父の名のままアルカイオスとも呼ばれていた。後述する12の功業を行う際、ティーリュンスに居住するようになった彼をデルポイの巫女が 「ヘーラーの栄光」を意味するヘーラクレースと呼んでからそう名乗るようになった。キュノサルゲス等、古代ギリシア各地で神として祀られ、古代ローマに於いても盛んに信仰された。その象徴は弓矢、棍棒、獅子の毛皮である。
ローマ神話ラテン語)名は Hercules (ヘルクーレス)で、星座名のヘルクレス座はここから来ている。英語名はギリシア神話ではHeracles(ヘラクリーズ)、ローマ神話ではラテン語名と同形だが 「ハーキュリーズ」 というように発音される。イタリア語名はギリシア神話ではEracle(エラクレ)、ローマ神話では Ercole(エルコレ)。フランス語名はギリシア神話では Heracles (エラクレス)、ローマ神話では Hercule (エルキュール)という。日本語では長母音を省略してヘラクレスとも表記される。

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ギリシアの英雄たち』 曽野綾子、田名部昭/共著、建石修志/装画 講談社 1990年発行
女装したヘラクレス (一部抜粋しています)
不可能とも思える12の仕事をやってのけたヘラクレスギリシャ最高の英雄と称えられたが、彼の名を高めたのは、何もその仕事に限ったことではなかった。彼の冒険と成功は12の仕事の最中にも、またそれ以後にも驚くほどたくさんあって、それこそ数え上げたらきりがないくらいである。
たとえば彼は、エシュマントスに猪狩りに行く途中で半人半馬のケンタウロス族を退治して改めて人々を驚嘆させたし、ヘリペリスの園へ黄金の林檎(りんご)を取りに行った帰りには、カウカサス(コーカサス)山中でプロメテウスを助けている。
プロメテウスは人間に火を与え、様々な技術を教えてくれた大恩人として知られるが、ゼウスに反抗したという理由でカウカサス山の鎖で繋がれ、ゼウスの放った大鷲に肝臓を食われるという罰を受けていた。肝臓は1日で再生してしまうので、プロメテウスの苦しみは果てしなく続くわけである。だが、ちょうど通り合わせたヘラクレスが飛んで来た大鷲を射殺してプロメテウスを解放してやったのである。
12の仕事が終わり自由になったヘラクレスは一度テバイに帰った。が、すぐに彼は次々と新しい冒険に乗り出して行った。
中でも、忘れてならないのは、デルポイの神殿を略奪し、そこに自分の神託所を建設しようとしたことである。怒ったアポロンに対してひるまず戦いを挑み、見かねたゼウスが雷を投じて2人を引き分けねばならないほどであった。どだい神であるアポロンと対等に闘おうという無謀さがいかにもヘラクレス的である。
その時ヘラクレスは神託により、3年間奴隷とならねばならぬと告げられ商業の神ヘルメスによってリュディアの女王オンパレーに売られた。彼はリュディアで3年間暮らしたが、そこでの生活は彼の一生のうちでも、最も穏やかなものであったと言われる。何しろそこで彼は女装までしていたというのだから。
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ともあれ、彼がやってのけた良いことも悪いことも、彼の賢さも愚かさも、すべてひっくるめて、ヘラクレスギリシャのみならず世界中に名を馳せた最大の英雄であることは間違いないであろう。彼の魅力はただ強いだけでなく、人間的に、単純で、愛らしい側面を持つからだろうと思われる。