じじぃの「人の死にざま_1360_ジェラルド・カイパー」

Kuiper Belt 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=XXoZwERokmI
すい星って、どこからくるの? (Nikon HPより)

ジェラルド・カイパー

ジェラルド・カイパー ウィキペディアWikipedia)より
ジェラルド・ピーター・カイパー(Gerard Peter Kuiper, 1905年12月7日 - 1973年12月23日)は、オランダおよびアメリカ合衆国天文学者。本名ヘリット・ピーテル・カイペル(Gerrit Pieter Kuiper)。
オランダ・北ホラント州ハーレンカルスペルのTuitjenhornで生まれる。ライデン大学で学び、二重星の研究で博士号を取る。1933年にアメリカ合衆国に移住してリック天文台のロバート・グラント・エイトケンの元でフェローとなり、1936年に結婚。1937年に帰化した。
カイパーは太陽系の惑星の衛星を二個発見した。1948年の天王星の衛星ミランダと1949年の海王星の衛星ネレイドである。さらに彼は1944年に土星の衛星タイタンにメタンの大気が存在することを発見した。また彼は、海王星の軌道の外側にベルトの存在を示唆し、存在が確認されたそのベルトは現在カイパーベルトと呼ばれる。
カイパーはまた、航空機から赤外線領域の天体観測を行った先駆者であった。

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『隕石コレクター 鉱物学、岩石学、天文学が解き明かす「宇宙からの石」』 リチャード ノートン/著、江口 あとか/訳  築地書館 2007年発行
衝突地質学 (一部抜粋しています)
毎年発見される新しい彗星のほとんどは、極めて長い軌道を持っており、太陽から最も離れるときは5万AUまで行く。
1950年、このような彗星を研究したジャン・オールト(Jan Oort)は、遥か太陽系の外側を球形に取り囲む巨大な彗星の雲が存在すると推論した。この雲の内側の径は2万AUで、外側の限界は10万〜20万AUある。したがって、この雲の外側は星間空間にあり、太陽から最も近い恒星との中間地点より遠くにあることになる。オールトの雲(Oort cloud)は最高1兆個の彗星を含むと考えられる。
5万AUの距離では太陽の重力の影響が弱く、近くの軌道を運行する星や分子雲が通過すると、同等の重力が彗星にかかるので彗星の軌道が変化する。動きを阻害された彗星の中には、最終的にオールトの雲を完全に離れ、星の間を永遠に彷徨うものもある。そうでないものは太陽に向かって内側に入って行き、数百万年かかって内太陽系に辿り着く。そして私たちの前に姿を現すのだ。
オールトの雲は、彗星を失っては補給されるという平衡状態にあると考えられる。絶え間なく補給される彗星の源はほかでもない太陽系外縁部だ。
一部の天文学者は、太陽にもっとも近い部分にも彗星の領域があると主張する。この巨大な領域はアメリカの天文学者ジェラルド・カイパー(Gerard Kuiper)に因んでカイパーベルト(Kuiper belt)と呼ばれ、天王星海王星の軌道からオールトの雲の最も内側の縁まで広がっている。すべての短周期彗星はここに起源を持つと思われる。「ハレー彗星」の遠日点はこのベルトの中にある。現在1000を超えるエッジワース・カイパーベルト天体が見つかっている。
カイパーベルト小惑星帯と類似したものであると思われるが、小惑星とともに成長した氷の天体からなり、宇宙のもっと遠くに存在する。オールトの雲の彗星はもとから太陽の遠くで形成されたのではない。おそらくカイパーベルトから補給されたのだろう。外惑星の重力で加速された彗星の軌道がどんどん長くなって、次第にオールトの雲に集まり、通過する星々の影響で軌道が徐々に円形になっていった。
今日では、彗星と小惑星は完全に別個のクラスだとは考えられていない。組成の違いは、すべて初期の原始太陽系星雲中で形成された場所の違いによる。一部の小惑星は単に水を失って消耗した彗星の可能性があり、このことから、実際いくつかの彗星は小惑星に変わること、もしくは彗星は氷を豊富に含む小惑星であることが示唆される。