じじぃの「未解決ファイル_214_バイオイメージング」

[ScienceNews2013]バイオイメージング新時代 生物を「見る」技術革新 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=QfvbMsKSLKs
世界初 血管が詰まる瞬間の画像

実験医学2011年10月号 生きたままの姿を見る4Dイメージング 動画 実験医学online
http://www.yodosha.co.jp/jikkenigaku/bookdata/9784758100762/movie.html
『充電』という透析: 血管は柔らかくなる
http://punctum-juden.blogspot.jp/2013/02/blog-post_8481.html
下村脩博士ノーベル賞(化学賞)受賞> 緑色蛍光タンパク質GFP)について調べる
蛍光イメージングとは、バイオイメージングの一種です。バイオイメージングとは、特定の分子が、いつ、どこで、どの分子と連関して機能しているかを可視化する技術のことで、生命科学の研究者にとっては必要不可欠な技術です。
蛍光イメージングとは、特定分子だけに結合する蛍光色素で細胞を染色し蛍光顕微鏡で観察することによって、その分子の細胞内での挙動を解析することができる技術です。GFPの発見以前には、分離精製したタンパク質に化学的に蛍光色素を結合し、細胞に付加するという方法が取られていましたが、大変煩雑な作業でした。
GFPの発見により、比較的容易に細胞内のタンパク質を蛍光標識することが可能となり、蛍光イメージング法を発展させることになったのです。
https://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/theme-honbun-400354.php
NHKスペシャル 「人体ミクロの大冒険 第3回 あなたを守る! 細胞が老いと戦う」 2014年4月6日
【出演】山中伸弥京都大学iPS細胞研究所所長)、野田秀樹(劇作家・演出家・役者)、阿川佐和子(作家)
これまで老化とは「身体のあらゆる場所が衰えること」とされていたが、最新の細胞研究は「免疫細胞の衰えがその根底にある」という事実を明らかにしつつある。
身体を守るはずの免疫システムを指揮するT細胞という免疫細胞は思春期の始まりとともに生産がほぼ終わってしまう。そのため、年齢を重ねるにつれて能力が衰え、やがて誤作動して自らの組織を攻撃するようになり、老年病や生活習慣病といった多くの病気を引き起こす原因のひとつになっているのだ。
こうした知見により、免疫細胞の老化そのものを防ごうとするまったく新しい老化研究がはじまっている。 シリーズ最終回となる第3回は、老化研究や再生医療の最先端研究を紹介し、細胞社会の終わりを見つめる。
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2014/0406/
『光る生き物』−ここまで進んだバイオイメージング技術 池田 圭一/武位 教子/著、加藤 薫/監修 技術評論社 2009年発行 (一部抜粋しています)
解析で純正度の比率まで暴かれる
バイオイメージングを使う最大の利点は、種が混合されたときの割合を光の強さで測れることです。検査では、それぞれの種のゲノム解析で明らかになっているデータベースを使い、DNAの各所にある複製起点からそのシーケンス中のSNPの位置を照合します。このSNPを利用してバイオイメージングの技術を使うと、発する傾向の強さで、資料が本物か、また偽物の存在比率まで出すことができます。
日本の食品偽装の中で最も摘発の多いのがお米です。その主要な原因と考えられるのは、見た目では品種差がわかりにくいという点です。日本米の栽培品種は国内でも120種も作付けされ、近縁種が多数存在します。またコシヒカリや夢つくしなど産地や品種のブランド化が進み、細分化しています。中身をすり替えられていても見破ることは難しく、偽装が頻発します。
お米の場合は牛肉や魚などと違って、混入も行われやすい食品です。実際に検査機関に運ばれる食品の半数以上をお米が占め、50粒なら50粒を1粒1粒、遺伝子検査にかけるため、判定結果が確率論に左右されるといった問題もあります。
農水省の遺伝子多型データベースにも、品種の多いお米に関してはデータが少なく、後藤博士たち研究チームは今プロジェクトで3年間を費やし、福岡県農業試験場の協力を得て、日本で生産されているお米のシーケンスを解析し、SNPの発掘・同定をした上で、それを使って偽装を見破るためのシステム、遺伝子解析キットを開発しました。
これまでの解析プロジェクトにより、日本の栽培品種約120種中の約105種類、日本で流通する99.9パーセントのお米までは判別できるレベルに到達しています。これはこの研究による大きな成果の1つで、内外から高い評価を受けています。
簡易遺伝子検査キットの広がりに期待
簡易遺伝子検査キットの次の課題は、産地が広がったときの判別です。例えば外国で栽培されたコシヒカリがあると、それと新潟県・魚沼産のコシヒカリとを区別することはできません。オーストラリアやアメリカで和牛を育てても、DNAでは和牛と判定されます。遺伝子の力で解析できるのは、種と個性の特定です。
これに対しては、その土地でしか検出されない微量の金属成分や元素成分、ミネラルによる検査を検討しています。養殖と天然物の判別も今後の課題です。
簡易遺伝子検査キットは、3年の研究プロジェクトの成果で、お米はほぼ全種類、マグロもウナギも解析できています。日本の食卓がより豊かになる食材のポリスとして、今後さまざまな品種、食の現場に拡がっていきそうです。

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4/6、NHKスペシャル 「人体ミクロの大冒険 第3回 あなたを守る! 細胞が老いと戦う」を観た。
こんなことを言っていた。
私たちが、外で普通に息をして普通に食べれるのは免疫細胞が頑張ってくれてるからなんです。でも、それが自分の細胞を攻撃しだしたりすることによって老化の原因になってるのも事実です。
私たちの体を病原体から守ってくれる免疫細胞たち。ところが今、この免疫細胞こそが老いや病を引き起こす大きな要因だという衝撃の事実が明らかになっています。
みなさん、歳をとると増えてくる病気といえば何が思い浮かぶでしょうか。
脳出血心筋梗塞動脈硬化、慢性肝炎、骨粗しょう症・・・。
こうした年齢とともに増える病気そのほとんどは免疫細胞が深く関わっているのです。
体を守るはずの細胞が逆に体を壊していく。その決定的な映像を捉えたのはバイオイメージングという最新の技術です。
特殊な顕微鏡で生きたままの体内を観察し、細胞の動く姿を見ることができます。
全体が青色がかっている中で、光った緑色の小さな綿状のものが均一に散らばっている映像が出てきた。
世界で初めて捉えられた肝臓内での免疫細胞の姿です。緑色に光っているのが免疫細胞マクロファージ。本来は病原体の侵入に備えてゆっくりとパトロールしています。
光った緑色の大きな固まりのものが映像が出てきた。
ところが、こちらの肝臓では大量のマクロファージが1ヵ所に群がっています。中心にいるのは病原体ではありません。肝臓の細胞です。
本来、守るべき細胞に群がり攻撃を加えているのです。いわば免疫細胞の暴走です。この状態が続くと慢性肝炎になってしまいます。
大阪大学大学院医学系研究科 石井優博士、
「本来は敵と味方、しっかり働くべき所とそうでない所を見分けるべきなんですけど、何らかの誤作動が起こり間違って本来敵でないものに攻撃を始めてしまうというのが免疫の暴走であり、組織を破壊して老化につながっていく」
東京大学医学系研究科 西村智博士提供の画像が出てきた。
赤い血管の周りに青色の膜のようなものが貼り付いている。
こちらも最新のバイオイメージングが捉えた血管の映像です。
連なって流れているのが赤血球。血管の壁に、貼り付いている青いものがマクロファージです。
病原体がいないのに居座っています。血管が狭くなっていると言われた阿川さん、よく見ててください。
血小板が呼び集められてきました。血管がどんどん狭くなっていって。あ! ついにストップ。
必要もないのに血を止めてしまうこの状態がやがて動脈硬化につながります。
これは実際に動脈硬化を起こした血管を切り開いたものです。
油のようなものがべとついてボロボロになった血管の画像が出てきた。
黄色く見えるのがマクロファージ。1cm四方におよそ10万個が群がっています。
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じじぃの感想
「その決定的な映像を捉えたのはバイオイメージングという最新の技術です」
2008年、下村脩博士は緑色蛍光タンパク質(GFP)を発見した功績でノーベル化学賞を受賞した。
蛍光タンパク質は、見えないものを可視化することで科学界の進歩に大きな貢献をした。