日高義樹 - あのひと検索 SPYSEE
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未来ビジョン143『日高義樹、2013 日米関係から見る世界の動向』 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=GT98XKTm6Pc
驕る中国、沈む韓国 米中通貨同盟に備えよ 【Voice S】 著者:日高義樹 書籍発行日:2014.3.7
アメリカ高官二人による、北京への極秘訪問。ドルと人民元の共存体制を協議するためにセッティングされたこの会談は、今後の国際情勢にどのような影響を与えるのか。当代髄一のアメリカウォッチャーが日米中三ヵ国の行く末を占う。
※本コンテンツは月刊誌『Voice』2014年2月号掲載記事を電子化したものです。
http://ebookstore.sony.jp/item/LT000016495000341259/
日高義樹 ウィキペディア(Wikipedia)より
日高 義樹(ひだか よしき、1935年6月22日 - )は、日本のジャーナリストである。アメリカ合衆国在住。ハドソン研究所(ワシントンD.C.)客員上級研究員、全米商工会議所会長首席顧問、ケネディスクール(ハーバード大学大学院)タウブマンセンター諮問委員。
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『アメリカの大変化を知らない日本人』 日高義樹/著 PHP研究所 2014年発行
2016年、アジア大混乱が始まる (一部抜粋しています)
オバマ大統領が推し進めている、いわゆるニュー・ニューディール政策と、排他的で孤立主義的なアメリカの政治は、2016年の次の大統領選挙以降も続く可能性がある。
その最大の理由は、いまの共和党には新しい政策や思想が見られないうえ、黒人をはじめ白人以外の勢力を積極的に取り込もうという姿勢がないからである。その結果、共和党はさらに小さくなり、孤立することは避けられないが、困るのはアメリカを頼りにしてきた、日本、韓国、台湾である。
共和党と違ってアメリカ民主党は、内向きで自分本位の政策をとることが多く、これまでも共和党政権と入れ替わったときに、それまでの友人を容赦なく見放し、裏切ってきたことが何度もある。
カーター大統領は個人的に見ると、人道主義を追い求める素晴らしい人であるが、国際政治になると、それが行きすぎて、イランというそれまでの友人を失う結果になった。カーター大統領はイランのパーレビ国王の専制政治に反発するあまり、結果的にイラン革命を助けてしまったのである。
1979年の初め、私は取材を通じて親しくなったジャック・キャノン中佐から招待状をもらい、イランのパーレビ国王のインタビューに出かけた。ちなみにキャノン中佐は、日本駐留軍の司令官、マッカーサー元帥のスパイを務めたキャノン機関の長だった人物である。
私たちがイランに到着したころ、すでに革命騒ぎが始まっていた。テヘランの街中にある日本レストランで食事をしていると、学生たちが上がり込んできたりしたが、紹介状を持って訪れたパーレビ国王のボディガードをはじめ国王周辺は、アメリカとの長い関係から事態を軽く見て、それほど心配はしていないように思われた。
予想に反して革命騒ぎは急速に広がっていった。人権政治を標榜するカーター大統領が、パーレビ国王を見放したからである。カーター大統領は、パーレビ国王が、秘密警察を使って国民を迫害していたことを嫌悪していたため、積極的に国王を助けようとしなかった。
アメリカがパーレビ国王を見捨てたことから革命グループは力をつけ、その後、フランスに亡命していたホメイニ師がアメリカの助けでイランに戻り、宗教政権を確立した。いま世界を騒がせているイラン問題は、このとき革命を起こした勢力や、ホメイニ師の後を引き継いだ宗教指導者たちが巻き起こしているものだ。
アメリカがやめさせようとしている核兵器の開発そのものは、パーレビ国王がペルシャ文化3000年を記念して始めると宣言した国家事業で、現在のイラン指導者たちは、そのまま継続しているのである。いずれにせよ、カーター大統領が助けた革命軍と宗教指導者たちが、その後のアメリカの中東政策を破綻させてしまった。
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誰の目にも明らかだったのは、長い間アメリカと同盟関係にあって、アメリカの庇護を受けてきたパーレビ国王がアメリカから見放され、亡命せざるを得なくなったことである。革命軍側はパーレビ国王の亡命について、強硬に反対し、癌を患ったパーレビ国王がアメリカの病院に入ることすら拒もうとした。最後はブュシュ政権の安全保障の顧問だったキッシンジャー博士が介入し、ようやく入院が実現したのである。この事件で明確になったのは、アメリカの民主党政権は、長年の友人であっても簡単に裏切り、非人間的と思われるほど、あっさり見捨てることだった。
「アメリカは理想主義に走って、ものごとを簡単に変えてしまうところがある。アメリカに依存している外国の政治家は裏切られることになる」
私の友人でアメリカの政治問題を研究している学者がこう言ったことがある。
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アメリカ外交がこうした情け容赦ない行動をとり、友人として扱ってきた外国の政治家を簡単に見捨ててしまう背景には、無責任なアメリカのマスコミの存在がある。
アメリカのマスコミは典型的な評論型であり、政府の行動を常に批判するが、自分たちは実際に何の行動をするわけでもない。自分たちの意に沿わないというだけで、アメリカ政府の担当者が現地で友人として扱ってきた政治家を切り捨ててしまう。その結果、アメリカの友人であった政治家たちが簡単に殺害されたりしてしまうのである。
アメリカは中国についても同じことをやった。アメリカは蒋介石の率いる国民党を友人として日本と戦わせた。しかし、毛沢東が農民を中心に日本と闘い、同時に国民党に対しても戦いを始めるや、アメリカのマスコミは中国人民を助けるというスローガンのもと、毛沢東の共産勢力を応援したのだ。
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歴史的に見ると、アメリカは古くからこういったことを繰り返している。1959年には、アメリカは長い間庇護してきたキューバのバチスタ政権をいとも簡単に見放し、カストロによる革命を間接的に応援してしまった。その結果、キューバは冷戦時代の中米におけるソビエトの基地となり、アメリカに核戦争の恐怖を与えたのであった。
アメリカのキューバ政策、とくにケネディ大統領のキューバ政策はアメリカに大きな災害をもたらした。ケネディ大統領は就任早々、キューバの義勇兵が行ったキューバ上陸作戦を助けようとしなかった。
「ケネディがキューバ義勇軍を助けていれば、カストロ政権は崩壊し、ソビエトがキューバに核兵器を持ち込むことはできなかった」
アメリカの歴史学者がこう述べているが、近視眼的なケネディ政権のキューバ政策がキューバ危機を出現させ、キューバの義勇兵たちを犠牲にしたうえ、キューバにソビエト軍の核兵器を持ち込ませることになった。ヨーロッパの人々は、アメリカ外交について、カンタンに友人を見捨てたり、近視眼的な行動をとったりすることが多いと強く非難している。
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