じじぃの「未解決ファイル_210_遺伝距離(突然変異説)」

根井正利博士

ダーウィン

突然変異の白いリス

根井 正利 第29回 稲盛財団 京都賞
●遺伝的変異と進化時間の定量的解析を取り入れた生物集団の進化に関する研究
根井正利博士は、蛋白質やDNA塩基配列の変異のデータを解析するさまざまな統計的手法を開発し、進化生物学を分子データにもとづいた厳密な科学とする上で大きく貢献した。
進化は、生物集団において突然変異が出現し、広がり、もとのものと置換することが多数繰り返されることで生じる。根井博士の開発した解析手法により、遺伝変異と進化時間の定量的な理解が可能になり、単細胞生物から人類にいたる広範な進化現象を実証的に理解できるようになった。
http://www.kyotoprize.org/ja/29k-laureates-b.html
遺伝学電子博物館
●ヒトはいつチンパンジーと分かれたか
さて、この分子進化時計を応用することにより、種の間で観察される塩基置換数(遺伝距離)から、生物の種が分かれた年代を推定することができる。
ここではミトコンドリアDNAの全塩基配列をもとに、非同義置換数とRNA遺伝子における置換数を求め、それに基づいて遺伝距離を計算し、系統樹を作成した(図12)。
http://www.nig.ac.jp/museum/evolution/02_c2.html
『ゲノムが語る生命像 現代人のための最新・生命科学入門』 本庶佑/著 ブルーバックス 2013年発行
初版「遺伝子が語る生命像」序文 (一部抜粋しています)
大学生時代のある日、チェロをたしなむ友人のN君と議論をしたことがある。N君は物理学専攻の秀才であった。そのN君いわく、
「生物学などは、科学と呼ぶに値しない。あのような曖昧模糊とした現象論の記載ばかりをやっている生物学や医学は、二流の学問である」

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サイエンスZERO 「ZEROマガジン 第2号 大胆不敵!先端科学の革命児たち」 2014年2月2日 NHK Eテレ
【司会】南沢奈央竹内薫中村慶子
旬な科学の話題をいいとこどりでお伝えする「ZEROマガジン」。
今回は大胆な発想で先端科学に革命を巻き起こすユニークな研究者たちを特集する。生きた細胞で人形や編み物を作ったり、細胞をひも状に加工して病気の治療に役立てようという驚きの最新技術を南沢奈央が徹底リポート!
さらに「日本版ノーベル賞」ともいわれる京都賞を受賞した83歳の進化生物学者が登場。ダーウィンの進化論を超える、究極の「進化の数式」とは?
▽根井正利の遺伝距離
https://www.nhk.or.jp/zero/contents/dsp454.html
どうでもいい、じじぃの日記。
2/2、NHK EテレサイエンスZERO』の番組で「ZEROマガジン 第2号 大胆不敵!先端科学の革命児たち」を観た。
こんなことを言っていた。
ダーウィンを超えた? 83歳 進化生物学者の挑戦】
2013年11月、科学や技術、芸術などの分野で著しい貢献をした人に贈られる「京都賞」の授賞式が行われました。
実はこの賞、日本版ノーベル賞ともいわれるすごい賞なのです。
高齢の男性が授賞式でメダルを渡されている映像が出てきた。
今回受賞したのはこちらの「進化生物学者」。根井正利博士(83歳)。
根井博士、「進化の実証実験を行うような数学理論をたくさん作りまして・・・」
実はこの方、あのダーウィンの進化論を覆すようなこれまでとは違う進化論を生み出し、進化生物学の世界でその名をとどろかせている人物なんです。
なかでもすごいのが、生物の進化をこんなシンプルな数式1つで解き明かせるという大発見。
根井正利の遺伝距離
 D = -log (Jxy / √JxJy)
スタジオから
中村さん、「根井正利博士はペンシルベニア州立大学の教授として、研究をされています。根井博士のすごいところは論文の引用回数が18万回以上!」
竹内さん、「これはすごいですよ。世界の有名な科学者たちの中でトップクラスです。この式は生物進化のエッセンスを抜き出してきた究極の数式といっていいでしょう」
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じじぃの感想
根井正利博士の遺伝距離から人とチンパンジーが別れたのは約500万年前と導き出され、ほぼ考古学から推定された年代と一致するのだそうだ。
余談だが、生命の発生は地球上に1回かぎり起きた可能性があり、同じことが起きる保証はないので、哲学では生物学は科学ではない、といった考え方があるのだそうだ。