じじぃの「人の生きざま_288_JM・ビショップ」

J・マイケル・ビショップ - あのひと検索 SPYSEE
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がん遺伝子治療「CDC6shRNA治療」の仕組み 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=-PwFWfk_Uxo
J. Michael Bishop (UCSF) Part 1: Forging a genetic paradigm for cancer 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=tbhlzhEznII
J・マイケル・ビショップ ウィキペディアWikipedia)より
ジョン・マイケル・ビショップ(John Michael Bishop、1936年2月22日 - )はアメリカ合衆国の免疫学者、微生物学者。カリフォルニア大学サンフランシスコ校の学長。1989年、ハロルド・ヴァーマスと共にノーベル生理学・医学賞を受賞した。
レトロウイルスの研究でノーベル生理学・医学賞を受賞したことで知られる。1980年代、ハロルド・ヴァーマスとともに最初に人間の癌遺伝子である、v-Srcを発見した。この発見により、細胞の正常な遺伝子から悪性腫瘍にどのように変化するかを理解することが可能となった。この変化はウイルス、放射線、いくらかの種類の薬品との接触によって引き起こされる。
がん遺伝子 ウィキペディアWikipedia)より
がん遺伝子(oncogene)とは、ある正常な遺伝子が修飾を受けて発現・構造・機能に異常をきたし、その結果、正常細胞のがん化を引き起こすようなもののことをいう。このとき、修飾を受ける前の遺伝子をがん原遺伝子 (proto-oncogene) と呼ぶ。
1911年に、ペイトン・ラウスにより、ニワトリに癌(肉腫)を発生させるウイルスが発見され、発見者の名をとりRous=ラウス肉腫ウイルス(レトロウイルス)と命名された。その後の研究により、このウイルスには、自身の増殖に関する遺伝子以外に、細胞を癌化に導く遺伝子が存在することが判明した。その遺伝子こそが、世界で初めて発見された、がん遺伝子=SRC(Sarcoma(肉腫)の意味)と呼ばれるものである。
がん遺伝子には、細胞増殖因子やその受容体チロシンキナーゼ、src のような非受容体型チロシンキナーゼ、ras (rat sarcomaの意味)のような低分子量Gタンパク質、その下流にあるセリン・スレオニンキナーゼといったシグナル伝達因子の他、さらに下流で機能する myc や ets などの転写因子が含まれる。

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プライムニュース 「連続提言企画・医療 いまと明日を考える④ がん治療・臨床最前線 がん幹細胞と最新研究」 2013年5月2日 BSフジ
【キャスター】八木亜希子、反町理 【ゲスト】中山敬一(九州大学生体防御医学研究所教授)、森正樹(大阪大学大学院医学系研究科教授)、立花隆(ジャーナリスト)
日本人の死因の第1位である、がん。現在の治療法の主流は、がん組織の摘出を行う外科療法、抗がん剤などを投与する化学療法、そして放射線療法の3つだ。このほか、免疫療法や温熱療法など様々な治療法が試みられているが、がんの種類や進行度などにより、これらの治療法を組み合わせても十分に治療できないケースも多い。
そんな中、がん細胞を生み出す元であるがん幹細胞に着目した研究が最近、進展をみせている。がん幹細胞の根絶が、転移・再発リスクの低下、延いては、がんの治癒につながるのではないかとの見方もあり、注目が集まっている。
がん幹細胞を始めとする最新のがん研究を紹介し、研究・臨床現場の最前線で活躍する医師らに、新たながん治療法開発に向けての道筋を聞くとともに、自らもがんを患った経験のあるジャーナリストの立花隆氏に、がん研究における問題、がん治療の在り方、がんとどう向き合っていくべきかについて聞く。
前編:http://www.bsfuji.tv/primenews/movie/index.html?d130502_0
後編:http://www.bsfuji.tv/primenews/movie/index.html?d130502_1
『現代科学の大発明・大発見50』 大宮信光/著 サイエンス・アイ新書 2012年発行
がん遺伝子の発見 ビショップ、ヴァーマス (一部抜粋しています)
がん遺伝子の発見で、米国のJ・マイケル・ビショップとハロルド・ヴァーマスの2人がノーベル生理学・医学賞を受賞したのは1989年のことである。2人はラウス肉腫ウイルスのサーク(SVC)がん遺伝子が正常細胞にも存在することを発見したとされ、受賞した。科学の大発見には長い歴史があり、多くの科学者たちの尽力が蓄積されている。
1911年、米ロックフェラー研究所でラウス肉腫ウェルスが初めて発見された。このロックフェラー研究所で30歳を過ぎたばかりのラウスが、のちに自分の名前がつくニワトリのがんを研究していた。がん組織をすりつぶした液で、ニワトリにがんを感染させられることを彼は発見した。しかも素焼きの瀬戸物を通しても、感染力が落ちない。ということは、病原体はウイルスであるとしか考えられない。がんがウイルスによって起こることを示唆した初めての実験であった。
1930年代に入るとマウス(ハツカネズミ)が実験動物の主流になった。小さくて取り扱いやすいからだ。病気になりやすい系統、遺伝的に均一な純系マウスなど、さまざまな研究用マウスが分離され、そのなかで乳がんのできやすいマウスが見つかった。1950年代にはマウスの白血病やがんなどからも、がんウイルスが次々に発見された。もしかすると生物界にがんウイルスがかなり広まっているかもしれない。そんな可能性がでてきた。
さらに信じがたく驚くべき現象が観察される。ふつうの細胞で核酸合成、あるいはタンパク質合成を少し抑えると、ウイルスが細胞から飛びだしてしまう。これは、大昔に感染したウイルスの遺伝子が普段は忍者の”草”のように細胞のDNAの中に忍んでいて、細胞の状態がちょっと変わると、姿を現し動きだすことを示している。この「内在性ウイルス」と名づけられたウイルスの観察から、「がん遺伝子仮説」が発展する。
内在性ウイルスはがん遺伝子をもち、細胞内に内在して潜んでいる内在性ウイルスの遺伝子が活性化されると、その中のがん遺伝子も活性化される。これががん遺伝子仮説だが、証拠がなく忘れられた。だが、がん遺伝子はまさに発見される前夜にあった。
ラウス肉腫ウイルスも1913年に京都帝国大学の藤波鑑によって発見された藤波肉腫ウイルスも、RNAのかたちでもっているRNA(型)ウイルスである。1960年にはウイルスのもう1つのタイプ、DNA型のがんウイルスが続々発見され、がん研究の本命であると思われていた。なにしろDNAは遺伝情報そのもの。DNAウイルスの場合、ウイルスのDNAが細胞の中のDNAに潜り込み、細胞をがん化させるとすれば、セントラルドグマからいってごく自然だ。セントラルドグマは、DNAの遺伝情報が一方的にRNAに伝わり、タンパク質をつくるという20世紀後半の分子生物学を支配した中心教義である。
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がん遺伝子をもつ温度感受性のウイルスの発見を1968年初めに発表したのが、豊島久真男(現東大名誉教授)だ。豊島によるがん遺伝子をもつ温度感受性ウイルスの発見に続いて、ウイルス粒子はつくるが、がんはつくらない変異ウイルスが分離された。一方、がんウイルス粒子をつくるための遺伝子セットと、がんをつくるための遺伝子セットを2つもっている。それならば、がんをつくるウイルスから、がんをつくらない変異ウイルスを引き算すれば、がん遺伝子が発見できるはず。
カリフォルニア大学のビショップとヴァーマスの研究チームに、フランスからやってきて加わったポスドクのステーリンが、うまい方法を考えだした。まずがんをつくるもとのラウス肉腫ウイルスの全部に対応するDNAを、逆転写酵素を使ってつくる。そのDNAにがんをつくらないウイルスのRNAを結合させ、DNAとRNAのハイブリッド結合をつくらせる。これは同じ配列ならDNAとRNA(あるいはDNA)は結合する、という相補性の原理にもとづく。するとがんをつくるDNAは、相手となるべきRNAがないのではみだしてくる。これこそ、長い間、探し求められてきたがん遺伝子にほかならなかった。
ステーリンはさらに、このがん遺伝子に放射線でラべリングした目印を使って、ラウス肉腫ウイルスのサークがん遺伝子が正常細胞にも存在することを発見した。しかし、ノーベル賞が授与されたのは、ステーリンではなく、彼が所属した研究グループのボスたちであった。ステーリンは抗議したが、ノーベル委員会に却下されてしまった。おそらく彼がポスドクだったためだろうと推測される。功績を考えれば、豊島久真男とステーリンが受賞すべきだったと思う。
いずれにせよ、がん遺伝子が細胞由来であることの発見は衝撃的であり、がん研究の突破口を切り開いた。がん遺伝子という言葉はいまも使われ、異常が生じるとがん化に結びつくという側面のみが強調され、悪いイメージを与えがちだ。しかし、本来の細胞内では働きがあるはずで、それを探求する研究が積極的に進んでいる。

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