じじぃの「未解決ファイル_301_ノックアウトマウス・ノックダウンマウス」

ノックアウトマウス(ゆうきのバイオロジー 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=tW99gNLJg4A
ノックダウンしたプラナリア

遺伝子発現不活性化-ノックアウト・ノックダウン- 2017.01.22 自宅で学ぶ高校生物
●遺伝子ノックアウト
ある特定の塩基配列を破壊して、遺伝子発現を阻害する技術をノックアウトと呼ぶ。下画像(右)は体節を形成する遺伝子をノックアウトされたマウスであり、上手く脊椎を形成できていない。
●ノックダウン
一方、塩基配列を破壊せずに遺伝子発現を抑制する技術をノックダウンと呼ぶ。下画像は脳形成因子の拡散を防ぐ遺伝子(nou-darake遺伝子)をノックダウンしたプラナリアである。
http://manabu-biology.com/archives/%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%90%E7%99%BA%E7%8F%BE%E4%B8%8D%E6%B4%BB%E6%80%A7%E5%8C%96-%E3%83%8E%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%A2%E3%82%A6%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%8E%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%80%E3%82%A6%E3%83%B3.html
『図解入門 よくわかる分子生物学の基本としくみ【第2班】』 井出利憲/著 秀和システム 2015年発行
「ノックアウト」に代わる「ノックダウン」 より
遺伝子の働きを知るために、その遺伝子を破壊した組織や動物を作って、表現型がどのように変化するかを調べるという方法があります。遺伝子を破壊することを遺伝子のノックアウト(knockout)といい、特定の遺伝子をノックアウトした動物をノックアウト動物もしくはKO動物といいます。大変に有用な研究方法なのですが、これを作るのに大変な技術と労力と時間が必要で、たいていの場合、大きな「運」も必要です。
しかし、miRNAによるRNAiという現象が明らかになってからは、この現象を利用したノックダウンと呼ばれる手法が広く利用されるようになりました。特定のmRNAと相補的な配列を持つmiRNAを人工的に合成して細胞内に注入すれば、特定のmRNAが破壊されて、特定のタンパク質の合成が消失するはずです。このような人工的なRNAをsiRNA(small interfering RNA)といいます。siRNAを使い事で、対応する遺伝子を消失(ノックアウト)したのと同じ効果が得られるというわけです。この手法は、あっという間に研究の主流になった感があります。
RNAを細胞内へ注入するだけでは、やがて消化されてしまうので、長期的に遺伝子機能をノックダウンすることはできません。しかし、siRNAを合成する鋳型DNAを合成して、これを細胞内に導入すれば、それが核内DNAに組み込まれた場合、長期間にわたってそこからsiRNAが作られ続けるので、恒久的なノックダウンが成立します。さらに、このDNAを発現調節可能なプロモーターにつなげて細胞に導入しておけば、必要なときだけsiRNAを発現させるなどという芸当もできます。
上手くやれば、遺伝子の関わる病気を治すことができるかもしれないという期待のもとに、ノックダウンは医療への応用が精力的に模索されています。エイズウイルスの遺伝子やがん遺伝子、あるいは糖尿病関連遺伝子の機能をノックダウンすれは、これらの治療ができるかもしれない。こんな大きすぎるかもしれない期待を含めて、大いに注目されています。

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どうでもいい、じじぃの日記。
暇なもので、病気に関する本をよく見ている。
分子生物学の分野で、遺伝子の「ノックアウト」と「ノックダウン」という実験技術がある。
ノックアウトというのは、遺伝子を破壊して、その遺伝子が無ければどう変化するかを調べる方法。
この方法を作成した3人は、2007年にノーベル医学生理学賞を受賞した。
ノックダウンというのは、ノックアウトされない程度に遺伝子を減らすという方法。
井出利憲著 『図解入門 よくわかる分子生物学の基本としくみ【第2班】』という本に、「ノックアウト」に代わる「ノックダウン」というのがあった。
「上手くやれば、遺伝子の関わる病気を治すことができるかもしれないという期待のもとに、ノックダウンは医療への応用が精力的に模索されています。エイズウイルスの遺伝子やがん遺伝子、あるいは糖尿病関連遺伝子の機能をノックダウンすれは、これらの治療ができるかもしれない。こんな大きすぎるかもしれない期待を含めて、大いに注目されています」
だそうです。