じじぃの「人の生きざま_236_小沢・昭一」

小沢昭一さんが死去…俳優、演出、ラジオに活躍　2012.12.10　MSN産経ニュース
俳優で演出家、語り芸の名手と多彩なジャンルで活躍した小沢昭一（おざわ・しょういち）さんが10日午前１時20分、前立腺がんのため東京都内の自宅で死去した。83歳。通夜は14日午後6時、葬儀・告別式は15日午前11時、東京都新宿区南元町19、千日谷会堂で。喪主は妻、英子（えいこ）さん。
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/121210/ent12121012030007-n1.htm
小沢昭一 - あのひと検索　SPYSEE
http://spysee.jp/%E5%B0%8F%E6%B2%A2%E6%98%AD%E4%B8%80/6927
小沢昭一の小沢昭一的こころ最終回　動画　YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=u-LPD5ymQUg
小沢昭一　野坂昭如　永六輔　筑紫哲也　動画　YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=-Z5FTaPviA8
小沢昭一「僕の映画史」
http://www.mmjp.or.jp/pole2/ozawashoichisp.html
徹子の部屋　「永六輔　現役続行の勇気をくれた盟友の激励」　2013年3月21日　テレビ朝日
現在パーキンソン病を患いながらも精力的にラジオ番組や講演活動を続ける永六輔さんを迎える。懸命にリハビリをこなして病気と闘う日々のエピソードを明かして黒柳を笑わせる。永さんと黒柳の出会いは今から60年ほど前に遡る。今日は2人に共通する盟友たちの秘話が次々と。渥美清さん、小沢昭一さん、井上ひさしさん等の素晴らしい人柄が浮き彫りに…。
http://www.tv-asahi.co.jp/tetsuko/html/130321.html
小沢昭一　ウィキペディア（Wikipedia）より
小沢昭一（おざわしょういち、本名：小澤昭一、1929年（昭和4年）4月6日 - 2012年（平成24年）12月10日）は日本の俳優、タレント、俳人、エッセイスト、芸能研究者、元放送大学客員教授。日本新劇俳優協会会長。俳号は小沢変哲。劇団「しゃぼん玉座」主宰。見世物学会顧問。
【来歴・人物】
東京府豊多摩郡和田堀町大字和泉（現在の京王線代田橋付近）に生まれる。
1949年（昭和24年）、大学在学中に俳優座付属俳優養成所の二期生となり、千田是也に師事する。卒業後、俳優座公演で初舞台を踏む。
舞台、ラジオ番組、映画、テレビ番組などで芸能活動を行う。1966年（昭和41年）のNHKのラジオドラマ『ゆびぶえ』など優れた作品を残している。
映画俳優としては、早稲田の同窓である今村昌平の紹介で、1954年（昭和29年）に映画デビュー。今村が、日活に移籍したのをきっかけに自身も日活と専属契約をした。ここで、小沢の心酔することになる川島雄三と出会う。
川島の『愛のお荷物』、『洲崎パラダイス赤信号』、そして『幕末太陽傳』で、脇役ながらその存在感を示した。その後、今村の『エロ事師たちより・人類学入門』で主役を務め、1966年（昭和41年）の「キネマ旬報」主演俳優賞、「毎日映画コンクール」男優主演賞など多数の賞を獲得した。小沢は川島に傾倒しており、日本経済新聞に掲載された『焼け跡派のこころ』（2004年（平成16年）連載）では「川島監督に演技を開眼してもらった」と述べている。なお、プログラム・ピクチャーにも多数出演しているが、怪しい訛り言葉を話す中国人役などが多かった。個性派のバイプレイヤーとして、200本以上の映画に出演している。
1973年（昭和48年）には、TBSラジオの『小沢昭一の小沢昭一的こころ』が放送開始される。
野坂昭如、永六輔と「中年御三家」を結成し、1974年（昭和49年）の武道館でのコンサートはビートルズ以来と言われるほど盛況であった。
2012年（平成24年）12月10日、前立腺がんのため東京都内の自宅で死去。83歳没。

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『老いらくの花』　小沢昭一／著　文藝春秋　2006年発行
においあれこれ　（一部抜粋しています）
私、歯も目も耳もナニもすっかり衰えてしまいましたが、鼻だけは健在でありがたいのです。
生きものにとって、においを嗅ぐということは、生存することの根本で、においで食い物を探し、においで敵から身を守っているのですね。わが家の猫も、私が食事を始めるとすぐ2階から降りてきますな。警察犬の活動にもいつも感嘆しています。
生きものの中のヒトだけが、見る聞くばかり発達して、嗅ぐ力を衰えさせてしまいましたが、私は鼻の活動が残っているようで、生きものとしては、安心していられますかな。
においという字は、匂い、臭いと書くようですが、匂いはイイにおい、臭いはワルイにおいと区別しているんですね。物の本によりますと、「匂」は韻と同じ意味の韵という字の省略字で、丹色（にいろ）、つまり赤い色のつやつやと光るさまを表わし、これが転じて香気を発する意となったそうで、香気ですからイイにおいですね。
「臭」の字の上半分は自は鼻をあらわし、犬の鼻がよく嗅ぎわけることから、下に犬をつけて出来た文字だと知りました。「臭」は悪臭、異臭などと、イイにおいには使われないようで、犬の嗅ぐのはワルイにおいばかりなんでしょうか、かわいそうに。
ともかく、字というものはオモシロイですね。
私は子供のころ、相撲をとると、相手から、
「君、酸っぱいにおいがする」
と言われました。私の家は写真屋でしたから、写真屋の倅としては、現像液に使う氷酢酸のにおいがいつのまにか身体に沁みこんでいたのでしょう。そういえば魚屋の子は魚のにおい、豆腐屋の子は豆腐のにおい……親の商売のにおいが子供に移っていたものです。サラリーマンの子は、どんなにおいがしたのかは知りませんが……。
例えば、東京は人形町の甘酒横町を曲がると、すぐ、茶舗の、茶をほうじているにおいが流れてきて、ああ、人形町へ来たなと、いかにも下町のにおいに心がなごみます。
子供のころ、地下鉄は新橋ー浅草間だけでしたが、地下のホームへ向かっていくと、独特のにおいがしたもので、あれは何のにおいなのか、子供心に、”都会のにおい”という気がして、あのにおいは忘れられません。
もっと忘れられないのは、やはり子供の頃、家々の風呂を石炭で焚いている煙のにおい。あれは好きでしたなぁ。近ごろとんと嗅げない”夕方のにおい”ですが、先日松本の町なかを歩いていて、そのにおいを嗅ぎましたら、ふっと少年の心に戻りました。においで、”時のふるさと”へ帰れましたよ。
また、私共の少年時代は、まだ自動車はとても少なかったのですが、車の後ろから出るガソリンの排気ガスのにおいが好きで、車のあとから、クンクン追っかけたりしたものです。いま考えれば、身体にはよくなかったんでしょうなぁ。
お寿司屋でつまんでおりましたら、妙齢のご婦人が入ってきました。妙齢はいいんですが、香水プンプンで参りました。寿司は、そこはかとないタネの味わいを楽しむもの、香水プンプンでは、何食べても香水を食べてるようです。香水もそこはかとなく香るのがおよろしいようで、プンプンはいけません。私、途中でお寿司屋を退散しました。
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どうも私は、他人さまよりハナが敏感なようで、生きものとしての原点を失っていないのも困りものですが、女性の生理のにおいにも敏感で、そばへ近寄れば生理中がわかります。
ところで、さる映画の撮影中、さる女優さんの生理期間を、さる監督がばかに知りたがっているのです。その監督は、映画の中の精神高揚するシーンの撮影は、それを演ずる女優さんが、生理の時に撮ると具合がいいと信じこんでいるようで、彼女の生理がいつなのか知りたがり、私に聞いてみてくれないか、というのです。監督なんですから、自分で聞き出せばいいのに、この監督、まぁ気の弱いひとで、スター女優さんと目を合わせると恥ずかしいので、いつも黒メガネをかけているという、ナサケナイ監督なんですよ。
むかし映画の監督はカミサマ。そのカミサマの懇望ですが、私とて、「あなた、いつ、生理ですか」とは聞いたり出来ませんよね。
ところが、偶然、撮影所の食堂で、その女優さんと並んで昼めしを食べていたら、ム？　私のハナが働きました。間ちがいない、いま、その最中です。すぐに監督にご注進しますと、急遽、撮影スケジュールを変更し、例の高揚するシーン――女同士のとっくみあいの喧嘩の場面の撮影となり、結果、「とてもうまくいったよ」と監督、すこぶるごきげんで、私は感謝されました。
この映画、のちに名作といわれ、私のハナもお役に立ったわけですが、しかし、そんないきさつを、聞きつけたらしく、その後、他の監督から、また鑑定のご依頼がありましたが、その時は、いま、風邪をひいていて鼻が利きませんからと、嘘ついてお断りしました。
申しおくれましたが、私、東京は蒲田の育ち、高砂香料さんの会社はわが家の近くでした。高砂さんの工場から、なんとなく、ほかに漂ってくるイイにおいで、私の嗅覚は育まれたようです。……とヨイショも付け加えます。

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小沢昭一　Google 検索
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