じじぃの「人の生きざま_231_田中・耕一」

田中耕一 - あのひと検索 SPYSEE
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アルツハイマー病 発症予測へ 数滴の血液で測定 (14/11/11) 動画 YouTube
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[FIRST トップ研究者紹介] 田中 耕一 ((株)島津製作所) Koichi Tanaka 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=O7CKdjyooDw
血液数滴でアルツハイマー検査 島津製作所、サービス開始 2018.8.8 産経ニュース
島津製作所は7日、わずかな量の血液で、認知症の一種であるアルツハイマー病の原因物質が脳にどれだけ蓄積しているかを調べられる検査法を使った受託分析サービスを始めたと発表した。まず日本や米国の製薬会社からの受注を受け付ける。新薬の開発でコストを抑制できるなどの効果が期待できるという。
同社によると、今回の受託分析サービスは、人間から採取した血液0.6ミリリットルを質量分析計で分析し、数分から数時間程度で脳内にアミロイドベータというタンパク質がどれだけ蓄積しているかを推定できるとしている。
こうした分析手法は、1月31日付で英科学誌ネイチャー電子版に掲載。平成14(2002)年のノーベル化学賞受賞者で、同社の田中耕一シニアフェローらが開発した質量分析技術の手法を使った検査法を事業化した。
https://www.sankei.com/west/news/180808/wst1808080013-n1.html
田中耕一 ウィキペディアWikipedia)より
田中 耕一(たなか こういち、1959年(昭和34年)8月3日 - )は、日本の化学者、エンジニア。東北大学名誉博士
ソフトレーザーによる質量分析技術の開発で文化功労者文化勲章ノーベル化学賞を受賞。受賞以降も、血液一滴で病気の早期発見ができる技術の実用化に向けて活躍中である。
株式会社島津製作所シニアフェロー、田中耕一記念質量分析研究所所長、田中最先端研究所所長。東京大学医科学研究所客員教授日本学士院会員等にも就任している。
【レーザーイオン化質量分析技術】
タンパク質を質量分析にかける場合、タンパク質を気化させ、かつイオン化させる必要がある。しかし、タンパク質は気化しにくい物質であるため、イオン化の際は高エネルギーが必要である。しかし、高エネルギーを掛けるとタンパク質は気化ではなく分解してしまうため、特に高分子量のタンパク質をイオン化することは困難であった。
そこで、グリセロールとコバルトの混合物(マトリックス)を熱エネルギー緩衝材として使用したところ、レーザーによりタンパク質を気化、検出することに世界で初めて成功した。なお「間違えて」グリセロールとコバルトを混ぜてしまい、「どうせ捨てるのも何だし」と実験したところ、見事に成功した。この「レーザーイオン化質量分析計用試料作成方法」は、1985年(昭和60年)に特許申請された。
【血液一滴で病気を早期発見する技術】
体内では、侵入した抗原(蛋白質)と結合して抗体(免疫物質)が作られる。抗体はY字形をしており、2本の腕のうち1本で抗体と結合する。この構造を人工的に改変し、根本部分にポリエチレングリコールという弾力性を有する高分子化合物を挿入した。抗体の腕はこれをバネのようにして動き、2本同時に抗原と結合できるようにした。アルツハイマー病に関係する蛋白質の断片に対して実験したところ、通常の交代より100倍以上強力に抗原をつかまえることができた。
その後、糖鎖の状態を簡単に分析できるようになり、ペプチドを選別することなくごく微量の混合物の状態から糖鎖の状態を調べられるようになる。1mlの血液からアルツハイマー病の原因となる蛋白質を検出することに成功。未知の関連物質を8種類見つけることにもつながった。この技術はアルツハイマー病や前立腺がん等、様々な病気の早期発見に貢献することが期待されている。
【著作】
・『生涯最高の失敗』(朝日新聞社

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『現代科学の大発明・大発見50』 大宮信光/著 サイエンス・アイ新書 2012年発行
生体高分子のための質量分析法 田中耕一 (一部抜粋しています)
2002年にノーベル賞を受賞した田中耕一は、1983年に東北大学工学部電気工学科を卒業し、分析機器メーカーの島津製作所に入社した。島津製作所で携わることになったのだが、生物の構成成分であるタンパク質の重さを測って分析する新しい機器の開発であった。
試料の質量を測って分析する質量分析装置は、すでに医薬品や環境ホルモンをはじめ、多くの生理活性物質の測定に広く利用されていた。質量分析装置は、分子を壊さないでイオン化し、得られたイオンを質量ごとに分離してそれぞれのイオンの強度を測定する。ここで不可欠なのは、試料が気化されていて、しかもイオン化されていることだ。そうするために、まず試料を加熱して気化し、次いで熱電子を照射するなどなまざまの方法でイオン化したうえで、その質量の大きさに応じて分離分析する。
ところが田中が取り組む以前の質量分析法では、気化しやすい物質のみが測定の対象であり、熱安定性に欠け、分子が水に溶けてバラバラになりやすい物質の測定は無理であった。分子量でいえば、約1000度以下の低い化合物が対象である。ほとんどの医薬品がこれに含まれるので、これはこれで十分だが、分子量が何万、何十万というタンパク質を測定するのには使い物にならない。しかしタンパク質を壊さずにイオン化することには、当時、不可能視されていた。実際、田中たち5人からなる研究グループは、分子にレーザーを当てて1つづつイオンにする試みをしたが、タンパク質のようなとても大きい高分子は、レーザーの熱ですぐバラバラになってしまう。
タンパク質の質量分析をする理由は、タンパク質が私たち生物の身体を構成する非常に重要な物質だからだ。体の中には約10万種類のタンパク質があり、それぞれが固有の質量をもち、個々のタンパク質が細胞内で物質を運搬したり、分解したり、細胞の形を維持したりといった、独自の役割をになって立ち回り、働いている。
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田中たちの研究グループは、レーザーを吸収しやすい金属微粉末を混ぜればタンパク質の破壊がくい止められるのではないか、という仮説を立てた。そんなある日、実験中に別々の実験で使うつもりだったグリセリンとコバルトの微粉末を混ぜてしまうという失敗をしてしまう。ふつうなら使いものにならない試料は捨ててしまうところだが、田中は「捨てるのはもったいない」と思い、分析してみた。すると、ずっと探し求め続けてきた結果が得られたのだ。溶液中の高分子がそのままイオンの状態になっていた。

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