じじぃの「人の生きざま_218_S・ワインバーグ」

ティーヴン・ワインバーグ - あのひと検索 SPYSEE
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統一理論への道 B ニコニコ動画
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ティーヴン・ワインバーグ ウィキペディアWikipedia)より
ティーヴン・ワインバーグ(Steven Weinberg, 1933年5月3日 - )は、アメリカ合衆国出身の物理学者。アブドゥス・サラム、シェルドン・グラショーとともに、電磁気力と弱い力を統合するワインバーグ=サラム理論を完成させた。これによって、1979年にノーベル物理学賞を受賞した。

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ヒッグス粒子の発見』 イアン・サンプル/著、上原昌子/訳 ブルーバックス 2013年発行
名誉を分け合うべき男たち (一部抜粋しています)
1967年当時、34歳だったスティーヴン・ワインバーグは、マサチューセッツ州ケンブリッジにあるマサチューセッツ工科大学(MIT)に勤めていた。彼はカリフォルニア大学バークレー校の物理学教授の職に休暇を願い出て、妻がハーバード大学法学大学院で学べるように、その街に引っ越して来たのだった。ワインバーグは、実にハードな状況に身を置いていた。夫妻は2つめの借家に引っ越したばかりで、彼が面倒をみる役回りを引き受けた幼い娘はまだ託児所に通う年齢だった。さまざまなことに頭がいっぱいで、彼自身の研究は立ち往生していたのである。
ワインバーグは、ヒッグス機構を使って、原子核の中にある陽子と中性子の微妙な違いについて説明しようとしていた。彼は、鉛筆と紙を手に、それらが導く先に何があるのかを確かめるため、方程式を書きながらその年の秋を過ごしていた。
核物理学者たちはすでに存在が知られている素粒子「ロー中間子」が質量をもたないことを自身の理論が暗示したとき、ワインバーグは「もはや降参するときだ」と悟った。問題は、実際のロ―中間子が質量をもつことが、物理学者のあいだでよく知られている点にあった。
「そのせいで、私はものすごく意気消沈したんですよ」――ワインバーグはそう述懐した。
「間違っているとすでにわかっている予測をすることは、物理学で成功するためのまっとうなやり方ではないですからね」
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ワインバーグが書き綴っていた計算は、陽子と中性子の微妙な差異とは無関係だった。その代わりに、自然界の4番目の力がもつ働きを見事に説明していたのである。「私は適切でない問題に、正しい答えを出していたのです」と彼は語った。
自然界の4番目の力は、おそらく4つの中で最もよく知られていない存在だろう。大半の人が、”重力”と”電磁力(電磁気力)”にはなじみがある。電磁力は、電子機器の内部で働いたり、雷雨のときに髪の毛を逆立てたりするものだ。3番目の力は、シンプルに”強い力”と呼ばれている(電磁力の137倍の強さをもつ)。その働きは、原子核の内部で素粒子を結びつけておくことだ。
4番目の力は、もっとずっと目立たない存在だ。いわゆる”弱い力”として知られ、ある種の放射性崩壊に関与している。太陽の内部では、この”弱い力”が水素を重水素(通常の水素より重い水素)に変えるが、この働きは、太陽を輝かせる核融合反応の出発点でもある。
”弱い力”の変わっている点は、遠くまで伝わらないことだ。電磁力がとてつもなく離れたところまで作用するのに対し、”弱い力”は1ナノメートルの10億分の1の距離しか届かない(ナノメートルは、1メートルの10億分の1を表す単位)。原子核1つの幅の、およそ0.1パーセントにすぎない短さだ。その距離があまりにも短いため、科学者たちは”弱い力”を、あたかも接触して作用するもののように扱っている。
MITのオフィスに到着すると、ワインバーグはその理論の個々の要素を大まかに書き出し始めた。彼はすぐに、以前に自分の計算を破綻させた質量のない素粒子が光子であることの気づいた。光子は、光を形成する実際に質量をもたない素粒子で、電磁力を伝える役目を果たしている。このことは、きわめて重要な意味をもっていた。ワインバーグの計算は、1つの包括的な理論として、弱い力のみならず、電磁力をも説明していたのである。
ワインバーグは無意識のうちに、自然界の4つの力のうちの2つを統一していた。19世紀にマックスウェルが電気と磁気を統一して以来、始めて成し遂げられた偉業であった。
ワインバーグの研究は、今日の科学者が「電磁力」と呼んでいるものを説明していた。彼の計算は、宇宙誕生のとき、電磁力と弱い力が結びついていたことを明らかにしていたのだ。その後、宇宙が膨張して冷え始めとき、2つの力は、現在私たちが認識しているような別々の存在として引き離された。
ワインバーグの大発見は、ヒッグス機構を中心に構築されたものだったことで、なおさら意義深いものとなった。電磁力と弱い力を引き離したものの正体こそ、ヒッグス場だったからである。

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