じじぃの「お話の中身なんてどうでもいいぜ・ゴジラの逆襲!あのブランドの失敗に学べ」

Godzilla 1998 Official Trailer 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=Zwf2fqcS3mk
Godzilla vs Gigan FINAL WARS 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=1lMl9DxOmL8&feature=related
Princess Mononoke Trailer 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=pkWWWKKA8jY
GODZILLA Google 検索
http://www.google.co.jp/images?hl=ja&rlz=1T4GZAZ_jaJP276JP276&q=GODZILLA&sa=X&oi=image_result_group
GODZILLA ウィキペディアWikipedia)より
GODZILLA』(ゴジラ、原題: Godzilla)は、1998年公開のアメリカ映画。東宝との提携による、トライスター提供、セントロポリス・エンターテインメント製作のハリウッド特撮映画である。監督はローランド・エメリッヒ。主題曲をジミー・ペイジが担当。日本でのキャッチコピーは「人類に打つ手は無い」、アメリカでは「Size Does Matter」(サイズがものを言う)である。
【評価】
ゴジラのキャラクター性の違いから、従来のイメージを崩しているとして日米のゴジラ映画ファンの評価は低いものとなった。アメリカのゴジラファンの中にはGINO(ジーノ、"Godzilla In Name Only"="ゴジラとは名ばかりなり"の意味)と呼ぶ人もいた。アメリカの人気テレビドラマ『バフィー 〜恋する十字架〜』のシーン中で、日本のアニメを愛好する登場人物が「あれはゴジラじゃない。トカゲの化け物だ」と酷評するシーンがある。
その一方でゴジラ映画としての色眼鏡を捨て、モンスターパニック映画として見た場合においては高く評価する声も少なくない。平成ゴジラ作品を手掛けた映画監督の大河原孝夫北村龍平も同様の趣旨の発言をしている。
封切り時、日本版ゴジラスーツアクターであった中島春雄薩摩剣八郎はこの映画を一緒に観ていて、観終わった後の「これはゴジラじゃない」とする旨の発言が朝日新聞紙上で伝えられている。土屋嘉男は、アメリカでのファンイベントの講演でこの映画について質問され、「あれはただのイグアナだ!」とコメントして満場の喝采を浴びたと語っている。また、熱烈なゴジラファンでもある映画監督のジョン・カーペンターも本作に対して「最低だ!」といったコメントを寄せている。
当のエメリッヒ自身も「日本のゴジラファンが、自分の作品を観たら不愉快に感じるだろうと思っていた」と後に語っている。ただし、「自分はゴジラを世界に通用するキャラクターにしたかった。日本のゴジラ作品は一部のマニア向けの物が多かったように思う」「映画とは巨額の投資を伴うもの。GODZILLAを興行的に成功させ、世界で4億ドルを稼いだのだから、成功だったと言えるのでは」と述べている。
第19回ゴールデンラズベリー賞において最低リメイク賞、および女優のマリア・ピティロが最低助演女優賞を受賞した。
その後,ハリウッドが「怪獣映画」の製作を敬遠する原因ともなり、リメイク版の『キング・コング』や『クローバーフィールド/HAKAISHA』の製作にも支障をきたした。

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『あのブランドの失敗に学べ!  世界で笑われた有名企業60の恥事例』 マット・ヘイグ/著、田中洋・森口美由紀/訳 ダイヤモンド社 2005年発行
ソニーの『ゴジラ』――怪物級の失敗 (一部抜粋しています)
ブランド・コンサルタントが、いちばん多く使いたがる単語は「シナジー」である。大企業がブランド戦略を策定する時、マーケティング活動から「シナジー」を生み出そうとする。つまり既存のブランドを他の関連する商品カテゴリーにまで拡張させようと思っているのだ。
最近では、販促手段が組み合わせたタイアップ・プロモーションが盛んに行われるようになり、それによってブランドがその商品カテゴリー以上の存在になり得ることも(まだ十分な証拠があるというわけではないが)わかってきた。この傾向は、特にエンタテインメント産業で顕著である。
例えば、ポップ・ミュージックでは、ポップ・グループの音楽そのものが問題だった時代はとうに過ぎてしまった。いまでは、すべてがブランド戦略の問題になった。著書『エンタテインメント経済』のなかで、マイケル・J・ウルフはこのように述べている。「ブランドとポップスターは、いまや同一の存在となった」。スパイス・ガールズ現象以降、レコード会社のマネジャーは、シングルやアルバムを販売促進するとの同程度の時間を費やして、玩具メーカーやテレビ局、ファーストフードチェーンとのタイアップ契約終結に奔走している。バンドSCLUB7の場合、ブランド拡張はまさにデビュー時から企画されており、デビュー・シングルのリリースとテレビ番組の開始は同時にスタートした。英国の「ポップスター」や、米国の「アメリカン・アイドル」のようなテレビのシリーズ番組のなかに出てくるショーからもポップスターは誕生している。これは異なったメディアを通じてエンタテインメントブランドを広くPRしようとする新手法の好例である。
ところで、ブランド・シナジーが最も目立つのは映画産業だ。ジョージ・ルーカスの『スター・ウォーズ』は、ブランド拡張の可能性を最大限活用した最初の例である。消費者は栄華だけでなく、さまざまな生活場面で
スター・ウォーズとのコンタクトを持つことができた。消費者はアクション・フィギュアを買い、小説を読み、スター・ウォーズのコンピュータゲームで遊び、そしてスター・ウォーズパジャマを着たのだから。
もちろん、我々は「ブランドとしての映画」のコンセプトにはすでに慣れっこになっている。『メン・イン・ブラック』『ロード・オブ・ダ・リング』『ハリー・ポッター』『トイ・ストーリー』『モンスターズ・インク』などは、スター・ウォーズのブランド拡張の成功をなぞったものだ。これはハリウッドの映画産業が映画の製作でこれまで以上の稼ぎをあげられるようになった一方、計画どおりに進まなければ失うものもそれだけ大きくなったことを示唆している。ソニーを例にとってみよう。
1998年の『ゴジラ』封切りにあたって、ソニーは怪物級のヒット作品を製作したと思っていた。これ以上の超大作はないだろうと思われるほどで、ソニーティーザー広告に投じた予算は、6000万ドルにものぼった。史上最高額のコストをかけて政策されたプロモーション・ビデオでは、パフ・ダディがテーマ曲でラップを歌った。それだけではなく、映画スターである高層ビル並に大きい緑色の怪獣からすばらしいおもちゃができることも確実だった。
ソニーが映画会社を買収したことにより、封切り直後の週末には、新作映画として史上最多の劇場で公開されることになった。封切日の5つの劇場のうち1つは、『ゴジラ』を上映していたのだ。
唯一あった問題とは、大々的な宣伝に大金をはたいたにもかかわらず、口コミでひどい評判が出回っていたことだ。すでに封切り前にインターネット上で、この映画がどれだけひどいかを語る情報が出回っていた。しかし、ソニーはオンラインで映画評論家を敵に回すことをせず、例えば有力サイトAintItCoolNewsのオーナーであるハリー・ノールズには、ニューヨークの初日上映にあわせて招待旅行まで提供した。しかしそれでも批判的な評価は止まらなかった。上映初日にmovie-reviews,netサイトに掲載された、ジェームズ・ベラルディネリの1つ星評価は次のような内容だった。
 『ゴジラ』は、”お話の中身なんてどうでもいいぜ”というような夏休み駄作映画の決定版である。これは、1954年の日本怪獣映画の古典である『ゴジラ』のいい加減なリメイクだ。ローランド・エマリックとディーン・デブリンは、超多額のコストをかけて巨大トカゲがマンハッタンを駆け回るパニック映画をつくった。しかし、映画は思考停止状態のアタマで書かれたものだ。この脚本はいい加減に書かれたというものではない。狂って書かれたものとしか思えないのだ。(中略)ゴジラがなんの興奮も感じさせない。これが最悪である、最後のカー・チェイスの場面でちょっぴり楽しませてくれるのはまあ例外としても、ドキドキするようなシーンがこの映画には1うもないのだ。十数機の飛行機によるゴジラ攻撃シーンでさえ、緊張感やサスペンスはまったくなくアクビを誘うばかりだ。『インデペンス・デイ』も駄作だったかもしれないが、少なくとも恐怖シーンが随所に散りばめられていて聴衆を映画に引き込んでいた。この点だけとってもゴジラには多くの欠陥がある。自分の意思をもった1匹の緑の怪獣を応援しているのか、それともこの怪獣が暴れまくりのを止めようとしている薄っぺらな登場人物を応援しているのか、聴衆はどちらかわからなくなってしまう。こうしたこともゴジラの1つの問題だ。
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ゴジラの教訓
●大きければよい、というものではない
 主演スター、特撮、マーケティング予算、ブランドタイアップ・プロモーション……映画ではとにかく何でもスケールが巨大だ。しかし、大きいだけでは不十分だ。皮肉なことに『ゴジラ』のスローガンは「大きいことはいいことだ」だったが、このケースでは明らかにそうではなかった。
●ブランドを史上規模に見合わない大きさにするな
 ソニーによる膨大な広告宣伝費とブランド拡張は、結局ゴジラに逆効果を招くことになった。ブランドの権威トム・ピータースも述べている。「ブランドにテコ入れすることは重要だが、やりすぎもよくない」。
●最終商品に集中せよ
 確かに、ブランド戦略は現実の存在よりはパーセプション(知覚)に関する戦略である。しかし、もし実際の商品がひどければ、ブランドのパーセプションも当然否定的なものになる。

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どうでもいい、じじぃの日記。
ぼけっと、『あのブランドの失敗に学べ!  世界で笑われた有名企業60の恥事例』という本を見ていたら、「ソニーの『ゴジラ』――怪物級の失敗」というのがあった。
「『ゴジラ』は、”お話の中身なんてどうでもいいぜ”というような夏休み駄作映画の決定版である」
アメリカ版『ゴジラ』はストーリーが子供用にリメイクされ、ゴジラも『ジュラシックパーク』に出てくるような恐竜に変えられた。
巨大な「イグアナ」がニューヨークで暴れまくるというので、、”お話の中身なんてどうでもいいぜ”というものだった。大人も一緒に楽しめるという映画ではなかったのだ。
一方、『もののけ姫』はストーリーが複雑すぎて、アメリカではヒットしなかった。
まさかと思うが、
福島沖で、突然変異したゴジラが、これでもか、とニューヨークで「放射能の火」を吐いて、暴れまくったりして。