じじぃの「未解決ファイル_151_触媒2」

Photosynthesis (Light Reactions) 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=hj_WKgnL6MI
トヨタ、人工光合成の実証に初成功 - 人工光合成の概念図 - 写真 2011年9月21日 Response.jp
http://response.jp/article/img/2011/09/21/162603/366179.html
半導体 バンドギャップ Google 検索
http://www.google.co.jp/images?sourceid=navclient&hl=ja&ie=UTF-8&rlz=1T4GZAZ_jaJP276JP276&q=%E5%8D%8A%E5%B0%8E%E4%BD%93+%E3%83%90%E3%83%B3%E3%83%89%E3%82%AE%E3%83%A3%E3%83%83%E3%83%97+%E7%94%BB%E5%83%8F&oi=image_result_group&sa=X
夢の扉+ 「CO2を地球のエネルギーに!」 (追加) 2013年8月11日 TBS
【声の出演】中井貴一 【ドリームメーカー】山田由佳(パナソニック先端技術研究所 工学博士)
地球温暖化の“元凶”と言われてきた、二酸化炭素=CO2。
地球環境にとって、“削減すべきもの”だったそのCO2を、光と水を使って、エネルギーに変える、という驚きのテクノロジーがある。この「人工光合成」の研究で、世界をリードするのが、パナソニック先端技術研究所の山田由佳が率いる研究チーム。
独自のアプローチで開発を進め、2012年、世界最高のエネルギー変換効率を実現した。
「少しでも可能性があるならば、トライする価値がある」
植物の光合成をヒントに、光のエネルギーを使って、水とCO2から、燃料や化学原料を作る「人工光合成」。世界中の研究者が、その実用化に向け、しのぎを削るが、いかにCO2の反応を高めるかが、カギとなる。
山田たちは、幾度も実験を繰り返した。そしてついに、電機メーカーならではの発想で、“ある材料”にたどりついた。
よりパワーのある電子を生み出す光触媒を探していたが、LED照明の技術を利用するという電機メーカーならではの発想で、光を電気に変えたり電気を光に変える非常に効率の良い窒化ガリウムという理想の光触媒を見つけた。
「“出来たらいいな”を“出来る”に変える」
山田たちが、今挑むのは、実際の太陽光のもと、CO2からメタンガスを作る実験だ。
果たして、メタンガスは検出され、実用化への大きな一歩を踏み出せるのか―?
さらには、2020年までに、年間10トンのCO2を吸収して6000リットルのエタノールを生産する「人工光合成プラント」を稼働させるという大構想を抱く。
「CO2を地球のエネルギーに!」
山田チームの夢を追う。
http://www.tbs.co.jp/yumetobi-plus/backnumber/20130811.html
意外にいける? 太陽エネルギーを蓄積する人工光合成の現実味 2011年1月31日 ECO JAPAN
「人工光合成」と呼ばれる技術が注目を集めている。人工光合成とは何か。何を目指しているのか。人工光合成研究で現在主流の「水の分解」で、世界で初めて可視光による分解に成功した、独立行政法人産業技術総合研究所の佐山和弘氏に展望を聞いた。
http://eco.nikkeibp.co.jp/article/report/20110128/105757/?ST=print
光触媒講義ノート(1)
http://www.d7.dion.ne.jp/~shinri/note.html
トヨタ、水とCO2のみで人工光合成 温暖化解決手段にも 世界で初めて成功、実用化目指す 2011/9/20 日本経済新聞社
トヨタ自動車グループの豊田中央研究所(愛知県長久手町)は20日、太陽光、水、二酸化炭素(CO2)のみを原料に、人工光合成を実現する技術を開発したと発表した。特殊な光や薬品を加えて人工的に光合成させる技術はあったが、添加物を使わない方法は世界で初めてという。アルコールなど産業界に有用な有機物を合成できるような技術の開発を目指す。
豊田中研は、リン化インジウム半導体ルテニウムと呼ぶ特殊な金属などを塗布した光触媒を開発した。この触媒を酸化チタン光触媒と組み合わせることで、CO2を含んだ水に太陽光を当てると、酸素とギ酸ができる仕組みを確立した。
光合成の効率を表す太陽光エネルギー変換効率は0.04%。「一般的な植物の約5分の1」(豊田中研の梶野勉主席研究員)にとどまり、実用化には時間がかかる見通しだ。ただ、太陽光に含まれない特殊な紫外線や高価な薬品を付加する従来の手間をかけずに済む。技術開発が進めば「地球温暖化問題の解決手段になる可能性もある」(梶野氏)と期待している。
豊田中研は今後、光合成の過程で酸素とともに発生する有機物を現在のギ酸から自動車の燃料になるバイオエタノールなどに変える方法を研究。CO2を原料とする新たなエネルギー循環システムの開発につなげる。
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819696E0E2E2EB918DE0E2E2EBE0E2E3E38698E2E2E2E2
人工光合成 ウィキペディアWikipedia)より
人工光合成(英: Artificial photosynthesis)は、文字通り光合成を人為的に行う技術のこと。自然界での光合成は、水・二酸化炭素と、太陽光などの光エネルギーから化学エネルギーとして炭水化物などを合成するものであるが、広義の人工光合成には太陽電池を含むことがある。自然界での光合成を完全に模倣することは実現していないが、部分的には技術が確立している。
【歴史と将来展望】
2011年9月には豊田中央研究所が世界で初めて、水と二酸化炭素と太陽光のみを用いた人工光合成に成功した。特殊な光触媒を用いることで、犠牲薬を添加することなく擬似太陽光での有機物の生成を可能にした。2012年7月30日、パナソニックは窒化物半導体を利用した人工光合成システムを発表した。光電極側に窒化物半導体を使い、もう一方の金属触媒電極からギ酸を得るものであり、触媒の種類を変えることにより有機物の種類を選択できる。エネルギー変換効率は0.2%で植物に匹敵し、発表時点で世界最高水準である。
バンドギャップ ウィキペディアWikipedia)より
バンドギャップ(Band gap、禁止帯、禁制帯)とは、 広義の意味は、結晶のバンド構造において電子が存在できない領域全般を指す。 ただし半導体、絶縁体の分野においては、バンド構造における電子に占有された最も高いエネルギーバンド(価電子帯)の頂上から、最も低い空のバンド(伝導帯)の底までの間のエネルギー準位(およびそのエネルギーの差)を指す。
E-k空間上において電子はこの状態を取ることができない。バンドギャップの存在に起因する半導体の物性は半導体素子において積極的に利用されている。
半導体バンド構造の模式図。Eは電子の持つエネルギー、kは波数。Egがバンドギャップ。半導体(や絶縁体)では「絶対零度で電子が入っている一番上のエネルギーバンド」が電子で満たされており(価電子帯)、その上に禁制帯を隔てて空帯がある(伝導帯)。
金属、および半導体・絶縁体のバンド構造の簡単な模式図(k空間無視)バンドギャップを表現する図は、E-k空間においてバンドギャップ周辺だけに着目した図、さらにk空間を無視してエネルギー準位だけを表現した図も良く用いられる。
【酸化チタン】
アナターゼ型とルチル型が用いられるが、アナターゼ型の方がバンドギャップが大きく一般的に光触媒としての活性が高い。
主な半導体のバンドギャップ
素材            分子記号 バンドギャップ (eV) (302K)

                                                                            • -

ケイ素            Si      1.11
リン化インジウム      InP      1.35
ヒ化ガリウム        GaAs    1.43
セレン化カドミウム     CdSe    1.73
硫化カドミウム       CdS     2.42
酸化チタン(ルチル)    TiO2     3.0
酸化チタン(アナターゼ) TiO2     3.2
窒化ガリウム        GaN     3.4
酸化亜鉛          ZnO     3.47
リン化インジウム(InP) ウィキペディアWikipedia)より
常温で安定な結晶構造は閃亜鉛鉱型構造(ジンクブレンド型構造)の化合物半導体。銀色の金属状化合物で、組成式InP。式量145.792、融点1062°C、比重4.81。半導体材料としての性質は、1.35eVのバンドギャップを持つIII-V族半導体であり、電子移動度は<0.54m2/Vs、ホール移動度は<0.02m2/Vsである。高電界下での電子移動度はシリコンやヒ化ガリウムより高い値となる。
窒化ガリウム(GaN) ウィキペディアWikipedia)より
バンドギャップは室温において約 3.4 eV で、波長では約 365 nm に相当し、紫外領域の光源となる。微量のインジウム (In) を加えて InGaN 結晶にすることで紫色、青色の光源として用いることができる。発光ダイオードによる光の三原色のひとつとして交通信号やディスプレイに用いられる。

                                        • -

『図解雑学 光触媒 佐藤しんり/著 ナツメ社 2004年発行 (一部抜粋しています)
酸化チタンとは
酸化チタンTiO2――二酸化チタンとも呼ばれ、正しくは酸化チタン(IV)という――はチタンと酸素からなる金属酸化物である。この結晶は白色の粉末の状態が一般的で、塗料や印刷インキ、化粧品、ゴムなどを着色する白色顔料として広く利用されている。油絵を描く人ならチタニウムホワイトという白色絵の具をご存知だろう。あれに入っている顔料がまさしく酸化チタンだ。もちろん工業的にたくさん生産されており、ごくありふれた物質である。
物理的には、光に当たることで電気を通すようになる。「光伝導物質」であり、これは非常に重要なポイントだ。
酸化チタンの結晶は構造の違いによってルチル型、アナターゼ型、ブルッカイト型の3種類に分類される。このうち光触媒として最も多く使われているのはアナターゼ型だ。なぜならこの型の結晶は粉末の粒子のサイズ(粒径)が最も小さく、光触媒反応を起こしやすいからである。
可視光を利用できる光触媒の開発
紫外線しか利用できない点をどうするか――この課題には、可視光も利用できる光触媒を開発するという策がとられている。エネルギーの量(光子の数)でいうと、太陽光には紫外線より可視光のほうが多く含まれるのだから、なんとかこれを利用できないものかという発想だ。
一口に可視光といっても、これには蒼い光もあれば、黄色い光も赤い光もある。だが、いずれにしても紫外線より波長の長い光だ。すなわち1つひとつの光子が持つエネルギーの量は、紫外線のそれに比べて小さい。それゆえ可視光は酸化チタンの電子を励起(れいき)させること――バンドギャップを越え得るだけのエネルギーを電子に与えること――ができず、光触媒反応を起こせないわけである。つまりポイントはバンドギャップだ。したがって単純な話、この幅が酸化チタンより小さな物質を見つけるか、あるいはなんらかの方法で酸化チタンなどの既存の半導体光触媒のバンドギャップを小さくできれば、可視光も利用可能な光触媒になるはずである。理屈はそうなるが実現は難しい……。
ただ単に、酸化チタンよりバンドギャップの小さい物質を探すだけでいいならば、容易に見つかる。セレン化カドミウムや硫化カドミウムといった半導体は、酸化チタンよりバンドギャップが小さく、可視光で電子の励起が起こる。しかし、セレン化カドミウムや硫化カドミウムは、水の中で光を当てると、水の分解が起こる以前に自己溶解を起こしてしまう。正孔によって水が酸化されるのではなく、自分自身が酸化されて、金属イオンが溶け出してしまうのである。触媒(反応の前後で眉時からは変化しない)になり得ない。結局、バンドギャップの小さい半導体にはこのような問題があるため、たとえ可視光を利用できても、酸化チタンに取って代わることは不可能なのだ。

                                        • -

どうでもいい、じじぃの日記。
9月21日の新聞を見たら、「世界初の『完全』人工光合成に成功 豊田中央研究所」が出ていた。
「人工光合成」は日本が世界のトップを走っていることは知っていたが、とうとうやったか。という感じがした。
「リン化インジウム半導体ルテニウムと呼ぶ特殊な金属などを塗布した光触媒を開発した。この触媒を酸化チタン光触媒と組み合わせることで、CO2を含んだ水に太陽光を当てると、酸素とギ酸ができる仕組みを確立した」
「触媒」とはなんぞや。この機会に少し触媒についてお勉強してみることにした。
触媒とは交通整理のお巡りさんみたいな役で、自分は車を運転しないが車の通行をスムーズにして、全体として車の流れを速くしてくれるものらしい。
触媒が作用する過程はだいたい「吸着」、「表面反応」、「生成物の脱離」に別れる。
●植物の光合成は水に光を当て、光のエネルギーで水を水素と酸素に分解する
 H2O + (光) → H + O2
●分解して得られた水素と二酸化炭素を原料に、炭水化物が作られる
H + CO2 → 炭水化物
トヨタグループの人工光合成は光のエネルギーで水を水素と酸素に分解する段階で触媒としてリン化インジウム(InP)を使ったらしい。
触媒のお勉強として、佐藤しんり著 『図解雑学 光触媒』という本を図書館から借りてきた。
昔、高校なんかで習った化学の教科書には化学反応に電子(e-)が出てなかったような気がする。今は原子や分子の反応はすべて電子の動きだということが当たり前なのだろう。
本の中に、「光触媒」の半導体として酸化チタン(TiO2)がやたらと登場する。
水を水素と酸素に分解するのに、より効率のよい「触媒」が酸化チタンやリン化インジウムなのだろう。
半導体の「バンドギャップ」なるものが、関係しているようだ。
分からないなりに面白い。
こんなのがメードへのみやげになるとは思わないが。