じじぃの「”1/fのゆらぎ”ってなに?音のおもしろ雑学事典」

セミの生態 動画 YouTube
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せせらぎ街道 動画 YouTube
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潮騷 (Stereo) 動画 YouTube
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1/f ゆらぎ「エンディング」その三 動画 YouTube
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私が好きなクラシック アイネ・クライネ・ナハトムジーク第一楽章 モーツァルト 動画 YouTube
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『知ってるようで知らない「音」のおもしろ雑学事典』 「音」雑学研究会/著 YAMAHA 2004年発行
話題になったときに知ってるふりをしてしまった人のために・・・ 「1/fのゆらぎ」ってなに? (一部抜粋しています)
気持ちよいと感じる、万人がそう思うような音にはなにかが秘められている。
その「なにか」とはなんだろう。ゆったりとした音楽でゆったりできるとはかぎらない。激しい音楽が人を落ち着かせる場合もある。音楽鑑賞をしていて、この曲のこの部分にさしかかるとにわかに目を閉じて耳を澄まし、その場を離れられなくなったりということがあるだろう。そうしたとき、その音源には人を気持ちよくさせる成分が含まれている。その成分は、「ゆらぎ」の性格の1つであり、「1/fのゆらぎ」と呼ばれる。その成分は音楽にかぎったものでものではなく、自然界をはじめ、さまざまな場において観測される成分である。
そもそも「ゆらぎ」とはなんだろうか。自然界にはこの「ゆらぎ」が存在している。空を流れる雲。透けるような雲が生まれて、またたく間に大きくふくらみ、そしてまた消えていく。幾重にも白く連なる雲が頭上に降りてきたり、刺し込んでくる太陽の光の中で雲が白い絹のように舞うのを見ていると、時間の経過を忘れてしまう。移ろいゆく雲には「ゆらぎ」がある。夜空にちらちらとまたたく星にも「ゆらぎ」がある。そもそも宇宙は無の「ゆらぎ」から誕生したそうである。
肉眼では規則正しく変化していくように見える現象でも、実はズレを生じ、不規則な変化をみせているものがある。その現象を「ゆらぎ」という。そして、「ゆらぎ」を波形分析してみると、ある現象がいかに不規則に変化しているように見えても、それを解剖してみると、実は規則的なたくさんの変化が重なり合ってできているということがわかっている。規則的な単純な法則から予想し得ない状態が作られる。
つまり、全く規則的でもないし、全く不規則でもない、という現象。この「ゆらぎ」が起きている状態では、人は心地よいという間隔を持つ。自然界のすべては「ゆらぎ」を持っているが、機械的に均質なものに「ゆらぎ」成分はふくまれない。
「ゆらぎ」の中でも、特別な心地よさを与えてくれるのが「1/fのゆらぎ」と呼ばれるものである。そもそもの「ゆらぎ」にも、心地よさを与えてくれる成分があるが、この「1/fのゆらぎ」は人間に、α波を発生させる。α波とは、脳から出る脳波の1つで、リラックスしている状態のときや、なにか1つのことに集中してしているときに出るものだある。「1/fのゆらぎ」の「f」は英語frequency(振動数)の頭文字からとっている。「ゆらぎ」についての研究が進む中で、特定の場合の「ゆらぎ」についてが「1/fのゆらぎ」といわれるようになった。
それでは、どういった「ゆらぎ」が「1/fのゆらぎ」なのだろうか。ある事柄が時間的に繰り返し起こるとき、その繰り返し起こる間隔を「周期」という。あるる事柄がゆったりとした変化、つまり、振動数が少なく周期が長いような変化を起こす場合は、変化の度合いは大きくなる。あるる事柄の変化がせわしく起こる場合、つまり振動数が多く周期が短いような変化が起こる場合は、変化の度合いは小さくなる。これらの変化がいくつも重ね合っているものを「1/fのゆらぎ」と呼ぶ。変化の度合いが振動数「f」に反比例する。つまり「1/f」に比例するということである。
風の「ゆらぎ」は「1/fのゆらぎ」である。たとえば、風速が5メートルの微風から30メートルの強風といった大きい変化はつったりした周期で起こっており、そのうえに重なって、風速10メートルから12メートルといった小さな変化がせましく小刻みに起こっている。
他にどのようなものに含まれるか。潮騒、そよ風の音、川のせせらぎ、虫の声。また、人間が弾くピアノやヴァイオリンの音色、ちなみにこれらを機械が弾くと「1/fのゆらぎ」成分は急速に減ってしまうという。除夜の鐘の音や、風鈴やオルゴールの音色にも含まれる。
音以外だと、どのようなものがゆらいでいるのだろう。たとえば、手作りのものや木の年輪。木材は、木目や木の色や木材表面の凸凹が視覚的に温かみや安心感を与えてくれる。想像しただけで、それらの優しそうな温かみに癒される気がするだろう。香りにも「ゆらぎ」はある。また絵画の中にも存在し、色の濃淡などに「ゆらぎ」が見られる。目で見た間隔も耳から聞いた間隔も、結局は人間はすべて同じ脳で情報処理しているわけだから、目から入ってきても耳から入ってきても、同じ質の心地よさを感じ得るのだ。
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なぜ、「1/fのゆらぎ」がわれわれに心地よい感覚を与えてくれるのだろうか。それは、われわれが「ゆらぎ」の存在だからである。生き物にはすべて「ゆらぎ」がある。われわれはゆらいでいるのである。もっといえば、それは、われわれの心拍、脈拍などと関係がある。健康で安静状態の人の心拍、脈拍のリズムは同じように動いているようで、微妙なずれを持っている。つまり、人間の生態リズムに適度な「1/fのゆらぎ」が組み込まれているので、外界の「1/fのゆらぎ」成分を感じると、同調し、共鳴するのである。ちなみに、心臓になんらかの欠陥があると、心拍のリズムは「1/fのゆらぎ」パターンから大きくずれてしまうという。
音楽とは、音の振動や振幅といったいろいろな性質が時間の経過とともに変化していくことによって作られる。つまり音楽は音の時間的「ゆらぎ」で構成されているものなのだ。もしも、音楽に「ゆらぎ」がなかったなら、それはひどくつまらないものになる。出だしの頃の電子楽器は「ゆらぎ」成分がなかったため、不自然で味わいがなかったと聞く。たとえば、同じピアノで、同じ楽譜を使って何人かが演奏したとする。同じ曲であるのに、演奏者によってずいぶん曲の雰囲気が変わってしまう。たとえば、初心者は忠実に楽譜どおりに弾こうとするので、なかなか味わいや赴(おもむ)きといったものを出せない。名ピアニストが弾くと、感情を込めて弾くので、その指使いには豊かさがあり、ときには激しくたたき、ときには繊細にと「ゆらぎ」要素の多い演奏をする。ピアニストによっては「1/fのゆらぎ」要素を含んだ演奏をする人もいるだろう。
モーツアルトベートーヴェンなど、多くの人を惹きつけている音楽には必ず「1/fのゆらぎ」の傾向が見られるといっても過言ではない。そして、その音楽を演奏する側がさらに「1/fのゆらぎ」成分を含んで演奏した場合は、聴衆に感動を与える素晴らしいコンサートになるだろう。

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どうでもいい、じじぃの日記。
『知ってるようで知らない「音」のおもしろ雑学事典』に「1/fのゆらぎ」のことが書かれている。
物理学において、ゆらぎとは、広がりまたは強度を持つ量(エネルギー・密度・電圧など)の空間的または時間的な平均値からの変動を指す。ゆらぎの大きさを表すのに用いられる二乗平均ゆらぎは、統計学における分散と同じものである。
熱力学において、ゆらぎとは熱平衡状態からのずれ、もしくは熱平衡にほど遠い系の状態を指す。
「1/fのゆらぎ」とは、パワー(スペクトル密度)が周波数fに反比例するゆらぎのこと。ピンクノイズとも呼ばれ、自然現象においてしばしば見ることができる。具体例として人の心拍の間隔や、ろうそくの炎の揺れ方、電車の揺れ、小川のせせらぐ音、目の動き方、木漏れ日、物性的には金属の抵抗、ネットワーク情報流、蛍の光り方などが例として挙げられる。
                     −−ウィキペディアWikipedia)より
潮騒、そよ風の音、川のせせらぎ、虫の声。また、人間が弾くピアノやヴァイオリンの音色、ちなみにこれらを機械が弾くと『1/fのゆらぎ』成分は急速に減ってしまうという。除夜の鐘の音や、風鈴やオルゴールの音色にも含まれる」
人を心地よくしてくれる刺激の1つに「1/fのゆらぎ」があるのだという。
「そもそも宇宙は無の『ゆらぎ』から誕生したそうである」
宇宙には絶対的基準「無」が存在している。そしてその「無」の中にさまざまなモノが存在し、お互いのモノが作用し合い、ゆらいでいる。
我々の宇宙もまた、幾多ある宇宙の中でゆらいでいるのかもしれない。