じじぃの「がん新薬の死角・その光と影!クローズ」

201503 きょうの健康慢性骨髄性白血病 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Kpm9F-nLGVM&t=22s
『がん患者力』 (追加) 「がんプロジェクト」 NHK取材班/著 主婦と生活社 2013年発行
日本のがん医療−病院格差、専門医不在、ドラックラグ、就労差別等、患者が知っておくべき現実をレポート。
http://www.shufu.co.jp/books/detail/978-4-391-14292-1
分子標的薬の一覧
分子標的薬とは、がん細胞の持つ特異的な性質を分子レベルでとらえ、それを標的として効率よく作用するようにつくられた薬です。がん細胞を狙って作用するため、副作用をより少なく抑えながら治療効果を高めると期待されています。
http://www.anticancer-drug.net/molecular/
九大、がん幹細胞の撲滅による新しいがん治療法の開発に成功 2013年3月19日 WEBジャーナル
科学技術振興機構課題達成型基礎研究の一環として、九州大学生体防御医学研究所主幹教授の中山敬一氏らは、細胞周期を調節するたんぱく質であるFbxw7を抑制することによって、がん幹細胞を直接たたき、生存率を大幅に改善させることに成功した。
本研究チームは、がん幹細胞が静止期にとどまる機構を明らかにし、その中心的なたんぱく質Fbxw7を発見した。実際に慢性骨髄性白血病モデルマウスで人工的にFbxw7を欠損させると、白血病のがん幹細胞が静止期から追い出され、増殖が再開して抗がん剤で死滅した。つまり「Fbxw7の抑制」+「抗がん剤」の併用により、治療後の再発を減少させ、生存率を大幅に改善させることに成功した。このがん幹細胞を撲滅する新方法を「静止期追い出し療法」と命名した。
http://optronics-media.com/news/20130319/2963/
お知らせ - がん遺伝子産物Rasの機能を阻害する新規分子標的がん治療薬開発につながる論文を米科学アカデミー紀要に掲載へ 2013年4月30日 神戸大学
我々は、高輝度光科学研究所および理化学研究所 (SPring-8) 所属の熊坂崇先生 (同席) の協力のもと、Rasの分子表面上に世界で初めてとなるポケット構造を発見し、このポケット構造情報に基づき、コンピュータシミュレーションを駆使して、ポケットに特異的に結合することにより、Rasとその標的たんぱく質 (Rafたんぱく質など) との結合を阻害することで、Rasが引き起こす細胞がん化シグナルの伝達を遮断する3種類の物質 (低分子化合物) を、コンピュータシミュレーションと試験管内及び細胞レベルでの活性検定を組み合わせた独自の手法を用いることで発見した。これらの物質 (論文中で「Kobeファミリー化合物」と命名) は共通の基本構造を持ち、マウスに移植したヒト大腸がん細胞の腫瘍形成を抑制する顕著な抗がん作用を示した。
http://www.kobe-u.ac.jp/topics/top/t2013_04_30_01.html
特報首都圏 「命の薬が使えない〜がん患者の苦悩〜」 2012年7月6日 NHK
【キャスター】斉藤孝信  【ゲスト】鳥越俊太郎岸本葉子
2月からキャンペーンで伝えてきた「がんを生きる」。最後の放送となる今回、「がんで闘病しながらどう生きるのか」を考えていく。医療の進歩で、がんは「長くつきあえる病気」になってきたが、医療費は高騰。毎月9万円もかかる薬代を一生、背負うことになる患者もいる。がんと知られたことで雇用を失う患者も多い。NHKの行った独自アンケートをもとに、がんを乗り越えて生きる人たちに必要な支えについて考える。
例.轟さんは3年前、乳がんと診断され、乳がんの手術は成功した。「ハーセプチン」という抗がん剤が再発などのリスクを減らしてくれる。これは保険はきくが、ほかの治療があり毎週4万円くらいかかり、ほかも含めると毎月20万円くらいになる。国の支援制度を利用しても毎月10万円くらいになる。子供の養育費と薬を天秤にかけ、薬をあきらめた。
http://www.nhk.or.jp/tokuho/archives/2012_04-2012_09/20120706/
サイエンスZERO 「海の生物から探せ! 夢の新薬 開発最前線」 2011年10月1日 NHK Eテレ
【ゲスト】神奈川大学教授 上村大輔、東京女子大学教授 黒崎政男 【司会】安めぐみ、山田賢治
今年4月、海の生物からつくった抗がん剤「エリブリン」が日本で認可されました。エリブリンのもとになったのは、ある不思議な性質を持つ海の生物。じっと動かず、体内に多くの微生物が住んでいるため、微生物から身を守る特殊な化学物質をもっていると考えられています。また、別の海の生物からは、骨粗しょう症の治療薬になると期待される物質も見つかっています。化学物質の宝庫・海の生物から新薬をつくる最新研究を追います。
http://www.nhk.or.jp/zero/contents/dsp361.html
分子標的薬の登場で大きく変わる白血病治療 がんサポート情報センター
グリベックの10倍以上の効力を持つ新しい分子標的薬も近々承認。
分子標的薬の登場で大きく変わる白血病治療。
http://www.gsic.jp/cancer/cc_21/cml/mdc/02.html
クローズアップ現代 「がん新薬の死角 〜追いつめられる患者と財政〜」 2011.1.25 NHK
【キャスター】国谷裕子 【専門家・ゲスト】東北大学教授 濃沼信夫
▽がん新薬の死角 ▽高額医療費
http://cgi4.nhk.or.jp/gendai/yotei/index.cgi
分子標的治療 ウィキペディアWikipedia)より
分子標的治療とは体内の特定の分子を狙い撃ちしてその機能を抑えることにより病気を治療する治療法。
正常な体と病気の体の違いあるいはがん細胞と正常細胞の違いをゲノムレベル・分子レベルで解明し、がんの増殖や転移に必要な分子を特異的に抑えたり関節リウマチなどの炎症性疾患で炎症に関わる分子を特異的に抑えたりすることで治療する。従来の多くの薬剤もその作用機序を探ると何らかの標的分子を持つが、分子標的治療は創薬や治療法設計の段階から分子レベルの標的を定めている点で異なる。また、この分子標的治療に使用する医薬品を分子標的治療薬と呼ぶ。
【種類】
・イマチニブ(グリベック
 Bcr-AblチロシンキナーゼおよびKITチロシンキナーゼ阻害剤であり、慢性骨髄性白血病フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病(Ph+ALL)、消化管間質腫瘍(GIST)の治療に使用される。
・ソラフェニブ(BAY 43-9006、ネクサバール
 Rafキナーゼ、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)キナーゼ、血管内皮細胞増殖因子受容体(VEGFR)キナーゼ、KITキナーゼを阻害する。複数のキナーゼを阻害するためマルチキナーゼ阻害薬とも呼ばれる。腎がんや肝細胞がんに対し保険適応があり、乳がんに対しても臨床試験中。
・トラスツズマブ(ハーセプチン
 抗HER2抗体であり、乳がんの治療に使用される。
・アバタセプト(オレンシア)
 抗CTLA-4(CD152)抗体で、CD28抑制しT細胞活性を抑制する。関節リウマチやSLEへの臨床試験中。

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どうでもいい、じじぃの日記。
1/25、NHK クローズアップ現代 「がん新薬の死角 〜追いつめられる患者と財政〜」を観た。
こんなことを言っていた。
年金、介護、医療、社会保障に関わる費用が増え続けているなかで、昨日、菅総理大臣は施政演説の中で、社会保障の財源確保には限界が生じてきているとしました。財源が火の車となっている高騰する医療費の増加をどのように抑制していくのか、対策は待ったなしです。2010年には37.5兆円だったのが15年後の2025年には52兆円にまで増加すると見られています。医療費の増大の大きな要因となっているのが高齢化と医療技術の革新です。遺伝子解析や再生医療など従来では考えられなかったような技術を用いて患者を救う画期的な夢の新治療ともいうべき治療法や検査が次々と実用化されています。患者にとって福音となる医療慈術の高度化。しかし、これらの技術の開発にかかる巨額な費用が医療費の高額化にもつながり、国の財政、そして時に患者や家族をも追いつめているのです。医療の進歩の恩恵を必要とする患者が受けられるようにしつつ、医療の破たんを防げるのか。とりわけ、医療の高騰が目立っているのががん医療です。夢の医療がもたらす光と影。その現実からお伝えします。
映像に最新のがん医療を受け続け、日常生活を楽しく暮らしている男性の映像が流れる。
その後、がん医療の費用を払えず、夫をがんで亡くし、仏壇の前でお祈りしている女性の映像が出てきた。
2ヵ月前の去年11月、盛岡市に住む柏崎さん(58歳)は長年連れ添った夫の周一さん(58歳)をがんで亡くしました。
奥さん、「悔しいというか。何か、いつも主人に悔しいよねと」
夫婦で力を合わせ、パスタ店を経営していた周一さんにがんが見つかったのは10年前のことでした。「慢性骨髄性白血病」と診断された。血液を作る細胞ががん化する病気です。医師からは平均的な生存期間は4〜5年と告げられました。
しかしその後、希望の光が差し込みます。分子標的薬「グリベック」が許可されたのです。従来の抗がん剤はがん細胞を攻撃して減らします。しかし、正常な細胞にもダメージを与えてしまうため、多くの量を投与できず、がん差御坊を減らしきれない弱点がありました。
一方、グリベックはがん細胞が増殖するため出す分子に取りつき、働けなくしてしまいます。正常な細胞への影響が少なく、十分な量を投与することができます。
周一さんが服用を始めたところ血液検査の結果は、僅か1ヵ月で正常範囲に改善。薬を飲み続けなければならないが、以前と同じ生活をとり続けられます。
奥さん、「本当に体調が良くて。おれ、病気じゃねえよな、なんて。本当に普通の人と変わらない。病気であることを本人も忘れていて」
ところが3年前、衝撃的な事実が発覚します。周一さんが奥さんに黙って薬を飲むのを止めていたのです。その原因は薬代 3128.5円/1錠でした。グリベックは当時1錠約3000円、1日4錠を服用するため、年間の費用は450万円以上に達します。通常、患者の負担は3割負担で約135万円。年100万円以上の大きな出費になります。こうした場合、高額療養費制度が適用され、一定水準以上支払う必要はありません。それでも周一さんは自己負担が年間約50万円。1ヵ月4万円ほどになりました。
薬を飲み始めた頃、パスタ店の経営は順調で、収入は月40万円程度ありました。しかしその後、近くに大型店舗が開業。収入は25万円にまで落ち込み、4万円余りの薬代を払うと生活費はほとんど無くなりました。
店の経営が激しさを増すなか、奥さんは定期預金や生命保険を次々に解約し、薬代にあててきました。
周一さんはそんな奥さんの姿を見かね、グリベックの服用を止める決断をしました。止めてしまった後、症状が悪化し、再びグリベックを服用した時には効きませんでした。
奥さんが現場スタッフに周一さんが書いていた日記を見せる。
周一さんがつけていた日記です。がんが発覚して以来、奥さんに負担をかけてきたことへのつらい思いが綴られています。
東北大学教授の濃沼信夫先生が解説する。
国谷 目の前に非常に効果のある薬があるにもかかわらず、経済的な負担で使うことができず、断念される患者や家族の方々は多くなっているのでしょうか。
濃沼 これまで多くの患者、医師から調査しましたけれども、医学的ではなく経済的理由から治療を断念、あるいは変更せざるをえない患者さんは約2万人いるのではないか。患者さんのなかには1年間服用しなければと言われたけれども、薬代が高くて半年で止めてしまった。そして再発してしまった例がかなりあります。治療する医師もこればかりはどうしようもないという実態がたくさんあります。
国谷 治療を受ける人というのは普通に働いている方も含んでいるのですか。
濃沼 中流の方も、お金のことで断念されています。とても深刻な問題ではないかと思います。
高額な治療費のかかるケース(1例・年間)
抗がん剤乳がん)      約250万円
抗がん剤(腎臓がん)    約760万円
抗がん剤(多発性骨髄腫) 約1100万円
高額医療費への対策として、イギリス、アメリカなどの取り組みの例が挙げられた。
イギリスの場合
英国医療技術評価機構(NICE)といわれる政府機関が、薬の効果とかかった費用を天秤にかけて、一定の水準を持つ薬のみ認めるのです。
どの患者を公的な医療制度で助けるのか。より適切な基準を作る模索が続いています。(がんと風邪では対処が異なる。グリペックは全額公費負担で、風邪薬タミフルは全額自己負担になる)
医療に優先度を取り入れている国
イギリス、フランス、ドイツ、オーストラリア、カナダ、ノルウェースウェーデン、韓国・・・など。
アメリカ・オレゴン州の場合
・がんなど[優先度の高い病気]  無料
・かぜなど[優先度の低い病気]  全額自己負担
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じじぃの感想
分子標的薬は、放っておけば死ぬのをむりやり薬で延ばしているだけという感じもする。
お金のないじじぃはそれなりに死んでいくのみだ。