じじぃの「死にゆく人の直観」

「死ぬときに後悔すること」ベスト10
余命、数週間。不自由な体、満足に歩くこともできない。日中も寝ている時間が多くなり、頭もうまくはたらかない ──そんな人生の最終章の人に向かって、こう問いかける。
いま、後悔していることは、何ですか?
「死ぬときに後悔すること25」の著者は、終末期における緩和医療に携わる医師。現場で見聞した、「余命いくばくもない状態で、後悔すること」をまとめたのが本書なのだ。得られた答えは、多様でいて一様だし、複雑なようで単純だったりする。
第1位 愛する人に「ありがとう」と伝えなかったこと
第2位 美味しいものを食べておかなかったこと
第3位 自分の生きた証を残さなかったこと
第4位 自分のやりたいことをやらなかったこと
第5位 行きたい場所に行かなかったこと
第6位 タバコを止めなかったこと
第7位 子どもを育てなかったこと
第8位 仕事ばかりだったこと
第9位 感情に振り回された一生を過ごしたこと
第10位 健康を大切にしなかったこと
http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2009/08/10-654e.html
『死に方のコツ』 高柳和江/著 飛鳥新社 1994年発行
死にゆく人の直感 (一部抜粋しています)
死にゆく人は、どういうわけか、もうじき自分が死ぬことを知ってしまう。
患者さんの中には、
「私は来週の火曜日に死にます」
などと日時まで予告され(意志でも余命はむずかしいのに!)、その通りに亡くなる方が少なからずおられるのは不思議なことである。
数年前、ある初老の男性が、"気胸(ききょう)"という病気で入院して来られた。
肺の中に空気がたまって、突然、パーンと破れてしまう病気で、息ができなくなるから本人はとても苦しいのだが、そんなタチの悪い病気ではない。穴は自然にふさがるし、じきに退院できるだろう、と医師たちははじめ楽観していた。
だから、その男性が、
「私はもう死ぬ。私にはわかる」
と言い出したときは皆びっくりした。
念のために行った検査の結果が数日前に出たばかりだった。肺ガン末期。こんな例は、どこの病院でもめずらしくないだろう。
病状が急に悪くなったとか、家族の態度から察して、というのではない。ほとんどの患者さんは、自分の身体が発するとてもかすかなメッセージを敏感に感じとっておられるようだ。
もちろん、これは病名が告知されている、いない、にはまったく関係がない。
動物は自分の死期を知ると言う。野生の像は群を離れて死ぬ。人間にもまだ、そういう能力が少しは残っているのだ。

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山田風太郎の言葉
「死の瞬間に何びとも悟るだろう。−−人生の目的なるものが、いかにばかばかしいものであったかを」
「もし自分の死ぬ年齢を知っていたら、大半の人間の生きようは一変するだろう。したがって社会の様相も一変するだろう。そして歴史そのものが一変するだろう」
「いつか死ぬことはわかっている。しかし、『今』死にたくないのだ」
「最愛の人が死んだ日も、人間は晩飯を食う」

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エチカの鏡 「人生の終わりを考える」 2010年9月19日 フジテレビ
【司会】タモリ高島彩(フジテレビアナウンサー)
【ゲスト】石田衣良、田村淳、森公美子、優香

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どうでもいい、じじぃの日記。
9/19、フジテレビ 『エチカの鏡』という番組で「人生の終わりを考える」を観た。
こんな内容だった。
余命告知後、人はどう生きる? 「生と死」。
それはある日、突然告げられる命の期限。「余命3ヵ月です」
主な死因別死亡数の割合 (2008年:厚生労働省
悪性新生物(がん)  30.0%
心疾患         15.9%
脳血管疾患      11.1%
肺炎          10.1%
毎年約10万人のがん患者が余命告知を受けている。もはや余命告知は、いつあなたに降りかかってもおかしくない問題となっている。余命告知を受けたら何を考え、残された時間をどう生きるのか? 患者がたどる5段階の心情とは?
高島 皆さんは余命告知をされたいですか。
石田 言われないと困りますよね。家族がいるから。
タモリ 言われないと困るでしょう。
高島 まず、余命告知とはどういうものなのかを調べました。
映像に東京都板橋区にある日本大学板橋病院が出てきた。
日本大学板橋病院 呼吸器内科の高橋典明医師が告知について説明する。
高橋さん、「タイミングでどうやってしゃべるかというのは、担当の主治医の判断につきると思います」
アメリカでは一般的に病気の開示、それに対する処方が告知されているが、日本では病院や現場の医師の判断に委(ゆだ)ねられている。
高橋さん、「余命に関してはいきなりご本人に伝えるとショックを受ける場合が結構あり、ご家族、ご身内の方とかに告げて、ご本人にどう言うかということを相談したうえで、話すことが多いと思います」
医療機関における告知の現状 (2006年:厚生労働省
本人    26.6%
家族    90.8%
番組スタッフ、「余命期間は何を根拠にしているのですか」
高橋さん、「臨床試験とか、統計とか、期間としてはあやふやな期間ですので、その幅はさまざまでバラつきが結構あると思います」
番組スタッフ、「余命告知はどのようにして話すのですか」
高橋さん、「『夏の終り』とか、数値として直接話さないように、私としては心がけています」
余命告知されると人は何を考えるのか?
東邦大学医療センター大森病院 緩和ケアの大津秀一医師が説明する。
番組スタッフ、「余命告知をされた人はどんなふうになっていくのですか」
大津さん、「私の経験から言いますと、すぐ受け入れるっていうのは難しいわけですね。まず、やっぱり驚いて、ちょっと呆然(ぼうぜん)としてしまったりとか、言われた言葉をしっかり覚えていない人が多いですね」
アメリカのキューブラ・ロス医師が患者と面談してまとめた『死ぬ瞬間』によると、余命告知など伝えられた人の精神状態は5つの段階を辿るということが言われている。
    余命告知後、患者が辿る精神状態
  1       2       3        4        5
 否認  →  怒り  →  取引  →  抑うつ  →  受容
          (医師、神、仏など「何かにすがりたい」)
ゲストの森さんの場合は、夫が2006年のバイク事故で余命3日と診断されたが、今は障害は残っているが元気に暮らしているとのこと。
映像に余命告知を受けた3組のケースが出てきた。
生前葬を行った鍵谷さん(男性・65歳)、延命拒否をした高橋さん(男性・38歳)、母親と2人で生活している山下さん(女性・52歳)。
鍵谷さんは胃がんで3ヵ月から半年の余命告知を受けた後、11ヵ月間生きぬき、亡くなった。高橋さんは肺がんで半年の余命告知を受けた後、4人の子供と妻がいる自宅で療養し、2年間生きぬき、亡くなった。山下さんの場合は胃がんで3ヵ月の余命告知を受けたが、3年半を経ても元気にしておられる。
タモリ 偉いお坊さんが死ぬときに、「死にたくない」「死にたくな〜い」「死にたくなんかない」と言って死んだらしいよ。
(まわりの連中、爆笑)
  うちの父が死ぬときは心筋梗塞だったんですけど、母が言うには死を全部言ってたんですって。「あっ、右足が冷たくなってきた」「それがジワジワ上がってくる」「神経が動かなくなってきた」「左側にきた」「ジワジワ上がってくる」「上がってくる、上がってくる」「手にきた、手にきた」。「お父さん、いいから黙って」。「ドキドキする!」「初めて死ぬからドキドキする!」と言ったんですって。
(まわりの連中、爆笑)
  それで、パッと目を開いて、「これが死ってやつか」と言って死んでいったんですって。
タモリ 見事ですね。
じじぃの感想
やはり、死は恐い。
聖人にはなれそうもない。