じじぃの「未解決ファイル_113_ヒト進化とキス」

How to kiss with confidence and passion 動画 Video
http://www.wonderhowto.com/how-to-kiss-with-confidence-and-passion-176461/
The Art Of Kissing: How To French Kiss Clip 動画 YouTube
http://www.buzzfeed.com/peggy/instructional-kissing-videos/youtube_-_the_art_of_kissing_how_to_french_kiss_clip
イグ・ノーベル賞、「キスの効能」示した日本人木俣氏ら受賞 (追加) 2015年9月18日 Reuters
ユーモアがあり、かつ意義深い科学的研究に贈られる「イグ・ノーベル賞」の授賞式が17日、米ハーバード大学で行われ、情熱的なキスが皮膚のアレルギー反応低減などの生物学的効果をもたらすと実証した、大阪府のクリニック院長、木俣肇さんらが医学賞を受賞した。
http://jp.reuters.com/article/2015/09/18/ignobel-idJPKCN0RI09120150918
接吻 ウィキペディアWikipedia) より
キスの一種であるディープキス(フレンチ・キス)は、唇を触れ合うだけでなく、互いに舌を相手の口腔内に挿入、舌を絡め合う、濃厚なもの(唇を触れ合うだけのものは、これと区別してソフトキスと呼ばれる)。「フレンチ・キス」とはイギリスから見て「フランス式のオープンな」と揶揄してつけられた。日本ではフレンチ・キスをライト・キスのことだとする誤解があるが、これは日本とその他の国との間の、フランスに対するイメージの相違に由来するという説もある。ただし、それだけではない。フランスでは、(他の欧州圏と違って)男女間でも日常的に非常に頻繁に(挨拶として)キスがなされるが、そのキスはライト・キスである。
ロシア人を始めとする東スラブ系や、フィンランド人を始めとする北方のフィン・ウゴル系の人々は男性同士でも親愛の情を示すために互いに相手の頬にキスをし、時には唇同士でキスをする。西スラブ系(ポーランド人など)・ラテン系・ゲルマン系の人々には、すぐ隣接する文化圏でありながら、それは異様に思えると言うし、ラテン系の人々は恋人たちであれば、特に音を立ててキスするなど、様々なバリエーションがある。
かつてはkissを「キッス」と発音することが多かった。
首などにつく医学名『吸引性皮下出血』(いわゆる内出血)はキスマークとも呼ばれ、前夜に性的行為をした示唆と見られることがある。

                                        • -

『この6つのおかげでヒトは進化した―つま先、親指、のど、笑い、涙、キス』 チップ・ウォルター/著 梶山あゆみ/翻訳 早川書房 2007年発行 (一部抜粋しています)
プロローグ
私たちはどのようにして人間になったのだろうか。どんな生き物も独特の特徴を備えている。進化をおし進めた原動力がそういうふうに作ったからだ。進化がそれぞれの生物をかみそりの刃のように研ぎすまし、その生物にしかないいくつかの特徴を与えた。ゾウには長い鼻がある。ヘッピリムシ(ホソクビゴミムシ)は熱い毒物で体内を作り、それを尻から文字どおり噴射させる。ハヤブサは時速110キロものスピードで空を飛びながら、正確に獲物を捕えることができる。こうした性質がそれぞれの生物を特徴づけ、彼らの行動の仕方を決めている。では人間らしさを決める人間だけの特徴とは何だろうか。
本書ではそれを6つに絞った。足の親指、手の親指、変わった形をしたのど、笑い、涙、キスの6つである。どれも人間にしか見られない特徴だ。でも、とあなたは思うかもしれない。足の親指など何の変哲もないものだし、笑いだなんて馬鹿げているし、手に親指がついているのもわかりきったことではないか。人類は、文字を書くことを編みだし、喜びを表現し、恋に落ち、古代中国の天才を輩出する力をもっている。6つの特徴とやらがそこにどう関わってくるというのだろう。ロケットやラジオ、交響楽にコンピュータチップ。悲劇。システィナ礼拝堂の我を忘れるような美しい絵画。私たちが生み出したこうした素晴らしい作品を、その6つの特徴でどう説明できるのか。答えはつまりこういうことだ。
人類が成し遂げたことはすべて、もとをたどればこの6つの特徴に行きつく。そのひとつひとつが進化という道にできた分岐点のようなもので、私たちとは片方の道を行き、ほかの動物たちは違う道を行った。その結果、人間の心と頭が織りなす独特の地形の上にいくつもの細い小道が作られた。その小道をたどっていけば、人間行動の背後に広がる入り組んだ奥地へと続き、そこには私たちが人間特有のふるまいをする理由がひそんでいる。
     ・
唇の言語
唇を固く合わせた、いつまでも終わらない魅惑的なキス。それを嫌う人がいるだろうか。私たちがキスを愛するのは、唇の皮膚が人体でいちばん薄いからであり、唇と舌と口に集まった神経が、「快感」という言葉が意味するところを脳に伝えるからである。唇、舌、口を動かすための神経に、脳は広い面積を割いている。何を隠そう、胴体全体を動かすのに必要な面積より広い。これほど触角に敏感な部位は、体のどこを探してもない。唇の役割は、感覚を得ることがすべてに思える。だから私たちはキスをする。ときに密かに、ときにみだらに、ときに恥ずかしげに、ときにむさぼるように、ときに熱狂的に。儀礼にキス、愛情のキス、社交上のキス、危険なキス、命を吹きこむキス、激情にとらわれたとき、私たちは固く唇を合わせ、体液と息と、においと味を交換する。それだけではない。魂、心、気持ち、秘密、強い感情なども交換している。これらは、言葉を拒み、言語の規則を置き去りにするものだ。キスをするとひとつの回路ができあがって、ふたつの心から流れる電流が溶けあい、まったく新しい何かが生まれるかのようだ。ある意味ではそのとおりなのである。
魂を求めるような情熱的なキスを交わしているとき。気づいていないかもしれないが、私たちの心拍数と血圧は上昇し、瞳孔が広がり呼吸が(うまくできていればの話だが)普段より深くなっている。キスをすると。虫歯になる確率が下がり、ストレスが軽減し、カロリーが消費され、自尊心が高まる。自尊心が高まる理由のひとつは、唇と唇が合わさると、神経伝達物質ノルアドレナリンドーパミン、フェルニチルアミン(PEA)がたお量に分泌されあ、脳内の快感レセプターに結合して多幸感を生みだすからだ。この多幸感は、笑ったり、激しい運動をしたり、コカインやヘロインといった気分を高揚させる薬物を摂取したりしたときに感じるものと変わらない。キスをしているときに憂鬱になることがほとんどないのはこのためである。
キスをするためには顔をたくさん動かす必要もある。性・ジエンダー・生殖に関するキンゼイ研究所のマーガレット・H・ハーターによると、挨拶のためにごく普通の軽いキスをするだけでも、唇の30個の筋肉が仕事をしている。その間、唇、舌、頬、鼻と脳を結ぶ神経が、キスをしている本人に温度や味、におい、動きを感じさせ、その感覚が、快楽を生む神経伝達物質の生産を促す。
脳機能に影響を与える脳神経は全部で12本あるが、キスをしているときにはそのうちの5本が活動している。私たちひとりひとりが自分の心の空模様を作りだしているとしたら、キスはその空模様を察知する優れたバロメーターと言えるのかもしれない。
もちろん私たちは、接吻(キスを表わす専門用語)をするためにそうした神経や筋肉を発達させたわけではない。それらはもともと食物を食べるために進化したものである。進化の圧力が神経や筋肉を精緻なものに改良して、食べ物の風味、舌ざわり、味を敏感に感知できるようにした。おかげで、おいしいおやつにありつけるか、毒に当たって悲惨な死を遂げるかを区別できるようになった。哺乳類のなかで、ヒトだけが外側にめくれた赤い唇をもっているのはこのためでないかとの説もある。一方、デズモント・モリスのように、私たちの唇が赤くふっくらとしているのは女性の陰唇部を再現しているからだという考えもある。雄マンドリルの顔の赤と青の模様が、生殖器の性的合図を模しているのと同じだ。たしかにの陰唇部も顔の唇も、性的に興奮して血液が集まってくると、赤さが増して膨らんでくる(とくに女性の唇は肉付きがいいのでその傾向が強い)
ふっくらした唇だけでも興奮をかき立てるものだ。だからこそ、昔からさまざまな文化で男性はそれを魅力的と感じ、女性もそばしばその魅力を高めようとしてきた。古代エジプトの女性は、褐藻アルギンという植物染料で唇を赤紫色に塗った。
     ・
人間の唇がどのようなプロセスで独特の形になり、並外れた感覚能力を得たのかはさておき、キスにおいては唇に新しい用途が生まれた。唇が形作るどんな言葉よりも劇的なメッセージを送り、口が取りこめるどんな食べ物よりも飢えを満たすようになったのである。女優のイングリッド・バークマンはかってこう語った。「キスとは、言葉が不要になったときに話をやめるための、自然が作った素敵なトリックである」。フランスの詩人、エドモン・ロスタンはこう表現した。「キスとは、耳のかわりに口に囁く秘密の言葉である」
こういう視点で見ると、キスもまた、人間の得意な能力のひとつであるのがわかるだろう。そう、コミュニケーションだ。笑うことや泣くことと同じで、キスも私たちの遥かなる過去に手を伸ばし、人間の古い部分を新しい部分と結びつけて人間にしかできない新しい行動を生み出した。私たちがキスをするとき、この優しく、激しく、見事までに人間的な行為全体に、人類の歴史と進化――私たちを動かす車輪とギアと化学反応のすべて――が塗られているのである。

                                        • -

どうでもいい、じじぃの日記。
『この6つのおかげでヒトは進化した―つま先、親指、のど、笑い、涙、キス』という本に人間にしかない特徴について書かれている。
それは足の親指、手の親指、のど、笑い、涙、キスの6つなのだそうだ。
足の親指、手の親指は人間の直立二足歩行と関係しているのだろう。のどは声帯の発達、そして言葉へと進化したのだろう。笑いは言葉と連動して顔の表情が豊かになったからだろう。
笑いが人間にしかない感情表現なのなら、涙もまた人間にしかない感情表現のひとつなのだろう。
しかし、キスが人間にしかない特徴のひとつというのはピンとこない。
キスは人間全体のうちの約9割しかしていないのだそうだ。
「陰唇部も顔の唇も、性的に興奮して血液が集まってくると、赤さが増して膨らんでくる」
女性のあそこの形は唇にも似ている。キスはあそこちょめちょめの代用品か。
確かにディープキスでお互いニョロニョロ、舌と舌をからませて舐めまわすというのはあれの行為に似ている。
あれは男の一方通行で、ディープキスは双方向だから、キスは人間にしかない特徴だとでもいうのだろうか。
白人はどうもキスが好きみたいだ。ロシア人は男同士でもキスをするらしい。
テレビのコマーシャルで夕日に向かって物思いにふけっている猿がいるが、「考える人」のポーズは人間にしかない特徴のように見える。
おじぎだって人間にしかない特徴のように見える。
キスが人間にしかない特徴だったら、おじぎだって人間にしかない特徴じゃん。