じじぃの「カッコウの托卵」考

Nature of the cuckoo duck - David Attenborough - BBC wildlife 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=4Mb0GOITRUU&feature=fvwrel
カッコウの托卵 NHK for School 動画あり
http://cgi2.nhk.or.jp/school/movie/clipbox.cgi?das_id=D0005400217_00000&keepThis=true&TB_iframe=true&width=920&height=480
サイエンスZERO 「徹底解説!科学の“未解決問題” ダーウィンの進化論に異議あり!?」 (追加) 2016年12月25日 NHK Eテレ
【司会】南沢奈央(女優)、竹内薫(サイエンス作家)、中村慶子NHKアナ) 【語り】土田大NHKアナ) 【解説者】長谷川英祐(北海道大学准教授)
働き者だと思っていたアリだが、巣のメンバーの2割以上が休んでばかり。
働くアリは卵をきれいにして卵が死なないようにする。一方で働かないアリというのも全く働かない訳ではなくて、カビがどんどん生えてきて刺激が大きくなると目が覚めて働くようになる。
カッコウは、他の鳥に卵を託すという効率が悪い方法で子育てを行う。
もしかしたら、カッコウが自分で子どもを育てたら成功率100%かもしれないのに失敗することもあるようなことをわざわざやっている。逆にオオヨシキリの立場からいったら、托卵なんていうことをされたら自分の子どもが全部死んじゃう訳だから自分たちの繁殖には害になってるだけです。でも、こういう行動が何で進化の結果残ってるのかっていうのが問題になる訳です。
http://www.nhk.or.jp/zero/contents/dsp568.html
地球ドラマチック 「托卵(たくらん)〜カッコウ 驚きの本能〜」 2010年4月8日 NHK
巣を作らず抱卵も子育てもしないカッコウは、自分よりずっと小さな野鳥の巣に卵を産む。仮の親に抱卵され、無事にかえったヒナは、生存をかけた闘いを開始する。全身の力を込めて、他の卵やヒナを巣の外に追い出してしまうのだ。成長の早いカッコウは、生後10日ほどすると仮の親より大きく育つ。巣からはみ出すほどの大きさになっても、仮の親にエサをもらい続け、ある日突然巣立っていく。不思議な生態に迫るドキュメント。
http://www.nhk.or.jp/dramatic/backnumber/195.html
スパモク !! 「教科書にのせたい!」 2010年6月24日 TBS
【司会】ウッチャンナンチャン松本志のぶ 【ゲスト】伊集院光岡江久美子オリエンタルラジオ関根麻里大東俊介知花くらら
【専門家】松井孝典吉村作治、五箇公一、その他
「恐竜が絶滅した本当の原因」から「ティッシュを噛むと足が速くなる!」また、「キリストの血液型は?型だった!」などなど、目からウロコの新事実が次々と披露される!新たな事実をまとめたVTRをもとに、ウッチャンナンチャンやそれぞれの科目別に分けられた伊集院光らゲストが専門家に「なぜ?何?」とどんどん質問を投げかけていく知的バラエティーだ!
悪魔の遺伝子を持つ鳥
⇒他人の巣に卵を生み、育ててもらうという子育ての方法を「托卵」と呼ぶ。カッコウは、この托卵をすることで有名だが、実は、さまざまな「ずるがしこい」ことをしているのだ。それも生き残る為の恐るべき戦略なのである。
http://www.tbs.co.jp/supamoku/supamoku20100624.html
『トンデモない生き物たち』 白石拓 宝島社 2006年発行
鳥のカッコウより托卵がうまいアフリカのナマズ (一部抜粋しています)
カッコウホトトギス科の渡り鳥。ホトトギス科の鳥は世界に130種知られ、そのうちカッコウ類は50種を占める。アジア、ヨーロッパ、アフリカに広く分布し、日本には新緑の季節にわたってきて繁殖し、秋に温暖な南へ帰っていく。そんなカッコウは托卵(たくらん)を行うことで有名だ。
托卵とは、自分の卵をほかの鳥の鳥の巣に紛れ込ませて、子育てを里親にまかせてしまう行動をいう。カッコウがターゲットにする鳥はモズ、ホオジロセグロセキレイオオヨシキリオナガなど、日本では20種の以上が確認されている。里親が巣でかえったカッコウのひなは、里親が生んだ卵やヒナを巣から落として全部殺してしまい、自分だけが成長する。なんとも巧妙で残酷なやり口だが、現在のカッコウ類は自分でヒナを育てられず、托卵でしか子孫を残せなくなっている。
托卵は鳥類は鳥類以外ではあまり知られていないものの、実は魚類にも同じ子育てで戦略をとるものがいる。東アフリカの湖にいるナマズのシノドンティス・ムルティプンクタートゥスは、カワスズメ科の魚に自分の卵を育てさせる。しかも、ナマズの子はカワスズメの子を全滅させるので、カッコウと同じだ。
とはいえ、カワスズメ科の魚といえばほとんどがマウスブルーダー(口内保育魚)だ。カッコウは巣の親がいない間を見はからって自分の卵を巣に産みつけるが、ナマズはどうやって自分の卵を相手の口に入れるのか?
ナマズの作戦はこうだ。
おおかたの里親メスはオスの前を泳いで産卵し、産んだばかりの卵を回りこんで口に含む。その瞬間オスが精子をかけ、メスの口の中で受精が行われる。2匹は円を描きながらこの行動をくり返す。
そこでまず、ナマズカップルは里親候補のカップルの後ろに静かに近づく。そして里親メスが卵を口に含む前に、ナマズのネスが里親の卵に紛れさせるように卵を産み、続いてナマズのオスがそれに精子をかける。これが一瞬の早技で、里親のメスは自分たちの卵・精子とともにナマズのもいっしょに口に含んでしまい、托卵が成功する。
こうして里親の口へ侵入したナマズの卵はやがてふ化する。ふ化は産卵後4日目で、里親の卵より必ず早くかえる。かえったナマズの稚魚は3日間は自分の卵黄を吸収して育ち、それからは遅れてふ化する里親の稚魚を食べて成長する。
里親は自分の口の中で、自分の子どもがナマズに食べられているのに気づかない。ナマズは稚魚を食べつくすと、里親の口から外出してエサを探して食べ、また口にもどって休むという生活をくり返す。驚くべきことに、この段階になってもまだ里親はナマズの子をなぜか拒否しようとしない。

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どうでもいい、じじいの日記。
6/24、TBS 『スパモク !! 』の「教科書にのせたい!」を観ていたら「悪魔の頭脳を持つ鳥」が出てきた。
「悪魔の頭脳を持つ鳥」とはカッコウのことだ。
カッコウはよく春に山を歩くと「カッコーッ」と鳴いている。万葉集松尾芭蕉の俳句にも出てくる閑古鳥のことだ。
「悪魔の頭脳を持つ鳥」の映像を観ていると、オオヨシキリなんかが産んだ卵の巣にこっそり、カッコウが自分の卵を産み落とす。
まあ。こんなこともあるだろう。ここからがすごい。卵からかえったカッコウの子どもが里親の子どもを自分の背中に担いで巣の外に放り出すシーンだ。
映画に『オーメン』というのがある。オーメンに出てくる「ダミアン」は聖書に書かれてあるというジャッカルの腹から生まれた悪魔の子だ。外交官が自分の子どものかわりに、この悪魔の子をひき取って育てるというストーリーだ。
このカッコウの子どもはいってみれば、「ダミアン」なのである。
『トンデモない生き物たち』の本に「鳥のカッコウより托卵がうまいアフリカのナマズ」があった。
ナマズカッコウと同じように「托卵」する。
「托卵」と言えば立派な子育ての一つの方法のように見えるが、ようするに寄生虫のようなものだ。
そういう寄生虫というのから見れば、俺なんかも人間社会に寄生して生きている。カッコウナマズと同じようなものかもしれない。