じじぃの「人の死にざま_277_原・敬」

原敬 - あのひと検索 SPYSEE
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【財団法人盛岡市文化振興事業団】原敬記念館
http://www.mfca.jp/institution/harakei/index.html
『20世紀命日大事典』 蕪木和夫/著 風塵社 1999年発行
11月4日−原敬 (政治家)
大阪毎日新聞にいた頃、同新聞は朝日新聞に差をつけられていた。そのテコ入れ策として原が用いた戦略の数々。漢字制限、婦人記者の採用、家庭・文芸欄の充実。これらが功を奏し、3年間で3倍増の読者を獲得することに至ったという。これだけでもいかに彼に先見の明がそなわっていたかを伺い知ることが出来よう。
政治の世界に入ってもそうした読みの深さは一流だった。
西園寺第一次内閣時代、原は内務大臣を務めていたがろくな政策を持っていない知事をはじめとする地方長官たち、実に75名のクビを切っている。
平民宰相と国民から敬愛された原敬首相は1921年のこの日、東京駅頭で中岡良一によって刺殺されてしまった。
政治家に必要な条件。それは理想に燃える熱い心と次代を先取りする読みとに裏付けされたリーダーシップだろう。原敬はそのいずれをも満点に近い状態で有していた首相だった。

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『人間臨終図巻 下巻』 山田風太郎著 徳間書店
原敬(はらけい) (1856-1921) 65歳で死亡。 (一部抜粋しています)
白頭の宰相原敬は、よく夫婦喧嘩をしたが、大正10年11月4日も、晩餐を共にしながら浅子夫人と口喧嘩した。原のほうが負けて、あやまって家を出た。政友会の近畿大会に出席するためであった。このとき夫人は、なぜとも知らず不吉な予感をおぼえたという。
その足で原は、午後7時26分、見送りの人々とともに東京駅乗車口に近づいたとき、群衆の中から絣(かすり)の着物を着た年が何かさけびながら疾風のように飛び出して来て、その胸を匕首(あいくち)でつき刺した。原は一言も発せず、数分後に絶命した。
凶報に駆けつけた浅子夫人は、涙一滴も見せず、「原はコソバユがりですから」といって、手当のために上半身裸同様にされていた遺骸のシャツ、チョッキ等を自分一人の手でもと通りにきせてやった。浅子夫人は元芸者で、原が52歳のとき後妻として入籍した女性であったが、原をくすぐったことでもあるのだろうか。
犯人は中岡良一という満18歳の大塚駅転轍(てんてつ)手で、公判で、「泥港(ニコライエフスク)で700人の同胞が虐殺されたのに、あくまでも無責任で通そうとした原に、日本人として憤(いきどお)りを禁じ得なかったからだ」と述べた。
原はその2月にすでに遺書を書き、自分が死んだら叙爵は一切拝辞、葬儀は故郷盛岡で、墓石にはただ「原敬墓」、葬礼は夕刻、などと指定してあった。
中岡は無期懲役となったがその後減刑され、13年後の昭和9年に出獄した。

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【次代への名言】気概の政治家編(12) 2010.1.14 MSN産経ニュース
「為政者たるものは忠君愛国の実績を挙げて国民に示す所がなければ国家の綱紀は保たれぬのである」原敬
「忠君愛国」ということばは、大時代的だ−というなら、「トラスト・ミー」や「友愛」に置き換えてもよいだろう。大正デモクラシーを象徴する平民宰相、原敬は、ことばの「華」ではなく「実」で勝負した政治家だった。
「一言にして申せば、公爵は終始一貫、全く一身を国事に委ねられたと申して宜(よ)かろうと思います」
これは前回までの主人公、伊藤博文が暗殺されたさいに捧(ささ)げられた原の弔辞の一節だ。伊藤は立憲政友会の初代総裁。原は2代後の総裁として、日本で最初の本格的政党内閣を組織することになる。
原は当初、伊藤を「頼りない」とみていた。しかし、顕職を重ねるにつれ、心境に変化が訪れる。そして、この弔辞から12年後、原もまた、非業に斃(たお)れる。
「君は政治を志ざし、政治に終始し、政治に仆(たお)れた。君の素志は貫徹せられ、君の生は充実した。この意味に於(おい)て天下第一等の幸福人を、原君に看(み)る」
後藤新平の追悼文である。秋山好古・真之兄弟とはまた違った道を選んだが、原もまた、「坂の上の雲」を追った一人だった。
http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/100114/acd1001140243000-n1.htm
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