じじぃの「未解決ファイル_73_キクイムシ」

TBS「夢の扉+」6月5日(日)#9「京都・枯れゆく世界遺産の森を守れ」 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=nG5XbUBKkAg&feature=related
キクイムシに食い荒らされたマツ林

カシノナガキクイムシ

地球ドラマチック 「大量絶滅の謎〜恐竜はなぜ滅びたのか〜」  (追加) 2015年1月24日 NHK Eテレ
【語り】渡辺徹 (2014年米国)
恐竜も滅びた大量絶滅はなぜ、どのように起きたのか?最新の研究から明らかになった事実を迫力のCGで描く。
2億5000万年前、ペルム紀末に生物の90%が絶滅した。
原因はシベリアの大噴火。アメリカ合衆国の国土に匹敵するマグマの海。シベリアントラップ。
溶岩の中の結晶に、当時の火山ガスが含まれていた。噴火によって、ガスの成分である二酸化炭素が大気中に噴出。水の流れが止まり、酸素の循環が滞り、海水は酸性に。貝や甲殻類は殻や骨格をつくれなくなった。
また起きるのか?
アメリカ・イエローストーン国立公園。滅びゆく森。キクイムシが温暖化により標高の高い場所にも生息域を広げている。平均気温が上昇したことで冬も越せるようになった。
人類は過去の気候変動と同等のことを行っているのではないか?
http://www4.nhk.or.jp/dramatic/x/2015-01-24/31/21338/
「夢の扉+ 〜NEXT DOOR〜」 2011年6月5日 TBS
【ドリームメーカー】都府立大学特別講師 小林正秀 【ナレーター】向井理
2000年以降、全国に急速に被害が拡大し続ける「ナラ枯れ」。 去年までに29の都道府県で被害が報告された。 その枯れゆく森を救うために、一人の大学講師が立ち上がった。
小林正秀、45歳。
木が枯れるのは、これまで酸性雨地球温暖化等が原因とされてきた。 しかし、最近では、わずか5mmの小さな虫「カシナガ」が、その原因とされ、小林は、そのカシナガの生態と被害拡大のメカニズムを発見した。 そして、その驚異は今、京都の世界遺産下鴨神社のご神木をも呑み込もうとしている。 6年前では、京都市周辺で、65本だったナラ枯れは、去年で実に1万7000本と急激に広まった。
やむなくチェーンソーで、世界遺産のご神木を切り倒すという苦渋の決断。 森と人間との共生を夢見る小林は、さらなる被害をくいとめようと、猛威をふるうカシナガを相手に、様々な作戦を試みる。
今年、被害はさらなるピークを迎えるともいわれる中で、小林が救世主となるのか...。
小林の夢は、幼少期、野山を駆け回った地元・美山町が、昔ながらの姿を、もう一度、取り戻すこと。 人が、森と共生していたあの時代へと...。
http://www.tbs.co.jp/yumetobi-plus/backnumber/20110605.html
キクイムシ Google 検索
http://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%AD%E3%82%AF%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%82%B7&hl=ja&rlz=1T4GZAZ_jaJP276JP276&prmd=ivns&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=cwvxTfzsHo_-vQOQwNCdBA&ved=0CCIQsAQ&biw=909&bih=555
『むしコラ』むしむしコラムおーどーこん -近くて不思議な虫の世界
http://column.odokon.org/2007/0327_180100.php
『トンデモない生き物たち』 白石拓 宝島社 2006年発行
木の中で農業をするキクイムシ (一部抜粋しています)
木を枯れさせることで林業家から嫌われているキクイムシは、世界でおよそ7000種、日本にも約300種いる。名前からし林業の敵そのものだが、キクイムシのやり方がすごいのは、カビやキノコの仲間である「菌類」を使って木を思いどおりに利用してしまうところだ。しかも、ある種のキクイムシは菌類を木の中で植えつけて栽培し、食料にする。まさに農業をやる昆虫なのである。
マツノキクイムシのメスは、弱っていたり、年老いたマツ(松)の樹木にとりつくと、樹皮に穴をあけてトンネルを掘り、内部に入り込む。このとき、マツノキクイムシの体表についている青変(せいへん)菌がマツに感染する。青変菌はマツやブナなどが青黒く変色する青変病を引き起こす菌だ。
青変菌は木の中で成長して増え、植物体内の水の通り道である道管をつまらせ、樹脂を分泌する管もつまらせる。全身に水や樹脂が回らなくなったマツは、どんどん弱っていく。
その間、キクイムシのメスと彼女が産んだ卵からかえった幼虫は、せっせと木の内部の材質を食べ散らかす。こうして、やがてマツは枯れてしまう。
一方、カシノナガキクイムシはちょっと違う。このキクイムシカップルでシイやカシの樹木に侵入し、長いトンネルを掘って、その中で夫婦むつまじく子育てをする。昆虫類には珍しいタイプだが、食生活はもっと変わっていて、木の材質を食べない。それならなぜわざわざ木に侵入するのかといえば、木の中で農業を行うのである。カシノナガキクイムシは菌類を植えて育て、その菌の胞子を食べる。胞子とはふつうの植物でいうところの種のようなものだ。
このように、菌を育てる昆虫を総じて「アンブロシア昆虫」といい、アンブロシア昆虫に育てられる菌類を「アンブロシア菌」と呼ぶ。アンブロシアとは、もともとギリシア神話に登場する「不老不死の食べ物」を意味する。
しかも驚くべきことに、アンブロシア昆虫のメスは、袋状の時別な器官にアンブロシア昆虫を培養・貯蔵しており、いつも持ち歩いている。まるで、人間が米や野菜の種をもって移動し、よい土地があるとそこに種をまいて育てるようなものだ。
キクイムシの仲間にはアンブロシア菌を持つものがほかにもたくさんおり、キクイムシはアンブロシア・ビートルと呼ばれる。菌の種類もいろいろあって、キクイムシの種類も異なることが知られている。
カシノナガキクイムシはとても働きものだ。夫婦で一生懸命に菌を育てながら、住居であるトンネルを掃除したり、温度調整や換気にも気を配る。また、ダニなどの外敵から子どもをを守り、大切に育てて成虫になるまで見届ける。まさに人間も見習うべき理想的な家庭の姿がここにある。
そして、子どもは羽化(うか)すると、両親がはじめて掘った穴を逆向きにたどって、はじめて外に世界に巣立っていくのである。

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どうでもいい、じじぃの日記。
秋でもないのに、赤く紅葉した木々がある。
こんなのはキクイムシにやられた木だ。
人間に嫌われ者の「キクイムシ」である。
『トンデモない生き物たち』に「木の中で農業をするキクイムシ」がある。
キクイムシの一種「カシノナガキクイムシ」は人間が見習うべき子育てをするのだそうだ。
人間が見習うべきことなどは、今の人間様にとってどうでもいいことなのかもしれない。
このカシノナガキクイムシが「シロアリ」のように、ただの嫌われ者じゃない日がくるのだろうか。