じじぃの「ツレがうつになりまして」

東京新聞 【本音のコラム】「うつ病と自殺」 斉藤学 2009.6.10
うつ病障害(自殺願望のあるうつ病)の生涯有病率は、女性が(10〜25%)と男性(5〜10%)の倍多い。しかし、自殺既遂者は男性が女性の倍多い。特に40代から50代にかけての男性は女性の3〜4倍死んでいる。
なぜか。日本では自殺でも生命保険が適用されるというのは一つの理由だろう。夫の立場にある男が、命と引き換えに家族を守ろうと思えば、できなくもない。これが不可能な国がほとんどなのだが。しかしもっと重要な理由があると思う。
男は自分の感情を読み取ることが不得意で、「感情失読」とか「失感情」と呼ばれる状態になりやすい。抑うつ、悲哀などの感情が読み取れないままに無気力や集中力低下だけを感じて焦りまくり、他人にも自分にも攻撃的になる。怒りは頭を覆う厚い雲のような抑うつ感を一時的に吹き払うからだ。そういうわけで失感情は致命的な自傷他害に結びつく。
毎年の自殺既遂者が3万人を超えるという現象は、1998年から始まり、今年も既に1万人以上の自殺者が出ているから年間3万人超えは避けられないだろう。最近の特徴は自殺年齢層のフラット化だ。つまり若者男性の自殺も増えているということ。もちろん他害(他殺)も増えている。荒川沖駅秋葉原で生じた無差別大量殺人は、そうした傾向の1表現だと思う。(精神科医

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週刊現代』 6.13号 心の病と付き合おう (一部抜粋しています)
4 「うつ」との正しい付き合い方
「『逃げて逃げて逃げまくれ!!』『休んで逃げて何が悪い』これが私のモットーです」
こう話すのは、自身のうつ病闘病記を描いた漫画『鬱姫 なっちゃんの闘鬱記』(講談社刊)の著者、杉山奈津子さん。中学の頃からうつの症状に苦しみ、うつ病と闘いながら受験勉強に打ち込み、東京大学に合格した。現在も投薬は続けているが、症状は回復。大学で学んだ薬学と医学の知識と体験をもとに、うつ病など医療の啓蒙活動を続けている。そんな杉山さんに、うつとの正しい付き合い方を聞いた。
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患者に言ってはいけない言葉
薬には、プラシーボ効果というのがあって、ただのブドウ糖の粒でも、薬だと思って飲むと効果が出ることがあります、「あの薬は効かない」といったマイナスの情報がブログなどに書き込まれていますが、それに影響されてしまうことも多い。私も、病院で処方される薬が変わるたびにネットで調べ、作用と副作用をみては嘆いていました。ネットの情報を見たせいで副作用が余計に出たこともあったような気がします。
でも、人によって体質は全然違いますし、特に坑うつ薬は、効くかどうかは人によって全然違います。
精神的な面では、自分のうつを周りの人に理解してもらうことが大切です。私は大学で自分がうつであることを友人に打ち明けたら、その友人もうつで、それから何でも話せるようになりました。母も、どんなときでも私を支えてくれました。自分がうつでない人のも、うつのことをきちんと理解してもらいたいと思っています。
「現実から逃げるからよけい辛くなるんだ」などと考える人がいますが、そういうアドバイスは危険です。うつの人に対してやっていけないことは、「しっかり!」「がんばれ!」といった励ましの言葉や、「早くよくなってね」と声をかけること。本人が焦って、追い込まれてしまうので言わない方がいい。「この先どうするの?」などの、今後を考えさせるような言葉もNG。また、「気晴らしに」といって買い物などの外出や旅行に誘うのもよくないんです。
逆に良いのは、「できる範囲でやればいいんだよ」「疲れたら休んでいいよ」「無理しちゃだめだよ」という言葉。休むことに罪悪感を感じずにすみ、安心します。
辛いことから逃げずに頑張ろうとすると、それが負担になってうつが悪化してしまうんです。私が最も症状が酷かった大学3年の頃は、毎日自殺を考えて、めまいが止まらず、文字が読めなくなってしまいました。でも、とにかく焦らないでゆっくり休みことでうつはとてもよくなります。辛いことから逃げればいい。風邪をひいたときに風邪薬を飲んで寝ればよくなるように、うつのときは、坑うつ薬を飲んでゆっくり休めばよいということを、本人も周りの人もきちんと理解することが必要です。

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どうでもいい、じじぃの日記。
6/10の東京新聞【本音のコラム】に「うつ病と自殺」が載っている。記事の中に「日本では自殺でも生命保険が適用されるというのは一つの理由だろう。夫の立場にある男が、命と引き換えに家族を守ろうと思えば、できなくもない。これが不可能な国がほとんどなのだが」がある。
ふう〜ん。生命保険に入って家族のために、自殺するというのは日本特有のことなんだ。60過ぎて、仕事もなく、突然ぶらぶらの生活が始まり、家族のために自殺など考えられないことではないな。まして、病気を患ってたりしたら。
6/11、再放送であったが、NHK総合ツレがうつになりまして』第1話を観た。
ネプチューンの人が「うつ」役をやっている。IT系外資企業の主任の役だ。それらしい英語を話している。ある日突然、外人から「責任は全部お前にある」と怒鳴られる。そして「うつ」になってしまった。風吹ジュン扮する女医が「うつ」が治るのに「短くて3ヵ月、長くて3年かかる」と言っていた。
うちのツレも、「うつ」で入院中だ。先日の土日にかけて、一泊の外泊許可をもらい、家に戻った。
自分では気分転換になるだろうと思って、家に戻る途中でスーパーに寄ったり、外食して楽しい時間をすごした。次の日曜日、ツレが洗濯をし始めるや、俺のためといってご飯を炊いて、それをオニギリサイズにラップで包んでたくさんこしらえてくれた。いろいろやっている。何か病人とは思えない。
週刊現代』 6.13号で「うつ」の特集をやっている。
この中に「患者に言ってはいけない言葉」が載っている。
「この先どうするの?」などの、今後を考えさせるような言葉もNG。また、「気晴らしに」といって買い物などの外出や旅行に誘うのもよくないんです。
こんなこと、ぽんぽん言ってしまってたなあ。
病院に戻った後で、「週刊誌にこんなこと書いているよ」と見せたら、ツレが笑った。
大分よくなってきた。こんな精神的な病気「うつ」が薬で治るというのも不思議だ。