じじぃの「知的生命体・銀河系・地球だけにしか存在しない?生物はなぜ死ぬのか」

The Drake Equation After Sixty Years | Part 1 of 2

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=dM_Pelfc92s

Where is everybody?

The Drake equation

Scientists use this formula, called the Drake equation, to explore the chance we'll make contact with intelligent aliens

Jul 3, 2018
Even the most optimistic, better-than-average values were depressing: The authors calculated that there's a 41% chance we're alone in the galaxy and a 32% chance we're alone in the visible universe.
"We find a substantial probability that we are alone in our galaxy, and perhaps even in our observable universe," they said.
https://www.businessinsider.com/drake-equation-formula-alien-life-calculation-2018-7

『生物はなぜ死ぬのか』

小林武彦/著 講談社現代新書 2021年発行

第1章 そもそも生物はなぜ誕生したのか より

生物の誕生は地球限定イベントか?

宇宙にはおよそ10の22乗個(1000億の1000億倍)以上の恒星があると推定されています。これはざっくり言って、広い砂漠の砂つぶの数に匹敵する量です。恒星とは太陽のように燃えている。夜空に見えるいわゆる「星」です。高温で燃えているので生物はおそらくいません。生物がいるのは、その周りを回っている地球のような惑星です。惑星は、それ自体では光らないので見つけるのが簡単ではなく、その数は正確にはわかりません。
遠くの惑星を見つける方法の1つに、恒星を横切るときにできる星の「影」を捕えるというのがあります。しかし、惑星の影が地球から見えるのは、恒星と惑星と地球がほぼ一直線上に並んだときだけ。軌道次第なので、みつけるのが難しいです。
1つの恒星系にある惑星の数も、太陽系だと8個ですが、これは例外的に多く、惑星が1つも見つかっていない恒星のほうが一般的です。現在までに発見されている惑星は4400個程度で、恒星の数に比べればかなり少ないです。

宇宙人はいない!?

それでも、古くから地球外知的生命体を探すことは人類の夢でもありました。最初に科学的に行われた調査は、1960年に天文学者のフランク・ドレイクが行ったオズマ計画です。
オズマ計画では、電波をキャッチする電波望遠鏡を用いて地球外知的生命体(宇宙人)の探査を試みました。知的生命体は電波を通信手段として使っている可能性があるので、それを捉えてやろうというわけです。
ドレイクの試算(ドレイクの方程式)では、銀河系には約1000億個の恒星があり、その中で予想される惑星の数、生命が発生する確率、文明を持つ確率、通信を行う確率、その文明が持続される期間などを加味して計算すると、電波を使えるような知的生命体の存在する惑星は銀河系内に10個程度とはじき出されました(図.画像参照)。結構ありますね。
ただこの式の中で、もっとも幅があり議論の余地が大きいのは、文明の持続す期間です。図ではGの「知的な生命体が通信を行える年数」に相当します。ドレイクは1万年と予想していますが、それが長すぎるのではないか、というのです。
人間は電波を使い始めてからわずか100年の間に、2度の世界戦争をし、ものすごい勢いで環境破壊を進めました。とてもこのまま1万年もつとは思えません。仮に1000年で人類のような文明を持った知的生命体は滅びる運命にあるとすると、今この時点で銀河系に知的生命体が存在する惑星数はほぼ「1」となってしまい、地球以外に1つあるかないかという寂しい値になってしまいます。
ドレイクの時代から天文学はかなり進歩しましたが、知的生命体の存在確率の予測にそれほど大きな違いは出ていません。つまり、人類のような知的生命体いわゆる宇宙人に遭遇する確率はゼロに近いでしょう。もちろん、人類よりもっと科学的に進歩した宇宙人が地球を訪れる可能性が遠い将来にないわけではありませんが、それ以前に人類が滅びている可能性のほうがだいぶ高いのかもしれません。

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どうでもいい、じじぃの日記。
約10年前、頼藤和寛著『わたし、ガンです ある精神科医の耐病記』を読んだ。
「さらば友よ、むすびに代えて Adieu,l'ami 少々若死にするであろうことは、なんとか諦められる。なにしろ古往今来、洋の東西を問わず、わたしより若く死んだ人々はいくらでもいる。つい数十年前まで、今のわたしの年齢が平均寿命だった。(省略)いや、まったく半死半生の者の繰り言には際限がないのでこのあたりで筆をおくことにする。名残は惜しいが、また出会える日が未来永劫やってこないと決まったわけでもなかろう。人間にとって3分間待つのは容易である。3年、5年だと長くて待ち切れない。これが100億年ということになると逆に存外短いものなのかもしれない。少なくとも宇宙の太初から個人的に物心つくまでは一瞬だった。してみると、死んでから次になにかを体験するまでだとて一瞬だろう」
著者の頼藤和寛さんは52歳で直腸がんになり、入院、手術後翌年平成12年(2000年)に亡くなった。

「また出会える日が未来永劫やってこないと決まったわけでもなかろう」

「ドレイクの試算(ドレイクの方程式)では、銀河系には約1000億個の恒星があり、その中で予想される惑星の数、生命が発生する確率、文明を持つ確率、通信を行う確率、その文明が持続される期間などを加味して計算すると、電波を使えるような知的生命体の存在する惑星は銀河系内に10個程度とはじき出されました」
宇宙は加速膨張を続けているそうだが、いつか収縮に向かうときがくるかもしれない。
「さらば友よ!」
(もう少し生きています (^^;;)

じじぃの「科学・地球_177_太平洋とはどんな海か・高い水圧から身を守る深海魚」

Bathyscaphe Triest: The Quest to Actually Dive 20,000 Leagues Under the Sea

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=XfYWfKQ3gPE

トリメチルアミン-N-オキシド

世界最深の海で極限飢餓環境をバネに進化する「カイコウオオソコエビ」 (1)

2012/12/19 TECH+
マリアナ海溝に棲息する伝説の小エビを捕獲
海の表層を浮遊する植物プランクトン光合成して生産する有機物が、海洋生物のエネルギー源になる。
つまり海洋では、太陽光が届く水深200mまでの表層だけが生物生産の場。そこより下に棲む生物は、表層まで餌を取りに行くことができなければ、落ちてくる死骸や糞などの有機物をベースに生きていく。当然、落ちてくる有機物は、水深が深くなればなるほど、中層の生物に消費されて減っていく。したがって、水深6000m以深の超深海は、海洋の中で最も貧栄養で、生物が飢餓と隣り合わせに生きる場所だ。
化学合成生物が棲息する熱水噴出孔が近年注目されているのは、この海洋生物の大原則の稀有な例外だからである。

それでは、世界最深10,911mに位置するマリアナ海溝チャレンジャー海淵には、どんな生物が棲むのか。1960年有人潜水船トリエステ号」で初めてそこに潜ったジャック・ピカールは、ヒラメのような平たい魚や小エビを見たと報告した。

「魚については、何かの間違いではないかというのが、大多数の研究者のコンセンサスです。ナマコの一種を魚と思ったとも言われています」(JAMSTEC小林英城主任研究員)
https://news.mynavi.jp/article/20121219-jamstec_hirondellea_gigas/

太平洋 その深層で起こっていること

蒲生俊敬 (著)
世界最大の広さを誇り、世界最深点をそのうちに秘める太平洋。人類最後の秘境=深海底はどんな世界なのか? 水深1000mにひそむ火山の正体とは?
第1部 太平洋とはどのような海か
第2部 聳え立つ海底の山々
第3部 超深海の科学――「地球最後のフロンティア」に挑む

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『太平洋 その深層で起こっていること』

蒲生俊敬/著 ブルーバックス 2018年発行

第3部 超深海の科学――「地球最後のフロンティア」に挑む より

第7章 躍進する超深海の科学

超深海や海溝に関する海洋科学的な知見の積み重ねは、いまなお、きわめて限られています。率直にいえば、ほとんど何もわかっていないのが現状です。
観測例が少ないのは、なんといっても1万メートル以上という尋常ならざる深さと、現場における猛烈な水圧が障壁となっているからです。

超深海魚の生息限界は8200メートル?

水圧に対抗して生き抜いていかなければならない深海魚たちは、その体内になんらかの「圧力調節物質」を備えているといわれます。いったい、どのような物質なのでしょうか?
いま注目されているのが、「TMAO(トリメチルアミンN-オキシド)」という有機化合物でし。化学式では(CH3)3NO(図.画像参照)。TMAOは、深海魚に限らず、ほとんどの海産魚介類が体内で合成している物質のひとつで、水によく溶け、魚たちの体内と海水とのあいだの浸透圧の調節に寄付しています。ちなみに、腐敗した魚類の発する臭気の一因は、TMAOが分解して生じるトリメチルアミン((CH3)3N)です。
このTMAOが、深海魚が高い水圧から身を守るうえで、重要な役割を果たしていることがわかってきました。高い水圧によって水が魚の体内に侵入し、タンパク質を壊そうとしますが、TMAOは、水分子がタンパク質内部に入るのを阻害し、同時にタンパク質を折りたたんで安定化させるはたらきを担っています。
実際に、いくつかの硬骨魚類の筋肉組織を分析してみたところ、生息深度の深い魚ほど、TMAOをたくさん体内に保有していることが確認されています。
しかし、このTMAOによる圧力防御機能にも、限界があります。深さ8200メートルくらいがその境界線であろうと推測されています。
TMAOの増加とともに、魚の体液の浸透圧は増加していき、深さ8200メートルあたりで海水の浸透圧と等しくなります。もしそれ以上TMAOを増やすと、魚の体内の方が増やすと、魚の体内のほうが海水より浸透圧が高くなってしまい、魚は正常な生命活動(鰓(えら)や内臓による浸透圧の調節)を維持できなくなってしまいます。
海に棲む魚の体液の浸透圧は、必ず海水の浸透圧より低くなければならないのです。
したがって、およそ8200メートル以深の超深海には、もはや魚は棲めないだろうと、多くの深海生物学者は考えています。
いや、ちょっと待ってください!
それでは、トリエステ号に乗船したジャック・ピカールとドン・ウィルシュが、1960年に深さ1万913メートルのチャレンジャー海淵で目撃した平たい魚とは、いったい何だったのでしょうか? 事実なのか、それとも誤認なのか、たいへん気になりますね。今後の情報が待たれます。

じじぃの「ひるおび・値上げラッシュ・これから日本の生活はどう変わるのか!日本経済予言の書」

自民党 岸田文雄新総裁 記者会見

劣化し続ける日本経済?

US and China to fight for top GDP in 2060 while Japan dips to 5th

August 1, 2019 Nikkei Asia
Japan is forecast to struggle with stalled productivity in addition to a shrinking and aging population, seeing real gross domestic product continuing to contract in dollar terms. The country is expected to lose its No. 3 position economically and trail the U.S., China, India and Germany.
https://asia.nikkei.com/Economy/US-and-China-to-fight-for-top-GDP-in-2060-while-Japan-dips-to-5th

ひるおび!

2021年10月1日 TBS
【レギュラー出演】日比麻音子、恵俊彰八代英輝立川志らく松尾依里佳、森朗、齋藤慎太郎、蓮見孝之小森谷徹伊藤隆太上村彩子、達淳一、三田寛子上地雄輔駒田健吾、宇内梨沙 【ゲスト】もう中学生
台風16号関東に最接近 風雨ピークは。党役員人事からみえる思惑。10月からの生活はどう変わるのか。
●10月からの生活はどう変わるのか
今日から電気料金やガス料金、コーヒー、マーガリン、小麦などが値上げする。
原産地の天候不順や輸送費の高騰、急激な需要の高まりに供給量が追いついていないことが値上げの要因になっているという。
生鮮品も相次いで値上がりしているという。
生活経済ジャーナリストの柏木理佳さん、「輸入に依存をしていることが日本の弱い点。原産地での生産が減少しているという意味では、今上がってきているもの以外のものも上がっていく可能性がある。米中貿易摩擦によって貿易が減るのではということでコンテナ不足がここ数年続いていて、コンテナを奪い合って荷物を乗せるのでその価格も上がってきている」
百貨店の松屋銀座では今月からクリスマスケーキの予約がスタートしたが、洋菓子の担当者は使用する材料などを安価なものに変更したりして値上げせずに工夫する例が目立っていると話している。
https://www.tbs.co.jp/hiru-obi/

『日本経済 予言の書』

鈴木貴博/著 PHPビジネス新書 2020年発行

はじめに より

いよいよ来たるべきものが来る10年間。2020年代はこれまで叫ばれてきたさまざまな危機が現実化し、7つのショックが起きることによって「日本が壊れる10年間」と後に呼ばれる時代になるでしょう。この本は、私の専門分野である日本経済についてコロナ以降の未来を予言するレポートです。

2020年代に日本を襲う7つのショック

コロナショックについてはこれまでも繰り返し小規模なパンデミックを起きていました。
ですから一部の経営者は未来予測シナリオとしてそれに備えていた。一方で大半の経営者はそれを見落としていたために、コロナショックにより業績や事業計画の大幅な修正を余儀なくされました。
コロナショックは、スペイン風邪チフス、中世の黒死病など過去のパンデミックまでさかのぼって考えても、歴史に残るサプライズだと思います。しかし、私たちの目の前にある変化の種はそれだけではありません。
2020年代にはこれから新たに7つのショックが到来します。それは、
●アフターコロナショック
トヨタショック
●気候災害
●アマゾンエフェクト
人口ピラミッド崩壊
ポピュリズムショック
●デジタルチャイナショック
という7つの変化です。そしてそれぞれの変化は日本経済や日本社会に甚大な影響を与えます。
具体的にはコロナは2020年の夏からは経済問題へと性格を変えます。それとは別の原因でトヨタがこれからの10年間で衰退していくこと、巨大台風だけでなく熱波や熱帯性伝染病など新しいタイプの気候災害が日本を襲うこと、アメリカ同様に日本でも大規模小売チェーンが次々と閉店していくことなどのショックが予測されます。
日本社会では人口ピラミッドが崩壊する中で「高齢者が働かなければいけない社会」「増加する移民」「人工知能」への不満が高まり、縮小する経済の中で2020年代中盤にはふたたび政権交代の機運が高まるでしょう。

予測された未来は変えることができる

本書を読み進めていただければ、いかに2020年代が日本にとっての大きな転換点なのかがご理解いただけるはずです。
日本経済は長らく「ゆでガエル」の状態にあると言われています。カエルは熱いお湯に入れると驚いて逃げ出します。しかしゆっくりと温度が上がる状況だと、動かずにゆであがってしまうという、よく知られたたとえです。
過去30年間ずっと、私たち日本人が今年や来年といった少し先を考えて「こうすれば少し良くなる」「あのようにすれば改善する」と行動しているうちに、日本経済は世界の成長から大きく遅れてきました。まだ日本人の多くはその深刻さに気づいていませんが、日本はすでに中国には追いつくことができないほど距離をあけられてしまっています。
だからこそみなさんが今、目にすべきは10年後の「熱いお湯」を描いたレポートであるべきです。それを目にすることで、カエルはゆであがらずにお湯から飛び出すことができるかもしれません。
そしてこのレポートが描く「日本が壊れる10年間」についての予測が結果として外れれば、日本は壊れずにすむかもしれません。
予測された未来は変えることができる。それは確度の高い”予言”ですらそう言えます。その観点で、本書の最後の章では、トヨタを衰退させない方法を含めて「変えられる未来」についても提言することにしました。

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どうでもいい、じじぃの日記。
10月1日、TBS 「ひるおび!」を観た。
●10月からの生活はどう変わるのか

10月1日から電気料金やガス料金、コーヒー、マーガリン、小麦などが値上げする。

海外からの輸入品が高くなる、というのは米ドルと日本円の為替レートが円安に向かっているからだろうか。
「失われた30年」とかで、日本のGDPは低い水準のまま推移している。

「日本経済は長らく『ゆでガエル』の状態にあると言われています。カエルは熱いお湯に入れると驚いて逃げ出します。しかしゆっくりと温度が上がる状況だと、動かずにゆであがってしまうという、よく知られたたとえです」

9月29日、自民党総裁選挙の結果、岸田文雄氏が新しい総裁に選出された。
あまり期待していないが、それでも今後 年GDP成長率3%にアップしてもらいたいものです。

じじぃの「科学・地球_176_太平洋とはどんな海か・しんかい6500」

10 Deepest Diving Deep Submergence Vehicles in the world (2020)| Deepest Explorers in the Ocean

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=QKqEoTSJOtc

10.08リリース!ジェームズ・キャメロンの深海への挑戦 2D+3D ブルーレイ&DVDセット

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=migElNbsY8E

太平洋 その深層で起こっていること

蒲生俊敬 (著)
世界最大の広さを誇り、世界最深点をそのうちに秘める太平洋。人類最後の秘境=深海底はどんな世界なのか? 水深1000mにひそむ火山の正体とは?
第1部 太平洋とはどのような海か
第2部 聳え立つ海底の山々
第3部 超深海の科学――「地球最後のフロンティア」に挑む

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『太平洋 その深層で起こっていること』

蒲生俊敬/著 ブルーバックス 2018年発行

第3部 超深海の科学――「地球最後のフロンティア」に挑む より

第6章 超深海に挑んだ冒険者たち――1万メートル超の海底を目指して

ヒトという生き物は、好奇心の塊です。好奇心は、「知りたい」「見てみたい」という初発的な動機から、ときに想像を絶するような大いなる行動力を生み出します。
そうして生まれた行動力は、人類を、自らの足だけでは到達できない世界にまで導いてきました。空や宇宙は、その典型でしょう。
そして本書のテーマである太平洋もまた、そのような好奇心によって、すこしずつそのベールが剥がされてきました。前章までに紹介してきたように、マゼランやクックによる冒険航海、そして戦禍をかいくぐって、のちに天皇海山群とよばれることになる海底火山を調査した陽光丸の活躍などが、この大海洋の知られざる姿を明らかにしてきたのです。
しかし、太平洋の全貌は、いまだ人類の知るところとはなっていません。第2部で紹介したでっぱり=海山がそうであったように、本章で探訪するへこみ=海溝にもまた、未知なる世界が目白押しです。
本書の締めくくりとなる第3部では、最深部が1万メートルを超える「超深海」へと、潜航してみることにしましよう。そこには、地球最後のフロンティアがぼくたちを待ち構えています。

6000メートル級の有人潜水船は世界に7隻

トリエステ号(アメリカ海軍の深海潜航船)もアルシメード号(フランスの深海潜航船)も、浮上のための浮力を得るために、巨大なガソリンタンクを必要としていました。そのため、どうしても図体が大きくなって小回りがきかず、海況が悪いとなかなか潜航できない欠点を抱えていました。また、自ら潜航・浮上はできるものの、海底であちこち自由に動き回れるほどの機動性は持ち合わせていませんでした。
1964年、「これぞネクトン」とよばれるような、本格的な深海研究用潜水船が就航しました。浮力材にガソリンではなく、シンタクチック・フォームを用いた米国の「アルビン号」です。
シンタクチック・フォームとは、サイズ数十ミクロンと微小なガラスやプラスチックの中空球を樹脂で固めた複合材、軽量で強度の高い理想的な浮力材です。比重は約0.6とガソリンより軽く、引火するなどの危険性もありません。
常温で固体であるため、さまざまな形状に切断・加工できるなど、多くの利点があります。この浮力体を用いることで、潜水船のサイズを格段に小型化できるようになり、海中での運動能力が飛躍的に向上しました。
同時に、耐圧殻を比重7.9の鉄から比重4.5のチタン製に変更したことも軽量化を促し、浮力体のサイズ縮小に大きく貢献しています。
アルビン1号機の最大潜航深度は1800メートルにとどまっていましたが、その後に改造が重ねられ、4500メートルを経て、現在は6500メートルまで潜航可能になっています。
アルビン号のような、深海研究を目的とした6000メートル級の有人潜航船は現在、世界に7隻あります。6000メートルまで潜ることができるフランスの「ノーティル(ノチール)号」とロシアの「ミール1号」「ミール2号」、6270メートルまで潜航可能なロシアの「コンスル号」、6500メートルまで潜れる日本の「しんかい6500」とアメリカの「アルビン号」、そして、7000メートルまでを射程に収める中国の「蚊竜号」です。
いずれの潜水船も、耐圧殻の内径は2.0~2.1メートル、乗員は3名となっています。

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「deep sea vehicle 6000m ranking」画像検索
https://www.google.com/search?q=deep+sea+vehicle+6000m++ranking&tbm=isch&ved=2ahUKEwj4vpuAu6XzAhVYxWEKHfauB6kQ2-cCegQIABAA&oq=deep+sea+vehicle+6000m++ranking&gs_lcp=CgNpbWcQAzoHCCMQ7wMQJ1DOIFj2LWCjOWgAcAB4AIABc4gBoQKSAQMyLjGYAQCgAQGqAQtnd3Mtd2l6LWltZ8ABAQ&sclient=img&ei=ZAdVYfj8BNiKhwP23Z7ICg&bih=586&biw=955&rlz=1C1CHPO_jaJP580JP580#imgrc=2lABE9JDeTlxOM

じじぃの「量子もつれ・虫の知らせは本当にあるのか?超常現象・科学者たちの挑戦」

Michio Kaku: Humanity in Space

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=1gk9iGo0LCg

Do you believe in telepathy? Have you ever experienced it?

Do you believe in telepathy? Have you ever experienced it?

Quora
Originally Answered: Does telepathy actually exist?
Yes, telepathy exists! It is much more common than most people realize. And it occurs not only between individuals but groups of people as well! I will explain.
https://www.quora.com/Do-you-believe-in-telepathy-Have-you-ever-experienced-it

NHKスペシャル 「超常現象科学者たちの挑戦」

2014年3月22日 【ナビゲーター】 阿部寛(俳優)
心霊現象、生まれ変わり、テレパシー・・・。時に世間を騒がす、いわゆる“超常現象”の正体は何なのか?いま、この命題に最新科学で挑もうという世界的な潮流が巻き起こっている。
ムーブメントの背景には、近年の目覚ましい科学の進歩がある。技術の粋を極めた観測装置でデータを集積し、脳科学や物理学、統計学などの最新理論で解析すれば、カラクリを白日の下にさらすことができる。その過程は、まるで手品のトリックが明かされるような、スリルに満ちた知的発見の連続だ。
一方、「生まれ変わり」や「テレパシー」の中には、最先端の科学をもってしても、いまだメカニズムが解明できない謎も残る。科学者たちはその難題にも果敢に挑み、最先端の「量子論」を駆使するなどして、合理的な説明を目指している。先端を極める科学者たちは、「説明不能な超常現象」に新たな科学の発展を予感しているのだ。“超常現象”への挑戦を見つめ、科学の本質に迫る知的エンターテイメント。
https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20140322

『超常現象 科学者たちの挑戦』

NHKスペシャル取材班/著 新潮文庫 2014年発行

第2部 秘められた未知のパワー―超能力

episode4 すべての鍵は、人の”意識 より

テレパシーと「量子もつれ

人間の意識と量子のつながりを暗示するような事例が、乱数発生器(意識が乱数発生器に影響を及ぼすという)の他にもう1つある。それがエピソード3で取り上げた、脳活動によってテレパシーを検証した実験だ。実験では離れた2人の脳の活動がほぼ同じタイミングで変化するような結果が得られた。
実は、これとよく似た現象が量子の世界でも確認されている。量子もつれ(quantum entanglement)と呼ばれる現象だ。量子論の本質を示す、最も重要で不可思議な性質だとされている。2つの量子の片方に何らかの刺激を与えると、同時にもう一方の量子にもその影響が及ぶという状態を「量子もつれ」という。この状態を保ったまま、2つの量子を何千キロか何億キロ引き離しても、互いに同時に影響し合う状態は変わらないというのだ。
量子もつれ」を理論的に提起したのは、あのアインシュタインである。アインシュタインは、その根本に確率論的な性質をはらんでいる量子論を必ずしも許容していなかった。1935年、アインシュタインは同僚のポドルスキーとローゼンとともにわずか4ページ足らずの論文を発表した。3人の著書の頭文字をとって「EPR論文」と呼ばれている。その中で、量子力学には「非局所的な相関性」という極めて常識では理解しがたい性質が潜んでいる可能性を指摘した。その奇妙な性質とは、互いに離れた2つの量子に、測定によって瞬間的に関係が生じることである。この論文で初めて示された非局所的な相関性が、後に「量子もつれ」と呼ばれるようになった。
    ・
もし離れた人間の脳の間で、「量子もつれ」が起きているとすれば、高エネルギーの量子が必要なはずである。もし脳がそんな高エネルギーの量子を発しているなら、とっくの昔に検出されているはずだ。人間同士が量子を利用して情報を交換できることを示す科学的な症候は、まだ何も見つかっていない。
ところが最近、カリフォルニア大学のリッツ博士らは、ヨーロッパコマドリという渡り鳥が、「量子もつれ」を使って渡りに必要な磁気の方向検知をしているという仮説を提示している。生物がまるっきり「量子もつれ」を利用できないかというと、そうではない可能性が示され始めているのだ。
スタンディッシュ博士(fMRIによるテレパシー検証実験を行った人)は諦めてはいない。将来の展望をこう語った。
「『量子もつれ』がミクロレベルで真実であれば、それが脳というマクロレベルでも真実でないと言い切れるでしょうか。私たちの実験は、もしかしたら真実かもしれないと言っているように感じます。検証する価値は十分にあると思います。私たちの常識を超えた発見は、量子でなら説明できる可能性があります。現在は仮説にすぎませんが、私たちの研究が進めばいつかは解明できるでしょう。科学の可能性がどんどん広がっていくのを目の当たりにするのは、とてもわくわくすることです。人間も私たちが考えている以上に大きな能力を持っているはずです。それを考えると、無性に心が躍り、寝てはいられないほどです」
量子論は本当に超能力の謎を解く手がかりとなりうるのだろうか。

虫の知らせ

家族や友人の誰かに死が近づいたり、危険が迫ったりした際に「虫の知らせ」で悟ったという経験は少なからずの人が持っているのではないだろうか。

レイディン博士(乱数発生器の実験を指揮した人)は、こうした「虫の知らせ」を予知能力ではないかと考え、科学的検証を続けている。3回目の訪問の目的は、この予知能力についての実験である。
予知能力は、さまざまな人間の未知のパワーの中でも、特別な意味がある。現在の科学では、時間をさかのぼって情報が伝わることはありえないとされている。つまり、もし予知能力が実在するとしても、それを説明しうるような理論は現時点では全く見当たらないのだ。
これまで述べたとおり、一部の研究者は、超能力の謎を解く手がかりとして量子論の発展を期待している。しかし量子論では、空間を超えた相関性があることは確認されているが、時間を超えた相関性はまだ確認されていない。今のところ、予知に適用できそうな理論は、候補すら見つかっていないのである。予知能力が実在するとなれば、全く新しい物理理論が必要になるかもしれない。
    ・
博士自身は、テレパシーと同じように、予知能力も誰にでも備わっている人間の潜在能力の1つではないかと考えている。
「人間は誰でも、危険を避ける生存本能を備えています。未来を見通す予知能力があるとすれば、そうした生存本能に関係しているのではないでしょうか。私たち人間に、どんな能力が秘められているのか。それを知ろうとすることはとても重要だと思います」

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「believe in telepathy」画像検索
https://www.google.com/search?q=believe+in+telepathy&tbm=isch&ved=2ahUKEwjr39jbnKHzAhXDAKYKHZxeA2kQ2-cCegQIABAA&oq=believe+in+telepathy&gs_lcp=CgNpbWcQA1CuDViuDWCKF2gAcAB4AIABVIgBVJIBATGYAQCgAQGqAQtnd3Mtd2l6LWltZ8ABAQ&sclient=img&ei=w85SYavyHMOBmAWcvY3IBg&bih=586&biw=955&rlz=1C1CHPO_jaJP580JP580

じじぃの「科学・地球_175_太平洋とはどんな海か・天皇海山群の謎」

Deep Coral Diversity at Emperor Seamounts - Week 01 Update - FK190726

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=xFGE_AJoN3s

天皇海山群

天皇海山列

空絵人/SORAE-BITO
カムチャッカ半島からほぼ南へ、北太平洋の海底に日本列島とほぼ同じ長さの海底山脈がある。
この名前がまたふしぎで、「天皇海山列」というそうで……なんでこんな名前になったのかというと、この海山列を調査したのがロバート・シンクレア・ディーツというアメリカの海洋学者だったんですが(1954年のこと)この人が、なぜか、海山の一つ一つに日本の天皇の名前をつけたんですね。で、「天皇海山列」。「天皇海山群」ともいうそうですが……
https://soraebito.wordpress.com/tag/%E5%A4%A9%E7%9A%87%E6%B5%B7%E5%B1%B1%E5%88%97/

太平洋 その深層で起こっていること

公益社団法人 日本地球惑星科学連合 会長 川幡穂高東京大学
第4章「威風堂々! 天皇海山群の謎」ではちょっとトーンが変わり,天皇海山群に古代の天皇名が付けられた謎を解く歴史ミステリーが展開される.
命名者であるアメリカの海洋地質学者ロバート・ディーツ博士の足跡を辿りながら,天皇命名の理由を探っている.謎解きの展開が面白く,著者の視野の広さと物事へのこだわりが読み取れて,対象が異なっても研究者の探究心は変わらぬことを感じさせられた.
この興味の広がりは「ダイアローグ,天皇海山群をめぐって」と題した COLUMNに書かれており,小泉八雲が登場するくだりに著者の探究心と遊び心が感じられる.
第5章「島弧海底火山が噴火するとき-それは突然,火を噴く」では,著者の本職に戻って,海底火山の噴火について,明神礁の大噴火や自身が遭遇した手石海丘の噴火の体験を交えて,臨場感のある文章が綴られている.
ここで再び,ロバート・ディーツ博士の研究が出てくるあたりに,著者の緻密な文章構成力が感じられて心地よい.
http://www.jpgu.org/wp-content/uploads/2019/02/JGL-Vol15-1.pdf

太平洋 その深層で起こっていること

蒲生俊敬 (著)
世界最大の広さを誇り、世界最深点をそのうちに秘める太平洋。人類最後の秘境=深海底はどんな世界なのか? 水深1000mにひそむ火山の正体とは?
第1部 太平洋とはどのような海か
第2部 聳え立つ海底の山々
第3部 超深海の科学――「地球最後のフロンティア」に挑む

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『太平洋 その深層で起こっていること』

蒲生俊敬/著 ブルーバックス 2018年発行

第2部 聳え立つ海底の山々 より

第4章 威風堂々! 天皇海山群の謎

海底に居並ぶ古代天皇たち

第3章でも述べましたが、ハワイ島・ロイヒ海山を起点に、西へ向かって直線状に連なるハワイ諸島は、北緯30度、東経170度付近までくると、直線の向きが急に北向きに変わり、その先になおたくさんの海山が、やはり直線状に並んでいます。
2本の直線が、じつに美しく「く」の字形に折れ曲がっているのが目を惹きますね。なぜ、これほどきれいに折れ曲がっているのでしょう? その理由については、いま興味深い論争が続いているところです。この章の終盤で詳しく紹介します。
確かなことは、これらすべての島や海山が、現在ハワイ島付近にあるホットスポットによって火山として誕生したこと、火山活動を止めたあとは太平洋プレートの動きに乗って移動していること、そして、いずれは海溝に沈み込み、その姿を消していく運命にあること、の3点です。
さて、くの字の先の方に並ぶ山々には、「天皇海山群」の名がつけられています。天皇海山列とよぶこともありますが、本書では天皇海山群で統一することにします。
天皇海山群は、日本列島のほぼ真東、東経170度付近の深海底に、南北約2000キロメートルにわたって並んでいます。深さ約6000メートルの深海底から、富士山と同程度、もしくはそれ以上の巨大な海山が連々と聳えているのです。

天皇海山群(Emperor Seamounts)という名前のとおり、それらほとんどの海山に、日本の天皇名がついています。これはわが国だけで、勝手に呼び習わしているわけではありません。世界中どこでも通用する、れっきとした国際名です。

大洋底拡大説からプレートテクトニクス

ロバート・ディーツ(海洋地質学者)は1961年、有名な「大洋底拡大説」を「ネイチャー」誌に公表しました。ほとんど同時に、米国のハリー・ハモンド・ヘスも独自に同じ説を発表し、彼らはこの業績によって、不朽の名声を博することとなります。
大洋底拡大説おは、新しい海洋地殻が中央海嶺で生み出され、マントルの対流に乗って左右に拡がっていき、やがて海溝で地球深部にもぐり込んで消失するという考え方です。
大洋底の動的な成り立ちを、矛盾なくスマートに説明できる画期的な学説でした。なにしろ、海底堆積物の厚さが地球の年齢から見て薄すぎることや、海底からジュラ紀以前の古い岩石がいっさい採取されないことなど、それまで太平洋の謎とされてきた諸問題を一挙に解決してしまったのですから。
ハワイを起点とする諸島、そして天皇海山群へとつながる一連の海底地形を詳しく描き出しそれを太平洋の海底の動きに結びつけたことが、ディーツを大洋底拡大説の構築へと向かわせたのです。先に紹介した海老名卓三郎博士の記述(著書『頭は文明に体は野蛮に : 海洋地質学者、父・田山利三郎の足跡』)は、この点に言及したものでした。
大洋底拡大説は、地球のダイナミックな営みを正しく理解しようとする研究に格段の弾みをつけました。ほどなく、20世紀最大のパラダイムシフトともいわれる「プレートテクトニクス」理論へとゆくことになります。

じじぃの「遠隔透視・ マクモニーグルは本物の超能力者なのか?超常現象・科学者たちの挑戦」

2009 Joe McMoneagle Remote Views Soviet Typhoon Submarine

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=9mFU31T8Wa0

Joseph McMoneagle Remote viewing

Inside the CIA psychic squad that helped get US hostages out of Iran

March 9, 2017 New York Post
The so-called “remote viewing program” was set up by Army intelligence and the Defense Intelligence Agency, supported by the CIA and lasted more than 20 years before it was shut down in 1995.
It was used to attempt to track everything from Soviet submarines to Chinese nuclear weapons and truckloads of drugs, under at least three different code names.
https://nypost.com/2017/03/09/inside-the-cia-psychic-squad-that-helped-get-us-hostages-out-of-iran/

NHKスペシャル 「超常現象科学者たちの挑戦」

2014年3月22日 【ナビゲーター】 阿部寛(俳優)
心霊現象、生まれ変わり、テレパシー・・・。時に世間を騒がす、いわゆる“超常現象”の正体は何なのか?いま、この命題に最新科学で挑もうという世界的な潮流が巻き起こっている。
ムーブメントの背景には、近年の目覚ましい科学の進歩がある。技術の粋を極めた観測装置でデータを集積し、脳科学や物理学、統計学などの最新理論で解析すれば、カラクリを白日の下にさらすことができる。その過程は、まるで手品のトリックが明かされるような、スリルに満ちた知的発見の連続だ。
一方、「生まれ変わり」や「テレパシー」の中には、最先端の科学をもってしても、いまだメカニズムが解明できない謎も残る。科学者たちはその難題にも果敢に挑み、最先端の「量子論」を駆使するなどして、合理的な説明を目指している。先端を極める科学者たちは、「説明不能な超常現象」に新たな科学の発展を予感しているのだ。“超常現象”への挑戦を見つめ、科学の本質に迫る知的エンターテイメント。
https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20140322

『超常現象 科学者たちの挑戦』

NHKスペシャル取材班/著 新潮文庫 2014年発行

第2部 秘められた未知のパワー―超能力

episode2 国家が認めた超能力 より

9万ページの極秘文書

話はユリ・ゲラーが世間を騒がしていた1970年代に戻る。このころ、超能力を国家プロジェクトとして真剣に研究していた国がある。アメリカ合衆国だ。
2004年、アメリカ政府は情報公開法に基づき、ある極秘文書を公開した。1万2000項目、9万ページにも及ぶアメリカ軍とCIAの資料だ。解読が進むにつれ、アメリカ軍に実在に実在した「超能力スパイ」の実態が次々と明らかになった。
私はこの文書の電子ファイルを全て入手した。そこには敵の軍事基地や秘密兵器が描かれた大量のスケッチが含まれていた。それらは全て、スパイ、スパイが潜入して得ることが不可能な情報を、超能力者を使って得たものだという。遠く離れた場所を知覚できるというこの能力はリモート・ビューイング、「遠隔透視」と呼ばれていた。

透視した巨大潜水艦

超能力部隊が正式に発足して間もないころ、アメリカ陸軍の超能力スパイ部隊ジョセフ・マクモニーグルさんに重要な任務が与えられた。彼が渡されたのは偵察衛星が捉えた、北極海沿岸に位置する、ソ連の秘密工場の写真だった。偵察衛星といえども、その内部で何が行われているかまで、うかがい知ることはできない。そこで遠隔透視による諜報活動の出番というわけである。
2004年に公開された極秘文書の中には、この時のマクモニーグルさんについての報告書も含まれていた。録音を基にタイプ打ちされたと思われる生々しいやりとりとスケッチが数十ページにわたって残されている。報告者に記されているコードナンバー1とは、マクモニーグルさんのことだ。
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この時、マクモニーグルさんが遠隔透視で描いたというスケッチには、潜水艦が描かれていた。彼の頭に浮かんだのは何隻もの潜水艦を建造している巨大な工場の内部だったという。内部には水が張られていた。
「私が超能力を使ってターゲットを透視すると、潜水艦の像がたくさん浮かんできました。それはこれまで見たこともないようなものでした。潜水艦を2つ並べたような構造だったのです。当時のどんな潜水艦よりも大きかった。それまでのソ連の潜水艦にはなかったような新しい性能がたくさん性能がたくさんあった。私はそうした特徴を全て列記し、絵を描きました」
しかし、この報告を読んだ上層部の反応は実は冷たいものだった。そんな巨大な潜水艦をソ連が開発できるはずはないと考えたのだ。
「当時、上層部は私たちに報告書を送り返し、『この報告書は全くの空想であり想像にすぎない』というコメントを付けてきました。その報告書を持ってきた私の上司は『このコメントに憤慨しているか』と尋ねました。私は『もちろんです。私には潜水艦の像が今も浮かび続けていますから』と言い返しましたよ」
透視するよう命じておきながら、その結果に取り合おうとしないのはおかしいと思うかもしれない。しかし軍の上層部には、遠隔透視舞台は正当な諜報活動を汚すオカルトだと敵視する一派がいたという。
一方、現場レベルで彼らの情報に一目置いてくれる人もいた。マクモニーグルさんの忠告に従い、偵察衛星の画像分析部はこの秘密工場の監視体制を強化した。もし本当に潜水艦が建造されているなら、完成した直後と、潜航してしまう前のほんのわずかな間しか情報を得ることはできないはずだ。果たしてマクモニーグルさんの透視は本当なのか。
およそ4ヵ月後、その秘密工場から巨大な潜水艦が出現するのを偵察衛星は見逃さなかった。それは後にタイフーン級と呼ばれることになる、世界最大の原子力潜水艦だったのだ。マクモニーグルさんの透視した結果どおりだったのである。
よく見ると、描かれたスケッチの細部に至るまで実物と一致していた。マクモニーグルさんは弾道ミサイルの発射管が潜水艦の前部によると報告。当時としては考えられない設計だった。ところが実際の新型潜水艦の構造もそのとおりだったのである。浮上した直後に各ミサイルを発射できるよう開発された新しい技術だった。
マクモニーグルさんは超能力スパイとしての矜持(きょうじ)をこう語る。
「私は自分が知覚したものを、できるだけ正確に示さなければなりません。どんなに荒唐無稽でもそのままを報告しなくてはならない。最終的に私は正しかった。自分の遠隔透視結果を信じることができて良かったです」
マクモニーグルさんは、その後も活躍を続け、「史上最も優秀な超能力な超能力スパイ」と評価されている。

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どうでもいい、じじぃの日記。
進化とは何か?
人間が進化したきっかけは、直立二足歩行をして手が自由になったからという説がある。
一方で、ある程度知能が高くなると、進化は「二元論」から「三元論」に移るという。
「プラスとマイナス」にゼロ「0」を加えると三元論になる。
人間の脳も「身体」と「心」と二元論で捉えるのではなく、「身体」と「心」と「情報」の3つからなるものと捉える。
宇宙は「時間」、「空間」、「エネルギー」の3つで考えると、理解しやすいらしい。

「よく見ると、描かれたスケッチの細部に至るまで実物と一致していた。マクモニーグルさんは弾道ミサイルの発射管が潜水艦の前部によると報告。当時としては考えられない設計だった」

マクモニーグルの「遠隔透視」も、そのうち認知されるのかもしれない。
とか。